VENN4000 英単語帳 ― 掲載数 15/23(193語)

No.0465〜0657 / アルファベット順
掲載英単語 / 発音コアイメージと説明意味/例文
0465■■■ 15/23
abolish
[əbɑ́lɪʃ]
制度・慣習を根こそぎ消し去る
abolishのコアイメージは「法律・制度・慣習などを公式に、かつ完全に消滅させる」こと。語源はラテン語のabolere(破壊する・消し去る)で、単に「やめる」のではなく、長年存在してきた制度や慣行を社会的・公式的に根絶するという強いニュアンスを持つ。だから目的語には slavery(奴隷制)、death penalty(死刑)、law(法律)、tax(税)など、社会的・制度的な仕組みが来ることがほとんど。個人が習慣をやめるときには使わない点がポイントで、「廃止する」という訳はその公式性・永続性・強制力を込めた最良の選択と言える。
(法律・制度・慣習などを)廃止する、撤廃する
(悪弊・差別などを)根絶する、完全になくす
例文
The U.S. abolished its system of slavery in 1865, passing the 13th amendment.
アメリカは修正第13条を通過させ、1865年に奴隷制を廃止した。
Many activists are calling for the death penalty to be abolished.
多くの活動家が死刑制度の廃止を求めている。
The new government abolished dozens of outdated regulations.
新政府は時代遅れの規制を数十件撤廃した。
0466■■■ 15/23
absurd
[əbˈsɚːd]
理性から完全に外れた
absurdはラテン語の「ab-(離れて)+ surdus(音のない・鈍い)」に由来し、「まともな耳では聞けないほどひどい」というイメージが根底にある。つまり、単に「おかしい」や「変」というレベルを超えて、常識や論理・理性の枠組みからまったく外れてしまっているような状態を指す。日常会話では「ばかげた・あり得ない」と訳されるが、哲学・文学では「不条理」という重要な概念にもなる(カミュが用いた「不条理」のabsurd)。笑い飛ばすほど突拍子もない場面でも、深刻な理不尽さを訴える場面でも使われる、幅広い単語だ。
ばかげた、あり得ない(笑えるほど非常識な)
不合理な、理不尽な(怒りや憤りを伴う不条理さ)
形容詞(哲学・文学用語)不条理な(人間の意味探求と無関心な世界との衝突)
例文
You failed the class just because the teacher didn't like you!? That is absurd!
先生に気に入られてないからって授業を落第したの!?そんなのあり得ない!
The idea that cats can file tax returns is completely absurd.
猫が確定申告できるなんて考え、まったくばかげてる。
Camus argued that life is absurd, yet we must imagine Sisyphus happy.
カミュは人生は不条理であると主張したが、それでもシーシュポスは幸福であると想像しなければならないと説いた。
0467■■■ 15/23
accumulate
[əkjúːmjʊlèɪt]
少しずつ積み重なっていく
accumulateのコアイメージは「少量のものが時間をかけて少しずつ積み重なり、やがて大きなかたまりになる」プロセスである。語源はラテン語のad-(〜へ向かって)+cumulus(山・積み重ね)で、「山を作るように積み上げていく」イメージが根底にある。一瞬で増えるのではなく、継続的・漸進的に蓄積されるというニュアンスが特徴的だ。財産・知識・証拠・雪など、有形・無形を問わず「じわじわと量が増えていく」ものすべてに使える。日本語訳は「蓄積する」「積み重ねる」「たまる」など文脈で変わるが、いずれも「時間をかけて少しずつ大きくなる」という共通イメージを持つ。
動(他動詞)(財産・知識・経験などを)蓄積する、積み重ねる
動(自動詞)(ものが)たまる、積もる
動(他動詞)(証拠・問題などを)積み上げる、蓄える
例文
China developed economically by accumulating physical and human capital.
中国は物的・人的資本の蓄積により経済的に発展した。
Dust had accumulated on the shelves over the years.
長年にわたって棚にほこりが積もっていた。
He has accumulated enough evidence to prove his innocence.
彼は自分の無実を証明するのに十分な証拠を積み上げてきた。
0468■■■ 15/23
acknowledge
[əknɑ́lɪdʒ]
存在・事実を『表に出す』
acknowledgeのコアは「すでにそこにあるものを、公式に・意識的に認めて外に表す」というイメージです。接頭辞 ac-(〜に向けて)+ knowledge(知識・認識)という構造が示すように、「頭の中にある認識を相手や世界に向けて表明する」行為です。これにより「事実・功績を認める」「感謝の意を表す」「受け取ったことを知らせる」など、一見バラバラな訳語が、すべて『内にある認識を外に示す』という一つのイメージでつながります。日本語の「認める」は消極的に聞こえますが、acknowledgeにはむしろ「きちんと表明する」という積極的なニュアンスがあります。
(事実・功績などを)認める・認定する
(人・貢献に)感謝を示す・謝意を表する
(手紙・メールなどの)受取を知らせる・確認の返事をする
(人に)挨拶する・存在に気づいていることを示す
例文
He only pursues results, so he never acknowledges my effort.
彼は結果だけを追求しているから、私の努力は絶対に認めようとしない。
Please acknowledge receipt of this email at your earliest convenience.
お早めにこのメールの受領をご連絡ください。
The professor acknowledged the students' contributions in the preface of her book.
教授は著書の序文で学生たちの貢献に謝辞を述べた。
0469■■■ 15/23
advertise
[ˈædvɚtɑ̀ɪz]
広く世間に向けて知らせる
advertiseの語源はラテン語の「advertere(注意を向ける)」。コアイメージは「人々の注意を自分の方向に引き寄せ、広く知らしめる」こと。商品やサービスの宣伝だけでなく、情報・求人・存在などを不特定多数に向けて公に発信するあらゆる行為を指す。重要なのは「意図的に・積極的に・広く」発信するという点。だから「広告する」「宣伝する」という訳が生まれるが、人が知ってほしくない情報をうっかり「露わにしてしまう」という皮肉的な用法(示す・さらけ出す)も同じコアイメージから派生している。
(商品・サービスなどを)広告する、宣伝する
(求人・情報などを)公募する、告知する
(欠点や事情を)さらけ出す、示す
例文
The store is advertising its summer sale.
その店は夏のセールを宣伝している。
The university advertised for a new professor of linguistics.
その大学は言語学の新しい教授を公募した。
His nervous laugh only advertised his guilt.
彼の緊張した笑いは、むしろ自分の後ろめたさをさらけ出すだけだった。
0470■■■ 15/23
agree
[əgríː]
ぴったり重なり合う
agreeのコアイメージは「二つ以上のものがぴったり重なり合う・合致する」こと。人と人との意見が重なり合う場合は「同意する・賛成する」になり、数字や記録が互いにぴったり一致する場合は「符合する」、食べ物や気候などが体・性質にぴったり合う場合は「合う・体に合う」という意味になる。つまりagreeは「誰かと口頭で賛成の意を述べる」という表面的な動作ではなく、「複数の要素が本質的に一致している状態」を指す。この広いコアイメージを押さえることで、agree withとagree toの違いも自然に理解できる。
(意見などに)同意する、賛成する
(提案・条件などに)承諾する、受け入れる
(数値・内容などが)一致する、符合する
(食べ物・気候などが体に)合う
例文
I agree with your opinion.
あなたの意見に賛成です。
She agreed to help us with the project.
彼女はプロジェクトを手伝うことを承諾した。
Spicy food doesn't agree with me.
辛い食べ物は私の体に合わない。
0471■■■ 15/23
alter
[ˈɔːltɚ]
元の形を保ちながら一部を変える
alterのコアイメージは「既存のものを完全に作り直すのではなく、部分的に調整・修正して変化させる」こと。根底にあるのは「同一性を保ちながら差異を生む」という発想で、変える前のものと変えた後のものに連続性がある。たとえば服のサイズを直したり、計画の一部を見直したりと、「全体の骨格はそのままに、細部を手直しする」ニュアンスが強い。完全に別物に変えてしまうchangeやtransformとは異なり、あくまで「修正・調整」の域にとどまる変化を指す。日本語の「改める」「手を加える」に近い感覚。
動詞(他動詞)(部分的に)変える、変更する、改める
動詞(他動詞)(衣服などを)改造する、サイズを直す
動詞(自動詞)変わる、変化する
例文
The recipe needed too much sugar, so I altered it.
そのレシピは砂糖が多すぎたので、少し手を加えた。
She had her wedding dress altered to fit perfectly.
彼女はウェディングドレスをぴったり合うように仕立て直してもらった。
The discovery of new evidence altered the course of the investigation.
新たな証拠が発見され、捜査の方向性が変わった。
0472■■■ 15/23
announce
[ənɑ́ʊns]
公に向けて声を上げる
announceのコアイメージは「不特定多数の人々に向けて、はっきりと公式に何かを知らせる」こと。語源はラテン語のannuntiare(ad-「向かって」+nuntiare「知らせる」)に由来し、「特定の誰かに」ではなく「外に向けて広く」発信するニュアンスが根底にある。だからこそ個人的な会話で「ちょっと教えるよ」という場面には使えず、企業の新製品発表・政府の政策発表・イベントの司会アナウンスなど、「オフィシャルな場での宣言・告知」に使われる。日本語の「発表する」よりも、聴衆を前提とした公式性・重みが強いのが特徴。
(公式に)発表する、宣言する
(人の到着などを)告げる、取り次ぐ
(放送・司会で)アナウンスする
例文
She announced that she would be getting married to her long-time boyfriend.
彼女は長く交際している恋人と結婚することを発表した。
The airline announced a delay of two hours due to bad weather.
航空会社は悪天候により2時間の遅延をアナウンスした。
The butler announced the arrival of the guests.
執事は客の到着を告げた。
0473■■■ 15/23
architecture
[ɑ́ɚkətèktʃɚ]
意図をもって設計された構造全体
architectureのコアイメージは「意図・目的をもって設計・構築された、全体としての構造」です。語源はギリシャ語の「archi-(主要な)」+「tektōn(大工・職人)」で、「主任職人の技・仕事」を意味します。単なる「建物」ではなく、「どう設計されているか」という構造的な観点が核心にあります。だから建築様式・建築術という意味だけでなく、コンピュータシステムの「アーキテクチャ(設計構造)」や組織・制度の「仕組み全体」にも転用されます。「形あるもの・形なきものを問わず、知性によって設計された骨格」というイメージを掴むと、さまざまな文脈での意味が自然に理解できます。
建築(術)・建築様式
建物・建築物(集合的)
(システム・組織などの)構造・設計
例文
I studied Western architecture in college.
大学では西洋建築(様式)を学びました。
The city is famous for its ancient Roman architecture.
その都市は古代ローマの建築物で有名だ。
Engineers debated the best architecture for the new software system.
エンジニアたちは新しいソフトウェアシステムの最適な設計構造について議論した。
0474■■■ 15/23
assign
[əsɑ́ɪn]
権限をもって特定の対象へ振り分ける
assignのコアイメージは「上位の立場にある者が、何かを特定の人・場所・目的に対して明確に結びつける」こと。単なる「渡す・与える」ではなく、権限・責任を伴った公式な割り振りがポイント。宿題を出す(生徒という役割に課題を結びつける)、仕事を任せる(人と職務を結びつける)、意味を帰属させる(概念と解釈を結びつける)など、「AをBへと公式に紐づける」という構造がすべての用法に共通している。だからこそ、人への任命・役割への配置・物事への意味付けと、文脈によって日本語訳が大きく変わる。
(仕事・課題などを)割り当てる、あてがう
(人を役職・任務に)任命する、配属する
(意味・理由・価値などを)帰属させる、与える
(財産・権利などを法的に)譲渡する
例文
The teacher will assign us homework for tonight.
先生は私たちに今夜の宿題を出すだろう。
She was assigned to the Tokyo branch as a manager.
彼女は管理職として東京支社に配属された。
Researchers often assign different meanings to the same data.
研究者はしばしば同じデータに異なる意味を帰属させる。
0475■■■ 15/23
audience
[ˈɔːdiəns]
耳を傾けて聞く人々
audienceの語源はラテン語の「audire(聞く)」。つまりこの単語の根底には「耳を傾けて受け取る側の人」というイメージがある。コンサートや演劇の「聴衆・観客」が代表的な意味だが、テレビ・ラジオの「視聴者」、本や記事の「読者層・ターゲット」、さらには国王や高位の人物への「謁見(えっけん)」まで、共通するのは「情報や表現を一方的に受け取る側」というコアイメージだ。スピーカーや発信者から見て「受け取ってくれる相手」全体を指す非常に広い概念であることを押さえておくと、あらゆる文脈での意味が自然に理解できる。
聴衆、観客(ライブ・公演などの)
視聴者、読者層、ターゲット層
謁見(えっけん)、公式面会
例文
The audience clapped after her performance.
彼女のパフォーマンスの後、観客は拍手を送った。
This blog has a wide audience across the world.
このブログは世界中に幅広い読者層を持っている。
The ambassador requested an audience with the king.
大使は国王への謁見を求めた。
0476■■■ 15/23
average
[ˈæv(ə)rɪdʒ]
集団の中間・真ん中の点
averageのコアイメージは「多数のデータや個体を均したときに現れる中間点」。もともとラテン語・アラビア語の「海損(航海で損失を分担する慣習)」から来ており、「みんなで均等に割り振る」という感覚が根底にある。だから数学的な「平均値」になり、そこから「集団の中でとびぬけず、真ん中あたりにいる」という「並みの・普通の」という意味にも広がる。重要なのは、averageは「普通」を指すが、どこか『特別ではない、目立たない』というニュアンスを帯びることがある点。文脈次第で中立的にも、やや否定的にも使われる。
平均(値)
平均の、並みの、普通の
(良くも悪くもなく)まあまあの、凡庸な
平均して〜になる、平均を出す
例文
My height is average.
私の身長は平均くらいだ(ごく普通だ)。
The movie was just average—nothing special.
その映画はまあまあだった。特に見どころはなかった。
On average, Japanese people sleep about seven hours a night.
平均して、日本人は一晩に約7時間眠る。
0477■■■ 15/23
awkward
[ˈɔːkwɚd]
うまく収まらない違和感
awkwardの語源は古ノルド語の「afugr(逆向きの)」にさかのぼる。「本来あるべき状態からずれている」「しっくりはまらない」という感覚がコアイメージだ。人の動きが滑らかでなければ「ぎこちない・不器用」、人間関係や状況がうまくかみ合わなければ「気まずい・居心地が悪い」、物や状況が扱いにくければ「やりにくい・不便な」という訳が導かれる。いずれも「何かがうまく噛み合わず、ちぐはぐな違和感がある」という一本の軸で理解できる。日本語の「ぎこちない」「気まずい」「不器用」はそれぞれ別の感覚のようだが、英語ではすべてawkwardという一つの感覚に収斂される。
ぎこちない、スムーズでない
気まずい、居心地が悪い
不器用な、扱いにくい
困った、都合の悪い(状況・時間帯など)
例文
She could be a little socially awkward, but she is a nice girl.
少し人付き合いが苦手な面もあるけれど、彼女は良い子だよ。
There was an awkward silence after he made the joke.
彼がジョークを言った後、気まずい沈黙が流れた。
Is Wednesday a convenient day, or would that be awkward for you?
水曜日は都合がよいですか、それとも具合が悪いですか?
0478■■■ 15/23
bear
[béɚ]
重みを引き受けて支える
bearのコアイメージは「何らかの重荷・負担を自分の内側で受け止め、支え続ける」こと。物理的な重さを「持つ・運ぶ」、精神的な苦しみを「耐える」、感情や考えを「心に抱く」、胎内で子を「宿す・産む」、木が果実の重みを「実らせる」——どれも「負荷や内容物を内側に受け止めて保持する」という一貫したイメージから派生している。日本語では文脈によって訳語がバラバラに見えるが、英語話者はすべて同じ感覚でbearを使っている。この「支え続ける」という本質を掴むことが理解の鍵。
耐える、我慢する
(重さ・責任などを)持つ、支える
(感情・考えなどを)心に抱く
(子を)産む、(実を)結ぶ
(方向へ)進む、向かう
クマ
例文
Our orange tree bore many fruits this year.
私たちのオレンジの木は今年たくさんの果実を結んだ。
She could not bear the pain any longer.
彼女はもうそれ以上の痛みに耐えられなかった。
He still bears a grudge against his former boss.
彼はまだ元上司への恨みを抱いている。
0479■■■ 15/23
betray
[bɪtréɪ]
信頼を壊して内側をさらす
betray の語源はラテン語 tradere(引き渡す・手渡す)で、「守るべきものを敵の手に渡してしまう」がコアイメージ。信頼・秘密・約束など、本来は隠し守られるべきものを、意図的にせよ無意識にせよ「外に漏らしてしまう/あらわにしてしまう」という感覚が根底にある。だから①仲間の情報を敵に渡す「裏切る」②感情や秘密を意図せず「示す・漏らす」という一見異なる意味が、同じ一語で表現される。「隠れていたものが表に出てしまう」という方向性は常に共通している。
裏切る(信頼・約束・仲間などを)
(秘密・感情などを)意図せず示す・漏らす
(人を)欺く・失望させる
例文
If I had known she would betray me eventually, I wouldn't have helped her this much.
彼女が最後には裏切ると知っていたなら、こんなに助けなかったのに。
Although he tried to stay calm, his trembling hands betrayed his nervousness.
冷静を保とうとしていたが、震える手が彼の緊張を思わず示してしまった。
The map betrayed us—we ended up three miles from our destination.
地図に裏切られた——目的地から3マイルも離れたところに出てしまった。
0480■■■ 15/23
bill
[bíl]
公的に記された『文書・証票』
billのコアイメージは「何らかの事柄が公式に記された紙(文書)」である。もともとラテン語の bulla(封印された文書)に由来し、「内容を保証・証明する書面」というイメージが根底にある。お金の支払いを求める「請求書」、国家が正式に定めようとする「法案」、国が価値を保証する「紙幣」、将来の支払いを約束する「手形」——どれも「公式な効力を持つ書かれた文書」という共通点がある。さらに「掲示板・ポスター・広告ビラ」という意味でも使われるが、これも「公衆に向けて公示された書面」というイメージから自然につながる。
紙幣
法案
請求書・勘定書
手形・為替手形
広告ビラ・ポスター・プログラム
(鳥の)くちばし
請求する・広告に載せる
例文
The bill was passed by a slim margin.
その法案はわずかな差で可決された。
Can I have the bill, please?
お会計をお願いできますか?
She was billed as the next big star.
彼女は次世代の大スターとして宣伝された。
0481■■■ 15/23
board
[bˈɔɚd]
平らな面・集まりの場
boardの根底にあるイメージは「平らで広い板状のもの」です。木の板(plank)から出発したこの語は、「板」→「テーブル」→「テーブルを囲む人々」→「会議体・委員会」という意味の連鎖を持ちます。昔、重要な会議はテーブル(板)を囲んで行われたため、boardは「意思決定のための集まり」を指すようにもなりました。また「船・飛行機に乗り込む(乗板を渡って)」という動詞用法も、乗船板(boarding plank)を渡るイメージから来ています。「掲示板」もまた平らな板の意味の延長です。この一枚の板が持つ「基盤・土台としての広がり」がboardのコアイメージです。
板、ボード
会、局、委員会、理事会
掲示板、黒板
船内・機内(on board で「搭乗・乗船して」)
(乗り物に)乗り込む、搭乗する
下宿する、(料金を払って)食事・宿泊の提供を受ける
例文
The board of directors did not pass the bill.
理事会は議案を通過させなかった。
Passengers are requested to board the plane through Gate 5.
乗客の皆様はゲート5より搭乗してください。
She wrote the schedule on the board.
彼女は予定を黒板(掲示板)に書いた。
0482■■■ 15/23
border
[bˈɔɚdɚ]
二つのものが接する『境界線』
borderのコアイメージは「二つの異なる領域が接する線や帯状の部分」です。国家と国家が接する「国境」が最も典型的ですが、根本にあるのは「こちら側とあちら側を分ける境目」という感覚です。物理的な境界線だけでなく、布の「縁取り・ふち」のように何かの端で別の何かと接する部分、さらには「ほとんど〜に近い(borderline)」のように比喩的に「ある状態の境界線上にある」という意味でも使われます。boundaryよりも「接触している」感覚が強く、単なる線というより幅のある「境界帯」をイメージすると応用が利きます。
国境、境界(線)
縁取り、ふち、へり
〜に接する、〜と境を接する
〜に近い、〜の境界線上にある(border on〜)
例文
Protect the border! Build a wall!
国境を守れ!壁を建設しろ!
The tablecloth has a red border around the edge.
そのテーブルクロスは縁に赤い縁取りがある。
His enthusiasm borders on obsession.
彼の熱意はもはや執着心に近い。
0483■■■ 15/23
broadcast
[ˈbrɔːdˌkæst]
広く四方へ投げ広げる
broadcastは「broad(広い)」+「cast(投げる)」が合わさった語。農業用語として「種をまんべんなく広い範囲にまき散らす」イメージが起源。ラジオ・テレビが普及すると「電波を広く一斉に発信する=放送する」という意味に転用された。さらに、情報や噂を「広い範囲に無差別にばらまく」ニュアンスにも使われる。重要なのは「一点から多数へ、広く一斉に届ける」というイメージ。特定の相手にだけ伝えるのではなく、不特定多数に向けて拡散するところがこの語の本質。
(ラジオ・テレビで)放送する
(種・情報などを)ばらまく、広める
(秘密・噂などを)吹聴する、言いふらす
放送(番組)、放映
放送の、放送された
例文
The TV program will be broadcast from 9 PM today.
そのテレビ番組は今日の夜9時から放送されます。
He broadcast the news of her failure all over the office.
彼は彼女の失敗のニュースをオフィス中に言いふらした。
The president's speech was broadcast live to the entire nation.
大統領の演説は全国に生放送された。
0484■■■ 15/23
bury
[béri]
深く沈めて見えなくする
buryの根底にあるイメージは「何かを深く沈め、表面から見えない状態にすること」です。土の中に埋める・埋葬するという具体的な意味から、感情や記憶を心の奥底に押し込む・顔を手の中に埋める・仕事に没頭するなど抽象的な用法まで、すべて「表面から消し去り、深いところへ送り込む」という共通のコアで結びついています。hideが「隠す」という結果に焦点を当てるのに対し、buryは「深く沈める」というプロセスと深さのニュアンスを強く持ちます。
(土の中に)埋める
埋葬する、葬る
覆い隠す、埋もれさせる
(感情・記憶などを)心の奥に封じ込める
(bury oneself in~の形で)~に没頭する
例文
We buried our dog. It was one of the saddest moments of my life.
私たちは犬を葬った。それは私の人生で最も悲しい瞬間のひとつだった。
She buried her face in her hands and began to cry.
彼女は両手で顔を覆い、泣き始めた。
He buried himself in work to forget about the breakup.
彼は失恋を忘れるために仕事に没頭した。
0485■■■ 15/23
calm
[kɑ́ːm]
波立ちのない静けさ
calmのコアイメージは「外からの乱れが消え、波立ちがない状態」です。海面がなぎのように穏やかで動かない様子を思い浮かべてください。この「波立ちのなさ」が、天気・海など自然の穏やかさ(形容詞)にも、人の心や感情の揺れがない落ち着き(形容詞)にも、そしてその状態へと導く行為(動詞)にも共通して現れています。日本語の「静か」「穏やか」「落ち着いた」はそれぞれ違うニュアンスを持ちますが、英語のcalmはすべてこの一つのコアイメージから派生しており、文脈によって最適な日本語を当てはめるだけです。
(心・態度が)落ち着いた、冷静な
(天気・海・状況が)穏やかな、静かな
(人・感情を)静める、落ち着かせる
静けさ、平穏、凪(なぎ)
例文
Tea works well when you need to calm down.
気を落ち着ける必要があるときに、お茶は良いはたらきをします。
The sea was perfectly calm after the storm.
嵐の後、海はすっかり凪いでいた。
She kept calm and spoke in a steady voice.
彼女は冷静さを保ち、落ち着いた声で話した。
0486■■■ 15/23
capable
[kéɪpəbl]
器・容量が十分に備わっている
capable の語源はラテン語の capere(「つかむ」「受け入れる」「収容する」)で、この「容量・器」のイメージがコアにある。capable of doing で「〜をするだけの器・容量がある」、つまり「その行為を内側に収める能力を持っている」というニュアンスになる。人に使えば「十分な能力を持った有能な人」、状況に使えば「〜の可能性がある」となる。ポジティブな文脈では「有能さ」を、ネガティブな文脈では「悪いことをする可能性」まで表せるのが特徴で、どちらも「その器がある」という根っこは同じだ。
〜する能力がある、〜の可能性がある(capable of doing)
有能な、腕のいい(名詞の前や単独で使用)
(物・仕組みが)〜に対応できる、〜を許容できる(capable of improvement など)
例文
I never knew that he was capable of handling such a big project!
彼がそんな大きなプロジェクトを扱えるなんて知らなかったよ!
No one believed he was capable of committing such a crime.
誰も彼がそんな犯罪を犯しうるとは思っていなかった。
She is a highly capable surgeon with over 20 years of experience.
彼女は20年以上の経験を持つ、非常に有能な外科医だ。
0487■■■ 15/23
cease
[síːs]
流れがぴたりと止まる
cease のコアイメージは「それまで続いていた何かの流れや動きが、ある地点でぴたりと途絶える」こと。単に「やめる」という意思的な行動だけでなく、自然に終息する場合にも使われる点が特徴的です。stop が「物理的・即時的な停止」を表すのに対し、cease は「継続してきたプロセスが完全に終わる」という、より格式ばった・書き言葉的なニュアンスを持ちます。また、cease to do の形では「もはや〜しない状態になる」という変化の完結を表し、単純な「やめる」より「それまでの状態から完全に抜け出す」感覚があります。
動(自動詞)(続いていたことが)止まる・終わる
動(他動詞)〜をやめる・終える
動(cease to do の形で)もはや〜しなくなる・〜することがなくなる
例文
You never cease to amaze me.
君にはいつも驚かされるよ。
Hostilities between the two countries ceased after the treaty was signed.
条約が締結され、両国間の交戦状態は終わった。
The factory has ceased production due to a shortage of materials.
原材料不足により、その工場は生産を停止した。
0488■■■ 15/23
certain
[sˈɚːtn]
疑いの余地なく確定している
certain のコアイメージは「輪郭がはっきりと定まっていて、ぼやけや揺れがない状態」です。主観的に使えば「(自分の中で)確信が定まっている=確信している」、客観的に使えば「(事実として)結果が定まっている=確実な」、さらに「ある特定のもの」を指すときは「他と区別されてはっきり定まっている=ある特定の〜」という訳になります。根底には常に「曖昧さが排除されてクッキリしている」感覚があり、そこから文脈に応じて様々な日本語訳が生まれます。
確信して(いる)/〜を確かだと思っている
確実な/間違いない
ある特定の〜/一定の〜
例文
I'm pretty certain he said that.
彼がそういったのはかなり確かだと思うよ。
It is certain that prices will rise next year.
来年、物価が上がるのは確実だ。
A certain man came to see you while you were out.
あなたが外出中に、ある人が訪ねてきましたよ。
0489■■■ 15/23
client
[klɑ́ɪənt]
専門家に守られる側の人
clientの語源はラテン語のcliensで、「保護を求めて従う者」を意味します。古代ローマでは、有力者(パトロン)のもとに庇護を求める市民をcliensと呼んでいました。このコアイメージは現代も生きており、「専門的な知識や技術・サービスを持つ人(弁護士・医師・コンサルタントなど)に対して、その助けを必要とし依頼する側の人」というニュアンスです。単純に「お金を払う人」ではなく、専門的なサービスや保護の関係性が前提にあるのが特徴です。IT分野では「サーバーに対してサービスを要求する側の端末」という意味にも広がっています。
依頼人・クライアント(弁護士・コンサルタントなどへの)
顧客・お客様(サービス業における)
クライアント端末(IT・コンピューター用語)
例文
A lawyer's job is to defend his client in court.
弁護士の仕事は依頼人を法廷で弁護することだ。
The advertising agency presented a new campaign proposal to its client.
その広告代理店は顧客に新しいキャンペーン案を提示した。
The data is stored on the server and accessed by the client.
データはサーバーに保存され、クライアント端末からアクセスされる。
0490■■■ 15/23
climate
[klɑ́ɪmət]
ある場所・状況に漂う『空気感』
climateのコアイメージは「ある地域・集団・時代に長期的・継続的に広がっている雰囲気や状態」。もともとギリシャ語で「傾き(太陽光線の当たる角度)」を意味し、ラテン語・フランス語を経て「地域ごとの天気の傾向=気候」という意味になった。重要なのは、単発の出来事ではなく「持続的・全体的な傾向」という点。だからこそ「気候」(その地域の長期的な天気の傾向)だけでなく、「世論・社会的風潮」(社会全体に漂う空気感)、さらには「土地・地域」(特定の気候を持つ場所)という意味にも広がる。weatherが「今日の天気」なら、climateは「その地の天気の傾向=空気感」と捉えると各意味がつながる。
気候
(社会的・政治的な)風潮、雰囲気
地域、土地(特定の気候を持つ場所として)
(職場・学校などの)環境、状況
例文
Climate change is one of the biggest problems we are facing.
気候変動は私たちが直面する最も大きな問題のひとつだ。
The political climate in the country has changed dramatically since the election.
選挙以来、その国の政治的風潮は劇的に変化した。
Many people move to warmer climates for their health.
健康のために温暖な土地へ移り住む人も多い。
0491■■■ 15/23
colony
[kɑ́ləni]
本拠地から切り離された集団の居場所
colonyのラテン語源 colonia は「農場・入植地」を意味し、colonus(農夫・入植者)に由来する。コアイメージは「ある中心(母国・本体)から切り離されて、どこか別の場所に根を張った集団とその居住空間」。政治的な「植民地」はもちろん、同じ国籍・職業・属性を持つ人々が集まって暮らす「居留地・コミュニティ」、さらには生物学的に「群体・コロニー」(菌や蟻の集団)にも使われる。「本体から分かれて別の場所に定着した集まり」という一貫したイメージが、あらゆる文脈の意味を結んでいる。
植民地
居留地・コミュニティ(同じ属性の人々の集住区域)
(生物)群体・コロニー
例文
India was once a colony of the British Empire.
インドはかつてイギリス帝国の植民地だった。
There is a large Italian colony in Buenos Aires.
ブエノスアイレスにはイタリア人の大きな居留地(コミュニティ)がある。
Scientists discovered a colony of bacteria in the sample.
科学者たちはサンプルの中で細菌の群体を発見した。
0492■■■ 15/23
community
[kəmjúːnəṭi]
共通のものを持つ人々の集まり
communityの語源はラテン語のcommunis(共通の・共有の)。これはcom-(一緒に)+ munis(義務・役割を果たす)が合わさったもので、「共通のものを持ち、互いに義務を果たし合う人々のまとまり」がコアイメージ。地理的に同じ場所に住む「地域社会」だけでなく、共通の関心・信仰・属性・目的によってつながった集団を広く指す。単なる「人の集まり(group)」と違い、何らかの共有されたアイデンティティや絆が必ずそこに存在する。「コミュニティ」というカタカナ語が日本語に定着したことからもわかるように、この語のニュアンスは非常に独特で、「地域社会」以外の訳が必要な場面も多い。
地域社会・地域住民
共同体・コミュニティ(共通の関心・属性・目的を持つ集団)
〔the community〕社会全体・公衆
共有・共通性(感覚や利害の一致)
例文
My company works hard to give back to the local community.
私の会社は地域社会への恩返しのために尽力している。
The scientific community has reached a consensus on climate change.
科学者たちの間では、気候変動についての見解が一致している。
Online communities have made it easier for people with rare diseases to connect.
オンラインコミュニティのおかげで、難病を抱える人同士がつながりやすくなった。
0493■■■ 15/23
comprehend
[kɑ̀mprɪhénd]
すっぽり掴み取る
comprehend は ラテン語の comprehendere(com-「完全に」+ prehendere「掴む」)に由来する。コアイメージは「対象をすっぽりと掴み取る」こと。知識として断片的に知るのではなく、全体をまるごと把握する感覚がある。これが「理解する」という意味では、概念や意味を頭の中で完全に捉えること。また「含む」という意味では、何かが別の何かをその範囲内にすっぽり収めること。どちらも「余さず掴む・包み込む」という根底イメージから自然に導かれる。understand が「下から支えて理解する」感覚に対し、comprehend はより知的・包括的な把握のニュアンスが強く、やや硬い語。
(完全に)理解する、把握する
含む、包含する
(感情・状況の重大さを)実感として受け止める
例文
It is difficult for me to comprehend such a complex theory.
こんな複雑な理論を理解するのは私には難しい。
The curriculum comprehends both science and humanities subjects.
そのカリキュラムは理系・文系の科目を両方含んでいる。
She could not comprehend the full scale of the tragedy.
彼女はその悲劇の全貌を実感として受け止めることができなかった。
0494■■■ 15/23
confront
[kənfrˈʌnt]
正面からぶつかる
confrontのコアイメージは「正面(front)から向き合う」こと。語源はラテン語のcon-(共に・向かって)+frons(額・正面)で、文字通り「額を突き合わせる」状態を表す。重要なのは、避けたり後回しにしたりせず、「正面突破」で向き合うという意志的なニュアンスだ。相手が人の場合は「対決・対峙」、困難や問題の場合は「直面・立ち向かう」、さらには「証拠や事実を目の前に突きつける」という意味にも広がる。「逃げない・目をそらさない」という姿勢がこの単語の根底に流れている。
(人に)対決する、対峙する
(問題・困難に)直面する、立ち向かう
(証拠・事実などを)突きつける、(人に)迫る
例文
It's not like I want to confront her. I guess I'm just going to talk to her politely.
彼女と対決したいわけじゃないんだ。礼儀正しく話しかけてみるよ。
We must confront the reality that climate change is already affecting our lives.
気候変動がすでに私たちの生活に影響を与えているという現実と正面から向き合わなければならない。
The suspect was confronted with overwhelming evidence of his guilt.
容疑者は有罪を示す圧倒的な証拠を突きつけられた。
0495■■■ 15/23
conscious
[kɑ́nʃəs]
心の中に映し出されている状態
conscious のコアイメージは「何かが自分の意識の画面に映し出されている」こと。ラテン語 conscius(知っている・気づいている)に由来し、「con-(共に)+ scire(知る)」、つまり「自分自身と共に知っている=内側から気づいている」状態を指す。外から教えられたのではなく、自分の内面が何かをはっきりと認識している感覚だ。だから「意識している」にも「気づいている」にも「自意識のある」にも使える。また医学的に「意識がある(昏睡していない)」という意味にも広がる。どの用法も「心のスクリーンに何かが映っている=認識の光が当たっている」という一点で繋がっている。
〜を意識している、気づいている(of / that)
意識がある、正気である(医学的・物理的な意味)
自意識のある、〜を気にする(名詞の前で用いることが多い)
意図的な、意識的な(deliberate の意味)
例文
Young children are not always conscious of the consequences of their actions.
幼児は自分の行動の結果を常に意識しているわけではない。
The patient was still conscious when the ambulance arrived.
救急車が到着したとき、患者はまだ意識があった。
She made a conscious effort to speak more slowly.
彼女はもっとゆっくり話そうと意識的に努力した。
0496■■■ 15/23
consult
[kənsˈʌlt]
知識・情報を持つ存在に向かう
consultのコアイメージは「より優れた知識・情報・判断力を持つ存在(人・物)のところへ向かい、そこから何かを得ようとする」動きです。ラテン語の'consulere'(熟慮する・諮問する)に由来し、「自分だけでは判断できないから、より確かな情報源にアクセスする」という方向性が根底にあります。相手が人なら「相談する・診てもらう」、相手が辞書や地図などであれば「調べる・参照する」、相手が他者の感情や立場であれば「考慮に入れる」という日本語訳になるだけで、すべて同じ一本の軸で理解できます。
(専門家などに)相談する、意見を求める
(医師に)診察してもらう
(辞書・地図・資料などを)調べる、参照する
(他者の気持ち・都合などを)考慮に入れる
(専門家として)コンサルタント業を行う
例文
I'm going to consult her. After all, this is her field of expertise.
彼女に相談してみるよ。なんといっても、彼女の専門分野だからね。
She consulted the map before setting off on the hike.
ハイキングに出発する前に、彼女は地図を確認した。
He made the decision without consulting anyone's feelings.
彼は誰の気持ちも考慮せずに決断を下した。
0497■■■ 15/23
consume
[kənsúːm]
すべてを飲み込んで使い尽くす
consumeのコアイメージは「あるものが別のものを完全に取り込み、跡形もなく使い果たす」こと。ラテン語のconsumere(com-「完全に」+sumere「取る」)が語源で、「全部まるごと取り去る」というニュアンスが根底にある。食べ物を「消費する」場面でも、エネルギーや時間を「費やす」場面でも、炎が建物を「焼き尽くす」場面でも、感情が人の心を「蝕む・支配する」場面でも、共通しているのは「何かが完全に吸収・消滅・占領される」イメージ。このため単に「使う(use)」よりも強く、「残らず飲み込まれる感覚」が漂うのが特徴的。
(エネルギー・時間・お金などを)消費する、費やす
食べる、飲む(食べ尽くす)
(火が)焼き尽くす、焼き払う
(感情・考えが)心を占領する、心に食い入る、(人を)支配する
(商品・サービスを)消費する、利用する
例文
I never thought my overtime at work would consume my free time.
残業のせいで自由な時間が食われるなんて思ってもみなかったよ。
She was utterly consumed by grief after losing her dog.
愛犬を亡くした彼女は、深い悲しみに完全に飲み込まれてしまっていた。
The wildfire consumed thousands of acres of forest within hours.
山火事は数時間のうちに何千エーカーもの森を焼き尽くした。
0498■■■ 15/23
cope
[kóʊp]
困難に立ち向かい、なんとかやり抜く
copeのコアイメージは「困難・試練に正面から向き合い、押しつぶされずになんとかやっていく」こと。単に「成功する」のではなく、「大変だけれど崩れずに持ちこたえる」というニュアンスが核心にある。語源は「打つ・殴る」を意味する古フランス語 couper に由来し(さらに遡るとギリシャ語 kolaphos「平手打ち」にたどり着く)、もともとは「互角に戦う・対抗する」という意味だった。この「対抗・抵抗」のイメージが転じて、現代英語では主に「ストレス・困難な状況に対して崩れずに対処する」という使い方に定着している。「うまくやっていく」という日本語訳がよく与えられるが、それは「余裕でこなす」ではなく「なんとか折れずにやり抜く」という重みを持っていることを忘れてはいけない。
動詞(自動詞)(困難・ストレスなどに)うまく対処する、なんとかやっていく
動詞(自動詞)(単独で)どうにか乗り越える、なんとかやっていける
動詞(自動詞・やや古風)(敵・困難に)対抗する、互角に渡り合う
例文
I learned how to cope with stress during my adolescence.
私はストレスとの付き合い方(対処法)を思春期に学んだ。
She has three kids and a full-time job—I don't know how she copes.
彼女は3人の子どもを抱えながらフルタイムで働いている。どうやってやっていけているのか、私には想像もつかない。
The hospital struggled to cope with the sudden surge in patients.
その病院は、患者の急増にとても対応しきれなかった。
0499■■■ 15/23
count
[kɑ́ʊnt]
価値・重みを認める
countのコアイメージは「ある対象に重みや価値を認め、それを正式に記録・位置づけること」です。「数える」という意味は、ものを1つひとつ価値あるものとして認識し、記録していく行為。「含める」は、ある集合の中に価値ある存在として位置づけること。「みなす・見なす」は、その対象に特定の価値・性質を認めること。そして「大切である・重要である」(例:Every vote counts.)は、コアイメージが最も直接的に現れた形で、「価値・重みがある」そのものです。「当てにする」(count on)も、相手に信頼という価値を認めることから自然につながります。
数える
〜を含める、〜を勘定に入れる
〜とみなす、〜と見なす
重要である、価値がある
〜を当てにする(count on)
数、計算、(罪状の)訴因
例文
The child can count to 100 even though he is only 3 years old.
その子はたった3歳だが100まで数えることができる。
Every vote counts in a democratic election.
民主主義の選挙では、1票1票が重要だ。
I count her among my closest friends.
私は彼女を最も親しい友人の一人に数えている。
0500■■■ 15/23
court
[kˈɔɚt]
権威ある『囲まれた空間』
courtの語源はラテン語のcohors(囲まれた場所・中庭)に遡る。壁や建物で「囲まれた広場」がコアイメージだ。王や権力者が家臣を「囲んで」集まる場が「宮廷」になり、権威のある者が判決を下すために「囲まれた」厳かな空間が「法廷・裁判所」になった。さらに動詞では、誰かを自分の「囲い」に引き込もうとする行為=「求愛する・歓心を買おうとする」という意味にも広がる。テニスコートなどのスポーツの「コート」も、四方を囲まれた競技空間という同じイメージから来ている。日本語の「法廷」「宮廷」「コート」はすべて別の単語に見えるが、英語では同一のコアイメージでつながっている。
法廷、裁判所
宮廷、朝廷
(テニス・バスケットなどの)コート
中庭、(建物に囲まれた)広場
(異性に)求愛する、言い寄る;(支持・歓心を)得ようとする
例文
See you in court.
法廷で会おう(訴えてやる)。
The politician courted voters with lavish promises.
その政治家は豪華な公約で有権者の歓心を買おうとした。
The ball landed just inside the court.
ボールはコートのちょうど内側に落ちた。
0501■■■ 15/23
credit
[krédɪt]
価値・信頼の積み立て
creditの根底にあるイメージは「信頼や価値が蓄積された状態」です。ラテン語のcredere(信じる)が語源で、「誰かが信頼に足ると認める」というニュアンスがあります。銀行で「クレジット(貸付)」とは、信用をもとにお金を貸すこと。「名誉・評判」とは、社会的に積み上げた信頼の量。「認めること」は、その人の価値をきちんと評価して認めること。「履修単位」は、勉強の積み上げを大学が認めた証。動詞「帰する」は、ある成果をその人の功績として認めることです。すべて「信頼・価値を認めて積み上げる」という一本の軸でつながっています。
信頼・信用
名誉・評判
(功績の)認めること・称賛
クレジット・掛け売り・後払い
(大学の)履修単位
(映画・番組の)クレジット(出演者・スタッフ表示)
(〜を)信用する・信じる
(功績・原因を〜に)帰する・認める
例文
He might be working harder than you give him credit for.
君が認める以上に、彼は頑張って働いているかもしれないよ。
The discovery is credited to Marie Curie.
その発見はマリー・キュリーの功績とされている。
You can buy it on credit and pay later.
クレジット(後払い)で購入して、後で支払うことができます。
0502■■■ 15/23
crisis
[krɑ́ɪsɪs]
分岐点・決定的な転換点
crisisはギリシャ語の「krisis(判断・決断)」に由来し、もともと医学用語として「病気が回復するか悪化するかの峠(分かれ目)」を意味した。つまり、どちらに転ぶかわからない「決定的な転換点」がコアイメージ。単なる「困難な状況」ではなく、「その後の行方を決する岐路」というニュアンスが本質。だからこそ「危機」「重大な局面」「峠(峠を越える)」という一見バラバラな訳語が、すべて「ここを境に状況が一変する瀬戸際」という一つのイメージに収束する。
危機・緊急事態
重大な局面・瀬戸際
峠(病気・問題の山場)
(精神的な)危機・アイデンティティの崩壊
例文
He is going through a financial crisis.
彼は経済的危機に瀕している。
The patient's crisis passed at midnight, and she began to recover.
患者の峠は真夜中に越え、彼女は回復し始めた。
He had a midlife crisis and quit his stable job to travel the world.
彼は中年の危機(ミッドライフクライシス)に陥り、安定した仕事を辞めて世界旅行に出た。
0503■■■ 15/23
criticize
[kríṭəsɑ̀ɪz]
欠点を見つけて判断を下す
criticize のコアイメージは「基準(criterion)に照らし合わせて対象を評価・判定する」こと。語源はギリシャ語の kritikos(判断できる)。つまり本来は善悪・優劣を「判断する・評価する」という中立的な行為を指す。しかし実際の会話では、評価した結果として「問題点・欠点を指摘する」という否定的なニュアンスで使われることがほとんど。文芸批評のように「批評する」という中立的な意味から、「非難する・あら探しをする」という強い否定的意味まで幅があるのは、この「基準に照らして判断を下す」というコアがあるから。文脈次第で訳し分けることが重要。
動詞(他動詞)批評する・評価する
動詞(他動詞)批判する・非難する
動詞(他動詞)酷評する・けなす
動詞(自動詞)あら探しをする・けちをつける
例文
He always only criticizes; he never gives us alternative plans.
彼はいつも批判するだけだ。絶対に代替案は出さない。
The professor asked students to critically criticize each other's essays.
教授は学生同士でお互いのエッセイを批評し合うよう求めた。
The government's policy was widely criticized for ignoring the needs of the poor.
政府の政策は貧困層のニーズを無視しているとして広く非難された。
0504■■■ 15/23
cultivate
[kˈʌltəvèɪt]
手をかけて育て上げる
cultivateのコアイメージは「意図的に手間と時間をかけて、何かを望ましい状態へと育て上げる」こと。ラテン語のcultivare(耕す)が語源で、もともとは土地を丁寧に耕して作物を育てる農業行為を指していた。ここから「ただほうっておくのではなく、積極的に関わり続けて良い状態を引き出す」というイメージが広がり、人の才能・能力・関係・習慣など、時間をかけて育てるあらゆる対象に使われるようになった。「耕す」「養う」「深める」「奨励する」はすべて、この「意識的・継続的なケアによる育成」という共通イメージから派生している。
(土地・畑を)耕す
(能力・資質・習慣などを)養う・育てる
(関係・友人などを)深める・築く
(芸術・学問などを)奨励する・振興する
(人に)取り入る・親しみを求める
例文
The farmer cultivates his field every morning.
農夫は毎朝農地を耕す。
She has spent years cultivating her talent for music.
彼女は何年もかけて音楽の才能を磨いてきた。
He deliberately cultivated friendships with influential people.
彼は意図的に影響力のある人々との関係を築いた(取り入った)。
0505■■■ 15/23
decent
[díːsnt]
社会的基準を満たしている
decentのコアイメージは「社会的・道徳的な基準・期待値をきちんと満たしている」こと。ラテン語のdecēre(ふさわしい・似合う)が語源で、「その場や人に期待される水準をクリアしている」というニュアンスがある。だから「見苦しくない(身なりがちゃんとしている)」「きちんとした人柄(道徳的基準を満たした人)」「かなりの(期待値以上の量・質)」という意味が生まれる。共通するのは『最低ラインを超えていて、人前に出せる・恥ずかしくない』という感覚。特別に優れているわけではないが、十分合格点というのがこの単語のポジション。
きちんとした、品位のある(人柄・行動)
見苦しくない、身なりのちゃんとした
かなりの、相当な、まずまずの(量・質)
(口語)親切な、思いやりのある
例文
My daughter's fiance looked like a decent man, so I gave them my blessing.
娘の婚約者はきちんとした男性に見えたので、二人の結婚に賛成した。
She earns a decent salary at her new company.
彼女は新しい会社でかなりの給料をもらっている。
Wait a minute—let me put on some decent clothes before we go out.
ちょっと待って。出かける前にちゃんとした服に着替えるから。
0506■■■ 15/23
dedicate
[dédɪkèɪt]
特定の目的に全力で向ける
dedicateのコアイメージは「あるものを特定の目的・対象に向けて完全に割り当てる」こと。ラテン語のdedicare(宣言して贈る)が語源で、「自分の時間・労力・命をある目的のために丸ごと注ぎ込む」というニュアンスが根底にある。単なる「あげる(give)」と違い、そこには強い意志と覚悟、そして継続的なコミットメントが含まれる。だから「人生をささげる」「本を誰かに献呈する」「施設を開設する」など、どの文脈でも『これはこのためのものだ』という宣言的・全面的な方向付けが感じられる。自分自身を主語にした場合は「身を捧げる」「専念する」、目的語が建物や作品のときは「捧げる・献呈する・開設する」といった訳が当てはまる。
(人生・時間・努力などを)ささげる、専念させる
(本・作品などを)献呈する、~に捧げる
(建物・施設などを)(特定の人・目的に)奉献する、献じる
例文
She dedicated her life to the research of genome editing.
彼女は生涯をゲノム編集の研究にささげた。
This novel is dedicated to my late father.
この小説は亡き父に捧げられている。
He dedicated himself to mastering the piano.
彼はピアノを極めることに全力を注いだ。
0507■■■ 15/23
defend
[dɪfénd]
外からの攻撃を防ぎ止める
defendのコアイメージは「外部からの攻撃・批判・危険に対して、何かを守り抜く」こと。物理的な攻撃を防ぐ「守備・防衛」だけでなく、法廷での批判・訴追から人を守る「弁護」、議論での批判から持論を守る「擁護・論証」にも広がる。共通するのは、「攻撃してくるものに対して能動的に対抗し、対象を守る」という構図。protectが「危険にさらされないよう包み込んで保護する」のに対し、defendは「向かってくる攻撃を正面から受け止めてはね返す」ニュアンスが強い。
(物理的・軍事的に)守る、防衛する
(法廷で)弁護する
(批判・異論に対して意見・行動を)擁護する、正当化する
(スポーツで)守備する、タイトルを防衛する
例文
You have a right to have an attorney to defend you in court.
あなたには法廷であなたを弁護する弁護士を立てる権利があります。
She defended her thesis brilliantly before the committee.
彼女は委員会の前で自分の論文を見事に擁護した。
The army was sent to defend the northern border.
軍は北部の国境を防衛するために派遣された。
0508■■■ 15/23
desert
[dézɚt]
見捨てられた、空っぽの場所
desertのコアイメージは「あるべきものが何もない、見捨てられた状態」。名詞の「砂漠」は、生命や水がなく見捨てられたような空間そのものだ。動詞の「捨てる・去る・脱走する」は、人や義務・持ち場を「見捨てて去る」こと。ポイントは、ただ「離れる」だけでなく、責任や関係を一方的に放棄するという裏切りや義務違反のニュアンスが強いこと。砂漠が「命から見捨てられた土地」であるように、動詞desertも「守るべき存在や立場を見捨てる」という一貫したイメージで結びついている。
砂漠;荒れ果てた不毛の地
(人・持ち場・義務などを)見捨てる、捨て去る;(軍隊などを)脱走する
(場所が)人気のない、荒涼とした
例文
The child was deserted by his parents.
その子は両親に見捨てられた。
The soldier deserted his post in the middle of the battle.
その兵士は戦闘の最中に持ち場を脱走した。
The streets were completely deserted after midnight.
深夜を過ぎると通りは完全に人気がなくなった。
0509■■■ 15/23
destroy
[dɪstrɔ́ɪ]
完全に使えない状態にする
destroyのコアイメージは「もとの形・機能・価値が完全に失われた状態にすること」です。物理的な建物や物体を「破壊する」だけでなく、人の自尊心・希望・関係など抽象的なものも、二度と元に戻れないレベルで「消し去る」ことを表します。語源はラテン語のdestruere(de-=完全に + struere=積み上げる → 積み上げたものを完全に崩す)。damagingとは違い、修復不可能なほど完全に壊すニュアンスが核心にあります。また、害虫や危険動物を「処分する」という用法も同じ核心から来ており、「存在の機能ごと消す」イメージが一貫しています。
(物を)破壊する・壊滅させる
(組織・国などを)滅ぼす
(希望・感情・関係などを)打ち砕く・台無しにする
(害虫・危険な動物などを)駆除する・処分する
(試合・競争などで相手を)圧倒する・完膚なきまでに負かす(口語的)
例文
The earthquake destroyed hundreds of buildings in the city.
その地震は市内の何百もの建物を破壊した。
His words destroyed my self-esteem.
彼の言葉は私の自尊心を打ち砕いた。
The injured horse had to be destroyed.
その負傷した馬は安楽死させなければならなかった。
0510■■■ 15/23
diet
[dɑ́ɪət]
定められた集まり・規則的な場
dietは綴りが同じでも語源の異なる2系統の語が併存する多義語。①「食事・食習慣」義はギリシャ語diaita(生活様式)→ラテン語diaeta由来。②「議会・国会」義は中世ラテン語dieta/diēs(日=指定された会合日)由来で、①とは別系統とするのが主要辞書(OED等)の通説。両義を単一のコアでつなぐ説は確証がなく少数説扱いなので、ここでは2義併存の語として理解するのがよい。日本語の「ダイエット」は英語のdietが日本語化したものだが、英語のdietには「痩せる」という意味は含まれず、あくまで「食事・食習慣の管理」を指す。大文字始まりのDietは特に日本・北欧・中欧の国会・議会を指す固有の制度名として使われることが多い。
(特に日本・北欧・ドイツなどの)国会、議会
食事、食習慣;食事制限(いわゆるダイエット)
食事制限をする、節食する
例文
The Diet is now in session.
国会は現在審議中です。
A balanced diet is essential for good health.
バランスの取れた食事は健康に不可欠です。
She has been on a strict diet since January.
彼女は1月から厳しい食事制限をしています。
0511■■■ 15/23
Diet
[dɑ́ɪət]
定められた集まり・規則的な場
dietは綴りが同じでも語源の異なる2系統の語が併存する多義語。①「食事・食習慣」義はギリシャ語diaita(生活様式)→ラテン語diaeta由来。②「議会・国会」義は中世ラテン語dieta/diēs(日=指定された会合日)由来で、①とは別系統とするのが主要辞書(OED等)の通説。両義を単一のコアでつなぐ説は確証がなく少数説扱いなので、ここでは2義併存の語として理解するのがよい。日本語の「ダイエット」は英語のdietが日本語化したものだが、英語のdietには「痩せる」という意味は含まれず、あくまで「食事・食習慣の管理」を指す。大文字始まりのDietは特に日本・北欧・中欧の国会・議会を指す固有の制度名として使われることが多い。
(特に日本・北欧・ドイツなどの)国会、議会
食事、食習慣;食事制限(いわゆるダイエット)
食事制限をする、節食する
例文
The Diet is now in session.
国会は現在審議中です。
A balanced diet is essential for good health.
バランスの取れた食事は健康に不可欠です。
She has been on a strict diet since January.
彼女は1月から厳しい食事制限をしています。
0512■■■ 15/23
differ
[dífɚ]
同じでない・離れている
differ のコアイメージは「2つ以上のものが同じ地点にない=離れている」こと。ラテン語の dis-(離れて)+ ferre(運ぶ)に由来し、「別の方向へ運ばれている」状態を示す。物理的・性質的に「異なる」だけでなく、意見が「かみ合わない・一致しない」という人間関係的な乖離にも使われる。大切なのは、differは「どちらが正しいか」を主張しているのではなく、純粋に「ずれている・離れている」という事実を述べる中立的な単語だということ。だからこそ、婉曲な異議申し立て表現「I beg to differ」にも使われる。
異なる、違う
意見を異にする、一致しない
(数量・程度が)差がある
例文
The twins look alike but differ greatly in personality.
双子は見た目は似ているが、性格は大きく異なる。
I beg to differ. The data clearly shows the opposite.
お言葉ですが、データは明らかに逆を示しています。
Prices differ from store to store, so it's worth comparing.
店によって値段が違うので、比較する価値があります。
0513■■■ 15/23
dignity
[dígnəṭi]
本来の価値にふさわしい重さ
dignityの語源はラテン語の「dignus(価値ある・ふさわしい)」。コアイメージは「その存在や立場が本来持っている価値・重さが外に滲み出ている状態」。人間であれば誰もが持つ「侵してはならない価値」(尊厳)にも、社会的地位や品格から醸し出される「重々しさ・威厳」にも、どちらにも使えるのはそのため。つまり、内側にある本質的な価値が、態度・振る舞い・扱われ方として表に現れているというのが根底のイメージだ。「尊厳」「威厳」「品位」は日本語では別々に感じるが、英語ではすべてこの一つのコアイメージから自然に派生している。
尊厳(人間として侵されてはならない本質的な価値)
威厳・品位(態度・佇まいから滲み出る重みのある存在感)
重々しさ・自己尊重(軽はずみにならない、自分を安売りしない態度)
位階・高い地位(見落とされがちな意味)
例文
He claimed his right to end his life with dignity.
彼は尊厳をもって自分の生を終える権利を主張した。
She walked into the courtroom with great dignity.
彼女は堂々とした威厳をもって法廷に入った。
Please have the dignity to admit when you are wrong.
間違ったときはきちんと認めるだけの誇りを持ちなさい。
0514■■■ 15/23
distribute
[dɪstríbjʊt]
広がりをもって行き渡らせる
distributeの語源はラテン語のdistribuere(dis-「バラバラに」+ tribuere「割り当てる」)。コアイメージは「一か所に集まっているものを、広い範囲にわたって複数の場所・人に行き渡らせる」こと。単にモノを渡すだけでなく、「全体的な広がりや均等な配置」が含意されている。だから人への配布だけでなく、統計学で「データが分布する」、商業で「商品を流通させる」、農業や化学で「液体・物質を散布する」など、「広がりをもって行き渡る」場面ならば幅広く使われる。
配布する・配る(人々に行き渡らせる)
分配する・割り当てる
散布する・まき散らす(物質・情報などを広げる)
流通させる・販売網を通じて届ける
例文
She distributed the flyers to everyone in class.
彼女はクラスの全員にチラシを配った。
The profits will be distributed equally among all shareholders.
利益は全株主に均等に分配される。
The company distributes its products to over 50 countries.
その会社は50か国以上に製品を流通させている。
0515■■■ 15/23
document
[dɑ́kjʊmənt]
証拠として残された記録物
documentのコアイメージは「何かを証明・証拠づけるために形に残したもの」。ラテン語のdocere(教える・示す)が語源で、「事実を示す・証拠立てるもの」という意味が根底にある。名詞では「書類・文書・記録」だが、単なる紙切れではなく「証拠・根拠として機能するもの」というニュアンスが重要。動詞では「記録として残す・文書化する」となり、これも「後で証拠になるよう形に留める」というコアから来ている。デジタル時代では「ファイル・ドキュメント」としても広く使われ、テキストや画像を含む情報の記録物全般を指す。
文書、書類、記録
(コンピュータの)ドキュメント、ファイル
〜を記録する、文書化する、証拠づける
例文
This document is confidential; tell no one about this.
この文書は機密だ。誰にも話すなよ。
The journalist documented human rights abuses in the region.
そのジャーナリストはその地域の人権侵害を記録した。
Please attach all the necessary documents to your application.
申請書にすべての必要書類を添付してください。
0516■■■ 15/23
due
[d(j)úː]
然るべき時・権利が来た
dueのコアイメージは「本来そうあるべき状態に到達した」という感覚です。ラテン語のdebitum(借り、義務)に由来し、「支払われるべきもの・行われるべき時が来た」というニュアンスが根底にあります。「期限の来た」は「締め切りという本来の時点に到達した」、「当然の」は「当然受け取るべき権利が生じた」、「帰すべきで」は「原因・責任が本来そこに帰着する」という意味です。このコアを掴むと、due date(本来の期日)、due credit(当然の評価)、due to(本来そこに起因する)など、すべての用法が一本のイメージでつながります。
期限の来た、締め切りの
当然の、正当な
形容詞(叙述用法)〜のせいで、〜に起因する(due to)
(赤ちゃんが)生まれる予定で
真正面に、正確に(due north など)
当然の権利・分け前、(複数形で)会費・税金
例文
This homework is due tomorrow.
この宿題は明日が締め切りだ。
The accident was due to driver error.
その事故はドライバーのミスが原因だった。
After years of hard work, she finally received her due recognition.
長年の努力の末、彼女はついに当然の評価を得た。
0517■■■ 15/23
earn
[ˈɚːn]
努力によって正当に手に入れる
earnのコアイメージは「労力・努力・行為に見合った報酬・結果を正当に獲得する」こと。単に「もらう」「得る」のではなく、それに値するだけの何かを払ったからこそ手に入る、という因果の重みがある。お金を「稼ぐ」のも、働いた対価として正当に受け取るから。「信頼を得る」のも、信頼に値する行動を積み重ねた結果として獲得するから。「評判をもたらす」のも、それに見合った言動が評判を引き寄せるから。どの用法も「与えただけのものを受け取る・引き出す」という交換の正当性が底流にある。
(労働・努力の対価として)稼ぐ、収入を得る
(行動・実績によって)獲得する、勝ち取る
(行為・性質が)〜をもたらす、〜という結果を招く
(投資・預金などが)利息・利益を生む
例文
She earns about 400,000 yen a month.
彼女は月に約40万円稼いでいる。
If you want his trust, you have to earn it.
彼の信頼がほしいなら、自分から頑張って手に入れなきゃ。
His rude behavior earned him a lot of criticism.
彼の無礼な振る舞いは、多くの批判を招いた。
0518■■■ 15/23
embarrass
[ɪmbˈærəs]
居心地を悪くさせる
embarrass のコアイメージは「人を心理的に不安定な状態に追い込む」こと。語源はスペイン語・ポルトガル語の「邪魔する・縛る」に由来し、もともとは「身動きが取れなくさせる」というニュアンスがある。社会的な場面では、人前で失敗をさらされたり、注目されたくない状況に置かれたりして「どこへも逃げられない・穴があったら入りたい」という状態になること。金銭的文脈では「資金繰りに行き詰まって身動きが取れない」状態を指す。どの用法も「束縛されて自由に動けない、居心地が悪い」という共通イメージで貫かれている。
(人に)恥ずかしい思いをさせる、きまり悪がらせる
動詞(受動態で)(自分が)恥ずかしい・きまり悪い思いをする
(金銭的に)困らせる、行き詰まらせる
(議論・活動などを)妨げる、障害を与える
例文
Mom, don't embarrass me in front of my friends.
お母さん、友達の前で恥かかせないでよ。
He was financially embarrassed after losing his job and could barely pay rent.
仕事を失った後、彼は金銭的に苦しくなり、家賃もやっと払える状態だった。
She was embarrassed to realize she had forgotten her boss's name.
上司の名前を忘れていたと気づき、彼女はひどく気まずかった。
0519■■■ 15/23
emotion
[ɪmóʊʃən]
内側から動かされる心の動き
emotionの語源はラテン語の「emovere」(e-=外へ、movere=動かす)です。つまり「内から外へと動き出すもの」がコアイメージです。喜び・悲しみ・怒り・恐れなど、心の奥底から湧き上がり、表情や行動として外に表れてくる「心の揺れ・動き」全般を指します。日本語の「感情」より範囲が広く、「感動」のように揺さぶられる状態も含みます。理性(reason)と対比されることが多く、「理屈ではなく心が動いている状態」というニュアンスが常に底流にあります。
感情(喜怒哀楽などの心の状態)
感動・興奮(心が強く揺さぶられた状態)
感受性・情緒(感じる力・豊かな心)
例文
She spoke with deep emotion.
彼女は深く感動した様子で話した。
It is important to control your emotions in a crisis.
危機的状況では感情をコントロールすることが大切だ。
He is full of emotion.
彼は感性豊かだ。
0520■■■ 15/23
enterprise
[énṭɚprɑ̀ɪz]
挑戦を伴う大きな試み
enterpriseの語源はフランス語の「entreprendre(=undertake:引き受ける・着手する)」。「entre-(間に)」+「prendre(取る)」で、「リスクの間に踏み込んで何かを掴みに行く」イメージ。つまり、単なる「仕事」ではなく、困難や不確かさを承知のうえで積極的に挑む姿勢が根底にある。この「前向きな挑戦の精神」が土台にあるから、それが個人的な冒険心(enterprising spirit)にも、組織的な事業・企業にも転じる。どの用法にも「ただこなすだけでなく、意欲的・主体的に取り組む」ニュアンスが共通している。
企業・会社
(大規模な)事業・プロジェクト
進取の気性・冒険心
(集合的に)民間経営・起業精神
例文
JR used to be a government enterprise.
JRはかつて官営企業だった。
Setting up a business in a foreign country is quite an enterprise.
外国でビジネスを立ち上げるのは、かなりの大事業だ。
What this country needs is more individual enterprise.
この国に必要なのは、個人の進取の気性をもっと伸ばすことだ。
0521■■■ 15/23
envy
[énvi]
他者の良いものを欲しがる感情
envyのコアイメージは「他者が持っているものを自分も欲しいと強く望む感情」です。単なる「うらやましい」という軽い気持ちではなく、相手の持つ能力・地位・財産・幸運などを見て、自分がそれを持っていないことへの不満や苦しみを伴う感情です。ラテン語の'invidere'(じっと見つめる)が語源で、「相手のものを目で追い続ける」イメージが根底にあります。動詞としては「〜をうらやむ」「〜をねたむ」、名詞としては「ねたみ・うらやみ」という形で使われ、キリスト教の七つの大罪にも数えられる感情として英語文化圏では強いネガティブな含意を持つことがあります。
〜をうらやましいと思う、ねたむ
(人)の〜をうらやましいと思う【envy + 人 + 物の形】
ねたみ、羨望、うらやましさ
例文
She envied my success.
彼女は私の成功をうらやんだ。
I envy you your talent — you make it look so easy.
あなたのその才能がうらやましい。本当に簡単そうにこなすんだもの。
His new car was the envy of the neighborhood.
彼の新車は近所中がうらやむほどのものだった。
0522■■■ 15/23
evil
[íːv(ə)l]
道徳的・本質的な『悪の力』
evilのコアイメージは、単なる「悪い(bad)」を超えた、道徳的・宗教的・本質的な「悪の力・性質」です。表面上の失敗や欠点ではなく、人間や世界の根底に潜む、善を蝕む闇のような力を指します。だからこそ「悪行(evil deeds)」「邪悪な人物(an evil man)」のように使われるだけでなく、「社会悪(social evil)」「必要悪(a necessary evil)」のように名詞としても機能します。不吉・忌まわしいというニュアンスも、この「善とは相容れない暗い力」というコアイメージから自然に導かれます。
邪悪な、悪の(道徳的・本質的な悪を帯びた)
不吉な、忌まわしい
悪、悪事、害悪(可算・不可算ともに使用)
例文
She exposed all of his evil deeds.
彼女は彼のすべての悪行を暴露した。
War is a necessary evil that we must sometimes accept.
戦争は、私たちが時に受け入れなければならない必要悪だ。
There was an evil look in his eyes when he spoke.
彼が話すとき、その目には不吉な光があった。
0523■■■ 15/23
evolution
[èvəlúːʃən]
内側から徐々に展開していく変化
evolutionの語源はラテン語の「evolutio(巻物を広げること)」で、e-(外へ)+volvere(巻く・広げる)から成る。コアイメージは「内部に潜んでいた可能性が、長い時間をかけて外側へ広がり展開していく」こと。だからこそ、生物が世代を超えて少しずつ変化していく「進化」にも、社会や技術が段階的に発展していく「発展・展開」にも使われる。突然の変化(revolution)とは対照的に、緩やかで連続的なプロセスを含意するのがこの単語の本質的なニュアンスである。
(生物の)進化
(段階的な)発展・展開・変遷
(一連の動きの)展開・進行
例文
People who believe in the theory of evolution are called evolutionists.
進化論を信じる人々は進化論者と呼ばれる。
The evolution of smartphones over the past two decades has changed how we communicate.
過去20年にわたるスマートフォンの発展は、私たちのコミュニケーションの方法を変えた。
The evolution of his thinking on the subject was gradual but profound.
その問題に関する彼の考え方の変遷は、緩やかではあったが深いものだった。
0524■■■ 15/23
express
[eksprés]
内側から外へ押し出す
expressの語源はラテン語のex(外へ)+ pressus(premere〔押す〕の過去分詞)。つまり「内側にあるものを外へ押し出す」というイメージが根底にある。感情や考えを言葉や表情で「外に出す」のが動詞の「表現する」。形容詞では「直接的に、回り道なく外へ押し出す」ことから「明示された・急行の」という意味になる。名詞では「急行列車・宅配便」と、まさに「目的地へ素早く押し出す」もの。一つのコアイメージが品詞をまたいで広がっているため、文脈に応じて柔軟に解釈できる力が求められる単語だ。
(感情・考えなどを)表現する、表す、述べる
明示された、明確な/急行の、速達の
急行列車、速達便、宅配サービス
急行で、速達で
例文
He expressed concern about the project's progress.
彼はプロジェクトの進捗について懸念を示した。
The express train to Tokyo departs at 8:00.
東京行きの急行列車は8時に出発する。
She sent the documents by express to meet the deadline.
彼女は締め切りに間に合わせるために書類を速達で送った。
0525■■■ 15/23
fame
[féɪm]
広く世間に知れ渡った評判
fameのコアイメージは「多くの人々の口に上り、広く世間に知れ渡った状態」です。ラテン語のfama(うわさ・評判)に由来し、個人の内側にある実力や徳ではなく、それが外へ広がり社会全体に認知されているという「拡散・伝播した状態」を表します。ポジティブな評判(称賛)もネガティブな評判(悪名)も含みえますが、現代英語では主に好意的・肯定的な名声を指します。重要なのは「一人ではなく、多くの人が知っている」という広がりの規模感。だから「名声」「評判」「知名度」など文脈に応じた日本語訳が選ばれますが、根底は常に「世に広まった認知」です。
名声・評判
知名度・著名さ
(悪)評・うわさ(稀)
例文
After her appearance on the famous TV show, she suddenly came to fame.
有名なテレビ番組への出演のあと、彼女は急に名声を手にした。
He was a man of international fame, known across every continent.
彼は世界的な知名度を誇る人物で、あらゆる大陸で知られていた。
The town's fame rests on its ancient castle and scenic views.
その町の評判は古城と美しい景色によって成り立っている。
0526■■■ 15/23
fascinate
[fˈæsənèɪt]
意識を完全に釘付けにする
fascinateの語源はラテン語の「fascinare(魔法をかける・呪縛する)」。古代ローマでは「魔術師が相手の意志を奪い、その場に縛り付ける」という概念を表していた。このコアイメージは「相手の意識・注意・意志を完全に奪い取り、その場に釘付けにしてしまう」というもの。単に「好き」「楽しい」というレベルを超え、抗いがたい引力で引き込まれ、他のことが考えられなくなるような強烈な引きつけられ方を表す。だから「魅了する」だけでなく、謎めいたもの・不思議なものへの強い好奇心や、蛇が獲物を凝視して動けなくさせる場面にも使われる。
魅了する、魂を奪う
(謎・不思議なものが)強く興味をそそる、釘付けにする
(恐怖や威圧感で)身動きできなくさせる、呪縛する
例文
Her dance always fascinates me.
彼女の踊りはいつも私を魅了する。
The mystery of black holes has always fascinated scientists.
ブラックホールの謎は科学者たちを常に強くひきつけてきた。
The cobra fascinated the bird before striking.
コブラは攻撃する前に鳥を金縛りにした。
0527■■■ 15/23
fatigue
[fətíːg]
力が尽き果てた状態
fatigueのコアイメージは「エネルギーや強度が徐々に消耗され、機能が著しく低下した状態」。単なる「眠い・だるい」という軽い疲れではなく、身体・精神・物質が限界近くまで使い込まれた結果として生じる深い消耗感を指す。もともとフランス語由来で、軍事用語として兵士の肉体的・精神的消耗を表した歴史があり、今でも医学・工学・軍事の専門用語として使われる。金属が繰り返しの負荷で内部にひびが入る「金属疲労(metal fatigue)」にもこの語が使われるのは、繰り返しのストレスによって素材そのものが劣化するという共通イメージがあるからだ。日本語の「疲れ」より重く、慢性的・深刻なニュアンスを帯びる。
(深刻な・慢性的な)疲労、疲弊
(材料・金属などの)疲労、疲労破壊
(軍事)雑役作業、疲労作業;(fatigues で)戦闘服・作業服
〜を疲弊させる、疲れ果てさせる
例文
He is suffering from extreme fatigue.
彼は極度の疲労に苦しんでいる。
The airplane crash was caused by metal fatigue in the fuselage.
その航空機の墜落は、機体の金属疲労が原因だった。
Voters are showing signs of political fatigue after months of campaigning.
数カ月にわたる選挙運動を経て、有権者には政治的な倦怠感が見られる。
0528■■■ 15/23
fit
[fít]
ぴたっとはまる・収まる
fitのコアイメージは「あるものが別のものにぴったりと収まる・はまる」という感覚です。物理的にサイズが合う(服が体にフィットする)だけでなく、抽象的な意味でも「その場・役割・状況にぴたっと合う」という感覚が根底にあります。形容詞の「適した」「元気で」も同じイメージ——体が目的に対してぴたっと機能する状態を表します。つまり、「ぴたっとはまるかどうか」という判断が、状況や文脈に応じて「合う」「適する」「健康だ」「収まる」など様々な日本語訳として現れるのです。
ぴったり合う、(サイズが)合う
適する、ふさわしい
適合させる、合わせる
(時間・スケジュールに)都合がつく、入れてもらえる
適した、ふさわしい
(体が)元気で、健康で
(サイズ・形の)合い具合、適合
例文
I was hoping to make many friends in my new school, but I didn't quite fit in.
新しい学校でたくさん友達を作れたらと思っていたが、うまくとけ込めなかった。
These shoes don't fit me well — they're a bit too narrow.
この靴は少し幅が狭くて、私にはぴったり合わない。
She goes to the gym every day to stay fit.
彼女は体調を維持するために毎日ジムに通っている。
0529■■■ 15/23
flood
[flˈʌd]
制御不能なほど溢れ出す
floodのコアイメージは「あふれかえって止められない状態」。もともと水が堤防を越えて広がる洪水のイメージが根底にある。重要なのは、単に「多い」のではなく「制御できないほど圧倒的な量が一気に流れ込む・あふれ出す」という点。これが転じて、水以外にも「光が差し込む」「問い合わせが殺到する」「感情がみなぎる」など、あらゆる「圧倒的な流れ込み・あふれ出し」を表せる。物理的な水の氾濫から比喩的な表現まで、「コントロールの及ばない大量の流れ」というイメージで一貫して理解できる。
洪水、氾濫、大水
(光・感情・人などの)殺到、氾濫するほどの大量
(川・場所などが)氾濫する、水浸しになる
(光・人・感情などが)あふれる、殺到する、押し寄せる
(場所・市場などを)〜で満たす、あふれさせる
例文
After the typhoon, the river near my house flooded.
台風のあと、私の家のそばの川が氾濫した。
The company was flooded with complaints after the scandal.
スキャンダルの後、その会社に苦情が殺到した。
Memories of her childhood flooded back when she heard the old song.
その古い歌を聞いたとき、子供時代の記憶が一気によみがえってきた。
0530■■■ 15/23
fossil
[fɑ́sl]
時間の中に固まった古いもの
fossilのコアイメージは「かつて生きていたものが、長い時間の流れの中で変化せずに固まった状態」です。ラテン語のfossilis(掘り出されたもの)に由来し、地中に埋まり石化した生物の痕跡がまさにその原点です。このコアイメージは「化石(名詞)」「化石の(形容詞)」という基本的な意味をそのまま説明しますが、さらに転じて「時代遅れの人・もの」「頑固で変化を嫌う人」という口語的な意味も生まれました。fossil fuelが「化石燃料」と訳されるのも、大昔の生物が地中に固まってできたものだからです。「過去に固定されて動かないもの」というイメージが全ての用法の根底にあります。
化石
化石の、化石状の
名詞(口語・軽蔑的)時代遅れの人、古くさい人、頑固なお年寄り
例文
Scientists discovered a fossil of a dinosaur that lived 70 million years ago.
科学者たちは7000万年前に生きていた恐竜の化石を発見した。
Using too much fossil fuel could lead to environmental problems.
化石燃料の過剰な使用は環境問題に繋がる。
Don't be such a fossil — try using the new app for once!
そんなに古くさいことを言わずに、一度新しいアプリを使ってみてよ!
0531■■■ 15/23
frame
[fréɪm]
形を与える『枠組み』
frameのコアイメージは「何かの形・輪郭・構造を規定する枠組み」です。窓枠や額縁は物理的な「枠」ですが、骨格も体の形を決める「構造」です。動詞になると「枠組みを作る=形を与える」という意味になります。計画を立てるのも「思考の枠組みを作ること」、文章を組み立てるのも「言葉に形を与えること」。そして「罪におとしいれる(はめる)」も、無実の人に「罪人という枠をはめる」イメージから来ています。外側から形を規定し、物事の輪郭を決める——これがframeの本質です。
枠、骨組み、骨格、額縁
(思考・議論の)枠組み、文脈
(映像・写真の)コマ、フレーム
(考えや言葉を)組み立てる、表現する
枠にはめる、(絵を)額縁に入れる
罪におとしいれる、無実の人に罪をなすりつける(=はめる)
例文
It wasn't me! I didn't do it! I was framed!
俺じゃない、やってないよ!俺ははめられたんだ!
The way you frame a problem determines how you'll solve it.
問題をどう捉えるかによって、解決策が変わってくる。
The photograph was beautifully framed and hung on the wall.
その写真は美しく額縁に収められ、壁に飾られた。
0532■■■ 15/23
fundamental
[f`ʌndəménṭl]
土台・根っこにある
fundamentalの語源はラテン語の「fundus(底・土台)」。建物の「基礎(foundation)」と同じ語源を持つ。つまり、fundamental とは「何かが成り立つための底の部分にある」イメージ。表面的・付随的なものではなく、それを取り除いたら全体が崩れてしまうほど本質的・根本的であることを表す。「重要」と訳されることもあるが、単に大切というより「土台として欠かせない」ニュアンスが強い。名詞で使われると「根本原理」「基礎」そのものを指す。
根本的な、基礎的な
(欠かすことのできないほど)重要な
名詞(通例 fundamentals)基本原理、根本、基礎
例文
Freedom of speech is one of the fundamental human rights.
表現の自由は基本的人権のひとつだ。
There is a fundamental difference between the two theories.
その二つの理論の間には根本的な違いがある。
You need to master the fundamentals of grammar first.
まず文法の基礎をマスターする必要がある。
0533■■■ 15/23
gaze
[géɪz]
意識を向けたまま、じっと見続ける
gazeのコアイメージは「一点に意識を注ぎながら、長い時間をかけてじっと見続ける」こと。lookが単なる視線の向け方、seeが受動的な知覚であるのに対し、gazeは「意識がそこに吸い込まれている」感覚がある。驚き・感動・憧れ・物思いなど、何らかの感情や思考が内側で動いているために目が離せない状態を指す。だから「ぼんやりと遠くを見つめる」も「恋人の顔を見つめる」も、どちらもgazeで表せる。視線が外に向きながらも、意識は内側(感情・思考)にある、というのがこの単語の本質的な姿だ。
(感情・思考に引き込まれながら)じっと見つめる、凝視する
じっと見つめる視線、凝視、まなざし
例文
He absently gazed into the distance.
彼はぼんやりとして遠くを見つめた。
She gazed at the painting for several minutes, captivated by its beauty.
彼女はその絵の美しさに魅せられ、数分間じっと見入った。
He felt her gaze on him from across the room.
彼は部屋の向こうから彼女のまなざしを感じた。
0534■■■ 15/23
glimpse
[glím(p)s]
ちらりと垣間見える瞬間
glimpseのコアイメージは「完全ではなく、一瞬だけ・部分的にしか見えない(または分かない)こと」です。視覚的には、動く電車の窓から景色をちらりと見る、人混みの隙間から顔が一瞬見える、そんな「断片的な視覚体験」が原点にあります。重要なのは、このイメージは物理的な「見る」行為に限らず、抽象的な「理解・把握」にも拡張されることです。「彼女の言いたいことがうすうすわかった」という例文のように、真実や意図の一端がぼんやりと見えてくる感覚にもglimpseが使われます。「完全に見えた・分かった」のではなく「ちょっとだけ垣間見えた」という不完全さと瞬間性が、この単語の本質です。
一目、ちらりと見ること
(真実・意図などを)それとなく感づくこと、かすかな理解
(人・物を)ちらりと見る、一瞬目に入る
例文
I caught a glimpse of the movie star as she hurried past.
急ぎ足で通り過ぎるその映画スターを、ちらりと目にした。
I had a glimpse of what she was trying to say.
彼女が言わんとしていることがうすうすわかった。
The documentary offers a rare glimpse into the lives of wild wolves.
そのドキュメンタリーは、野生のオオカミの生態を垣間見せてくれる貴重な作品だ。
0535■■■ 15/23
grasp
[grˈæsp]
手を伸ばして確実につかみとる
graspの根底にあるイメージは「手を伸ばしてしっかりとつかむ」という身体的動作です。単なる「触れる」ではなく、対象を逃さないよう意図的・積極的に手を閉じてつかみとるイメージです。ここから物理的に「握る」という意味が生まれ、さらに抽象的に「概念・状況をつかみとる=理解する」という認知的意味へ拡張されます。また「チャンスに飛びつく」のも、目の前のものを逃すまいと手を伸ばすコアイメージそのものです。名詞では「しっかり握ること」→「掌中に収めること」→「支配・統御」という流れが自然に生まれます。understandが「下から支える」ように静的に理解するのに対し、graspは積極的・能動的に「つかみにいく」動的なニュアンスが特徴です。
しっかりと握る・つかむ
(概念・状況を)把握する・理解する
(機会などに)飛びつく・すぐに利用しようとする
握ること・握力・把持
理解(力)・把握
支配・統御・掌握
例文
She grasped the rope tightly to keep from falling.
彼女は落ちないようにロープをしっかりと握りしめた。
It took me a while to grasp what the professor was explaining.
教授が説明していることを理解するのに少し時間がかかった。
Victory was finally within their grasp after years of hard work.
何年もの努力の末、ついに勝利が手の届くところにあった。
0536■■■ 15/23
grateful
[gréɪtf(ə)l]
恩恵を受けた心の温かさ
gratefulの語源はラテン語の「gratus(喜ばしい、ありがたい)」。コアイメージは「誰かから何かを受け取ったことで、心の中に温かい感謝の気持ちが満ちている状態」。単に礼儀として「ありがとう」と言うthankfulとは異なり、grateful は受けた恩恵や親切が心に深く刻まれ、じんわりと感謝がにじみ出ているニュアンスを持つ。「〜してもらえると助かります」という丁寧な依頼表現にも使われるが、これも「そうしてくれたら感謝の気持ちで満ちる」というコアイメージから自然に派生している。
感謝して、ありがたく思って
〜してくれると嬉しい、〜していただけると幸いです(丁寧な依頼)
例文
I'm so grateful to you. I appreciate everything you do for me every day.
あなたにはとても感謝しています。あなたが毎日してくれることすべてに、本当にありがたく思っています。
She was grateful for the warm meal after a long day in the cold.
寒い中で長い一日を過ごした後、温かい食事をありがたく感じた。
I would be grateful if you could send me the report by Friday.
金曜日までにレポートをお送りいただけますと幸いです。
0537■■■ 15/23
harvest
[hɑ́ɚvɪst]
努力の末に得た実り
harvestのコアイメージは「種を蒔き、育て、ついに実ったものを刈り取る」という一連のプロセスの「結実」にある。単に「収穫」という行為だけでなく、その結果として得られる「成果・報酬」というニュアンスも強く含む。農業の文脈を離れても、「努力や時間をかけて積み上げてきたものがついに手に入る」という場面に広く使える。データを「収集する」、臓器を「採取する」といった比喩的用法も、「あるべきものをしかるべきタイミングで取り出す」というコアから自然に派生している。
収穫(期)、収穫物
(努力・行為に対する)報酬、成果、結果
(作物・データ・臓器などを)収穫する、採取する、収集する
例文
We had an abundant harvest this year.
今年は豊作だった(収穫量が非常に多かった)。
Years of research finally yielded a rich harvest of new discoveries.
長年の研究がついに多くの新発見という実りをもたらした。
Scientists harvest stem cells for use in medical treatments.
科学者たちは医療に使うために幹細胞を採取する。
0538■■■ 15/23
hostile
[hɑ́stl]
敵として向き合う状態
hostileのコアイメージは「敵(host)として相対している状態」です。語源はラテン語hostis(敵)で、host(大軍・軍勢の意)と同根。なお現代英語で「主人・ホスト」を意味するhostはラテン語hospes由来の別語源。「友好的な側」ではなく「対立する側」にいるというイメージです。人に対して使えば「敵意をむき出しにしている」、環境や状況に対して使えば「生存や活動を阻む敵のような条件」という意味になります。つまり「好意や協力を拒んで、押し返すような力を持った状態」がコアです。軍事用語で「敵軍の」という意味でも使われることからも、この対立・拒絶のニュアンスが読み取れます。
敵意のある、とげとげしい
敵の、敵対する(軍事・政治)
(環境・条件が)不利な、厳しい、適さない
(買収・交渉などが)敵対的な、強引な
例文
Ever since we had that fight, she's been very hostile to me.
例のけんか以来、彼女はずっと私にとげとげしくしている。
The polar region is a hostile environment for most living creatures.
極地は大多数の生き物にとって過酷な環境だ。
The company launched a hostile takeover bid for its rival.
その会社はライバル企業に対して敵対的買収を仕掛けた。
0539■■■ 15/23
household
[hɑ́ʊshòʊld]
屋根の下に暮らす生活単位
householdは「house(家・住居)」+「hold(保持する・維持する)」が合わさった語で、「一つの家屋を共有して生活を営む単位」というコアイメージを持つ。単なる「血のつながり」ではなく、「同じ屋根の下で日常生活を共にしている集合体」を指すのが本質。家族だけでなく、使用人や同居人なども含まれうる点で、familyよりも「生活共同体」としての側面が強い。形容詞として使われると「家庭に属する・家庭用の」という意味になり、「その屋根の下で使われる・関わる」という感覚が根底にある。統計・行政の文脈では「世帯」という訳がぴったりはまる。
(同じ家に住む)家族、一家
世帯(統計・行政用語として)
家庭の、家庭用の、家事の
誰もが知っている、広く知れ渡った(a household name)
例文
The entire household was asleep at the time.
その時、家族全員が眠っていた。
According to the survey, the average household income has risen slightly.
調査によると、平均世帯収入はわずかに上昇した。
She became a household name after winning the championship.
彼女は優勝後、誰もが知る名前になった。
0540■■■ 15/23
hurt
[hˈɚːt]
痛みや損害を与える
hurtのコアイメージは「何らかの痛み・損害が生じる/生じさせる」こと。この「痛み」は身体的なものに限らず、心の痛み・精神的ダメージ、さらには「不利益・損害」にまで広がる。重要なのは、hurtは自動詞としても使える点。「My arm hurts.(腕が痛い)」のように「痛みがある状態にある」という意味になる。また否定・疑問文でよく使われる「It doesn't hurt to do...(〜しても損はない)」という表現も、コアイメージである「損害・マイナスが生じる」から自然に導ける。感情・評判・利益など、広く「マイナスの影響が及ぶ」場面で使われる。
動(他動詞)(人・体を)傷つける、痛める、けがをさせる
動(自動詞)痛む、痛い
動(他動詞)(人の気持ちを)傷つける、悲しませる
動(他動詞・自動詞)(利益・評判などに)害を与える、損なう、不利にする
痛み、傷、苦痛(身体的・精神的)
傷ついた、けがをした、傷ついた気持ちの
例文
She fell off her bike and hurt her knee.
彼女は自転車から転んで膝を痛めた。
His harsh words really hurt her.
彼の厳しい言葉は彼女の心をひどく傷つけた。
It never hurts to study things even if they do not interest you much.
そんなに興味のないことでも勉強しておいて損はない。
0541■■■ 15/23
impact
[ímpækt]
強い力でぶつかること
impactの根底にあるイメージは「物体が強い力でぶつかる・衝突する」という物理的な接触です。隕石が地面に激突する場面を想像してください。そこには「突然」「強烈」「跡が残る」という三つの要素があります。これが比喩的に人や社会に広がると「影響・効果」になります。ただしeffectと違い、impactは単なる結果ではなく、「強く・直接的に・痕跡を残すほどの」影響というニュアンスが常に漂います。名詞でも動詞でも、この「力強い衝突のイメージ」が根底にあることを意識すると、どんな文脈でも自然な訳を導き出せます。
衝撃・衝突
(強い)影響・効果
強い影響を与える・悪影響を及ぼす
(政策・発言などの)打撃・衝撃的な一撃
例文
The impact his father had on him was immense.
彼の父親が彼にもたらした影響ははかりしれない。
The meteorite impact left a crater 10 kilometers wide.
隕石の衝突は直径10キロメートルのクレーターを残した。
The new policy will negatively impact small businesses.
新しい政策は中小企業に悪影響を及ぼすだろう。
0542■■■ 15/23
impose
[ɪmpóʊz]
力ずくで上に乗せる
imposeは「上に(im-)置く・乗せる(pose)」が語源です。コアイメージは「相手の意志を無視して、外から力ずくで何かを上に乗せる」こと。税金・ルール・罰則を人々に「課す」のも、自分の意見を相手に「押し付ける」のも、厄介な存在が相手の領域に「入り込んで負担をかける」のも、すべて「相手が望んでいないのに何かを上から乗せる」という同じ構造です。この「一方的・強制的」なニュアンスがimpose最大の特徴であり、単なるgiveやaddとは本質的に異なります。
(税・罰・義務などを)課する、負わせる
(意見・考えなどを)押し付ける
(impose on/upon で)迷惑をかける、厄介をかける、押しかける
(impose on/upon で)だます、つけ込む
例文
The government imposed heavy taxes on luxury goods.
政府は高級品に重税を課した。
Don't impose your opinion upon me.
あなたの意見を私に押し付けないで。
I don't want to impose on you, but could I stay for one more night?
ご迷惑をおかけしたくはないのですが、もう一泊してもよいでしょうか?
0543■■■ 15/23
independent
[ìndɪpéndənt]
どこにもぶら下がっていない
independentは「〜の中に(in)」+「ぶら下がる(depend)」+「〜の状態にある(ent)」の否定形。dependは「ぶら下がる」が原義で、そこから「頼る・依存する」という意味が生まれた。independentのコアイメージは「何者にも、どこにもぶら下がっていない状態」。政治なら外国の支配を受けない「独立した」、個人なら誰かに養ってもらわない「自活する」、思考なら他人の意見に左右されない「自分の判断で動く」という意味になる。文脈は異なっても、根底には常に「外部の力や影響から切り離されている」という一貫したイメージがある。
独立した、自治の(国・組織が外部の支配を受けない)
自活する、自立した(他者に頼らず生計を立てている)
独自の、客観的な(他の影響を受けない)
(数学・統計で)独立した(互いに影響し合わない)
例文
The country fought and won the war and finally became independent.
国は戦争を戦い勝ち抜いて、ついに独立した。
She moved out of her parents' house and became financially independent.
彼女は実家を出て、経済的に自立した。
We need an independent investigation into the accident.
その事故については客観的な独自調査が必要だ。
0544■■■ 15/23
indifferent
[ɪndíf(ə)rənt]
どちらでもない・差がない
indifferentの語源はin-(否定)+different(違いがある)で、文字通り「違いを感じない」状態を表す。「AとBに差がない」→「どちらでも同じ」→「どうでもいい」→「関心がない・冷淡」という意味の流れが生まれる。さらに「特に優れた差もない」→「平凡な・さほどよくない」という意味にも広がる。つまりコアイメージは『差異を感じない、ニュートラルな無感動』であり、積極的に嫌いなわけではなく、単に心が動かされない・区別をつけないという状態がこの語の本質である。
無関心で、冷淡で、どうでもよくて
(品質が)平凡な、さほどよくない
(立場上)中立な、どちらでもない
例文
Even when the mother told him the child was sick, the father looked indifferent.
母親が子供の病気のことを伝えたときさえ、父親は無関心に見えた。
The restaurant received mediocre reviews; the food was indifferent at best.
そのレストランは低評価で、料理はよくても平凡なものだった。
She seemed indifferent to whether they stayed or left.
彼らが残るか去るか、彼女にはどちらでもよさそうだった。
0545■■■ 15/23
inform
[ɪnfˈɔɚm]
内側に形を与えて伝える
informは「中へ(in-)」+「形作る(form)」から成る語。単に情報を投げつけるのではなく、受け手の「内側に形(認識・理解)を作り込む」というのがコアイメージ。だから単なる「話す」より正式かつ意図的なニュアンスが生まれる。また「思想・価値観が内側から人を形作る(inform a person's thinking)」という意味もここから派生する。情報を受け取った側の認識が変化・形成されることを前提としている点が、tellやnotifyと異なる本質的な違いだ。
動詞(他動詞)(正式に)知らせる、通知する
動詞(他動詞)(思想・価値観などが)〜を形成する、〜に影響を与える
動詞(自動詞)(当局などに)密告する、告発する(inform on/against〜)
例文
Please inform me promptly if any problem arises.
問題が生じた場合はすぐにお知らせください。
His years of living abroad deeply informed his writing style.
海外での長年の生活が、彼の文体を深く形成した。
She informed on her neighbor to the police.
彼女は近所の人のことを警察に密告した。
0546■■■ 15/23
inherit
[ɪnhérɪt]
前の世代から引き継ぐ
inheritのコアイメージは「前の世代・先代のものが自分のところに流れ込んでくる」こと。単に物を受け取るのではなく、「時間の流れの中で、上の世代から下の世代へと自然に移行する」というニュアンスが根底にある。財産(遺産)の相続はその典型だが、生物学的に親から子へ伝わる形質(遺伝)にも、文化・習慣・問題といった目に見えないものが世代を超えて受け継がれることにも使われる。「自分が選んで取りにいく」というより「時間の経過とともに自分のところへやってくる」というニュアンスが強く、必ずしもプラスの意味とは限らない点も重要。
(財産・地位などを)相続する、受け継ぐ
(性質・特徴などを)遺伝する、親から受け継ぐ
(問題・状況などを)引き継ぐ、(望まず)受け継ぐ
例文
She inherited a fortune from her father.
彼女は巨大な資産を父親から相続した。
He inherited his mother's blue eyes and quick temper.
彼は母親から青い目と短気な性格を受け継いだ。
The new government inherited a massive debt from its predecessor.
新政権は前政権から莫大な負債を引き継いだ。
0547■■■ 15/23
invade
[ɪnvéɪd]
許可なく踏み込む
invadeのコアイメージは「本来入ってはいけない領域に力ずくで踏み込む」こと。語源はラテン語のin-(中へ)+vadere(進む・歩く)で、「境界線を越えて中へ侵入する」動きを表す。軍隊が他国に侵攻する場面が最もわかりやすいが、物理的な境界だけでなく、プライバシー・個人の心理的空間・自然の秩序など、あらゆる「侵されるべきでない領域」への侵入に幅広く使われる。「入ってくる側が歓迎されていない」「相手の意志に反している」というニュアンスが必ず含まれるのが特徴で、そこから「侵略する」「侵害する」「押し寄せる」「(感情や病気などが)襲う」といった訳語が派生する。
侵略する・侵攻する(軍事的)
侵害する・侵犯する(権利・プライバシーなど)
押し寄せる・殺到する(人・物が大量に)
(感情・病気などが)襲う・蝕む
(植物・動物が)生息域を侵す・蔓延する
例文
Napoleon invaded Russia in 1812.
ナポレオンは1812年にロシアに侵攻した。
She invaded my privacy.
彼女は私のプライバシーを侵害した。
A terrible fear invaded his mind.
ひどい恐怖が彼の心を襲った。
0548■■■ 15/23
invent
[ɪnvént]
無から何かを作り出す
inventのラテン語源はin-(上に・そこへ)+venire(来る)で、原義は「(ある発想に)たどり着く・見つけ出す」。そこから「考案する・発明する」の意味が生まれた。存在しなかったものを思考や想像力によって「作り出す」行為を指す。重要なのは「それ以前には存在しなかった」という点。だからこそ、実際に存在する物を発明する意味にも、事実ではない話を頭の中で作り上げる「でっちあげる」意味にも使える。どちらも「現実にはなかったものを、頭の中から生み出す」というコアイメージで統一されている。
(物・技術などを)発明する
(物語・言い訳などを)でっちあげる、作り上げる
(新しい言葉・スタイルなどを)考案する、生み出す
例文
The filament lamp was invented by Thomas Edison.
白熱電球はトーマス・エジソンによって発明された。
He invented an excuse for being late to the meeting.
彼は会議に遅刻した言い訳をでっちあげた。
She invented a new style of cooking that blended two cultures.
彼女は二つの文化を融合させた新しい調理スタイルを生み出した。
0549■■■ 15/23
irritate
[írətèɪt]
表面を繰り返し刺激してざわつかせる
irritate の語源はラテン語の irritare(刺激する・かき立てる)。コアイメージは「何度も表面をこすったり刺したりして、穏やかな状態を乱す」こと。精神的な場面では、小さな刺激が積み重なって「いらいらさせる・うんざりさせる」になる。怒り(anger)のように爆発的ではなく、じわじわ・ちくちくと蓄積していくのが特徴。身体的な場面では、皮膚や粘膜などが継続的に刺激されて「炎症を起こす・ヒリヒリさせる」という医学的な意味にもなる。どちらの意味も「穏やかな状態に繰り返し外部から働きかけ、不快な反応を引き起こす」という一つの根っこから生えている。
(人を)いらいらさせる、うんざりさせる
(皮膚・器官などを)炎症させる、ヒリヒリさせる
(神経などを)過敏にさせる、不快にさせる
例文
His vague explanation irritated me.
彼の曖昧な説明は私をいらいらさせた。
The smoke from the campfire irritated her eyes and throat.
キャンプファイアの煙が彼女の目と喉をヒリヒリさせた。
It irritates me that he never listens to what I say.
彼が私の言うことをまったく聞かないのが本当に腹立たしい。
0550■■■ 15/23
item
[ɑ́ɪṭəm]
リストの中の『ひとつ』
itemのコアイメージは「全体の中から切り出された個別の一単位」です。ラテン語の「item(同様に、また)」に由来し、もともとリストの各行を書き始める際に使う言葉でした。そこから「一覧の中の一つひとつの要素」という意味が生まれました。ショッピングリストの「一品」、法律文書の「一条項」、ニュースの「一件」、データベースの「一件のエントリ」——すべて「何らかの集合・体系の中で識別可能な単一のもの」というイメージで統一されています。「物」というより「数えられる一単位として切り出されたもの」というニュアンスが本質です。
(リストや集合の中の)品目・品物
条項・項目(文書・議題などの一つ)
(ニュースなどの)一件・記事
(カップルなど)一組・ひとつのこと(口語)
例文
Bring all the items that would be useful for the trip.
旅行で役立ちそうなものはすべて持ってきてください。
The third item on the agenda is the budget proposal.
議題の第3項目は予算案です。
Did you see that news item about the election?
選挙についてのニュースを見ましたか?
0551■■■ 15/23
justice
[dʒˈʌstɪs]
あるべき姿へのつり合い
justiceのコアイメージは「あるべき姿に正しくつり合っている状態」です。語源はラテン語のjus(権利・法)で、「物事が本来そうであるべき均衡を保っている」という感覚が根底にあります。社会的な「正義・公正」も、法的な「司法・裁き」も、「悪いことをした人が然るべき報いを受けてつり合いが取れる」というイメージでつながっています。また「正当」という訳も、何かの価値や功績が正しく評価され、つり合いが取れた状態を指します。「justice」は抽象的な道徳概念というより、「均衡が取れている・取られるべき」という具体的な感覚を伴う言葉です。
正義・公正
司法・法による裁き
正当性・妥当性
報い・制裁
裁判官・判事(特に最高裁)
例文
The court brought him to justice.
法廷は彼に裁きをもたらした。
She fought for social justice all her life.
彼女は生涯を通じて社会的正義のために戦った。
The documentary does not do justice to the complexity of the issue.
そのドキュメンタリーは問題の複雑さを正当に伝えていない。
0552■■■ 15/23
laboratory
[lˈæb(ə)rət`ɔːri]
制御された探究・製造の場
laboratoryの語源はラテン語の「laborare(働く・努力する)」。つまり、単なる「部屋」ではなく、「知的・技術的な作業が集中して行われる専用の場所」というイメージが核にある。自然現象を人工的に制御した環境で観察・実験・製造するという点が特徴的だ。だから、理科の実験室だけでなく、薬や化学製品を製造する工場の一部、あるいは何か新しいものを試行錯誤するあらゆる「試みの場」にも使われる。略称の「lab」もよく使われるので合わせて覚えておきたい。
実験室・研究室
試験所・検査室
製造所(薬品・化学品など)
実習室・語学実習室(language laboratory)
名詞(比喩的)試みの場・実験の場(比喩)
例文
The professor stays in the laboratory and conducts experiments all day.
教授は一日中研究室にいて実験を行っている。
The blood sample was sent to the laboratory for analysis.
血液サンプルは分析のために検査室に送られた。
Finland has been called a laboratory for educational reform.
フィンランドは教育改革の実験の場と呼ばれてきた。
0553■■■ 15/23
latter
[ˈlæṭɚ]
二つのうち、後ろ側のもの
latterのコアイメージは「二つを並べたとき、時間的・順序的に後ろにくる方」です。語源はlateの比較級から来ており、「より遅い・より後の」という感覚が根底にあります。重要なのは、単に「後ろ」というだけでなく、必ず「前に挙げたものとの対比」が前提にある点です。つまり、この単語が出てきたら読み手・聞き手は「前に何かが挙げられていた」と気づく必要があります。また「後半の」という意味では、時間の流れの中で後ろ半分を指し、同じコアイメージが時間軸に適用されています。
後者の(二つ挙げたうちの後のもの)
後半の、末期の(期間の後ろ半分)
近年の、最近の(より近い時点の)
代名詞(the latter)後者(前述の二者のうち後に述べた方)
例文
There were two choices for me: eat the leftover from last night or go out for dinner. I chose the latter.
私には2つの選択肢があった:昨夜の残り物を食べるか、外食するかだ。私は後者(外食)を選んだ。
He spent the latter half of his career working abroad.
彼はキャリアの後半を海外で過ごした。
In the latter part of the 20th century, the internet changed everything.
20世紀後半には、インターネットがすべてを変えた。
0554■■■ 15/23
luxury
[ˈlʌkʃɚi]
必要を超えた豊かな余剰
luxuryのコアイメージは「なくても生きていけるが、あると格段に豊かになるもの・こと」です。ラテン語の luxuria(過剰・放縦)に由来し、「生活に必要な最低限を大きく上回る余剰の豊かさ」が根底にあります。物質的な「高級品」も、経験としての「ぜいたく」も、さらには「(普段はできない)贅沢な時間・余裕」も、すべて「必需品を超えた上乗せ分」というイメージから生まれます。日本語の「ぜいたく」は少し否定的なニュアンスを持ちますが、英語の luxury は必ずしも批判的ではなく、むしろ「特別な豊かさ・恵まれた状態」として肯定的に使われることも多い点に注意が必要です。
ぜいたく、贅沢な行為・状態
高級品、ぜいたく品
(普段は得られない)貴重な余裕・喜び
形容詞(限定用法)高級な、ぜいたくな(luxury goods / luxury hotel など)
例文
It's a luxury that we get to stay in such a nice hotel.
こんなに良いホテルに滞在できるなんてぜいたくなことだ。
A long bath is a luxury I allow myself on weekends.
週末の長風呂は、自分へのちょっとした贅沢だ。
We cannot afford the luxury of making such mistakes.
そのような失敗をする余裕は我々にはない。
0555■■■ 15/23
matter
[ˈmæṭɚ]
存在感のある『実体』
matterのコアイメージは「現実の世界に存在する、重みや実体を持ったもの」。物理学でいう「物質」(固体・液体・気体など実際に存在するもの)がこの単語の根っこにある。そこから「現実に存在する、扱わなければならないもの=問題・事柄」という意味が生まれ、さらに「それは現実の世界に影響を及ぼす=重要だ」という動詞の意味にもつながる。つまり「軽視できない実体を持ったもの・こと」がすべての意味を貫くコアイメージ。「What's the matter?(何が問題なの?)」は「今あなたに影響を与えている実体あるものは何か?」と問う表現。
問題、困ったこと
事柄、物事、内容
物質(素材・材料としての物質)
重要である、問題になる
例文
What's the matter? You look upset.
どうしたの?怒っているみたいだけど。
It doesn't matter what others think of you.
他人があなたをどう思うかは重要ではない。
The composition of dark matter in the universe remains a mystery.
宇宙における暗黒物質の組成は依然として謎のままだ。
0556■■■ 15/23
melt
[mélt]
境界が溶けてなくなる
meltのコアイメージは「固まっていたものが熱や感情によって境界を失い、一体化・消失していくプロセス」。氷が水になるように、もともとあったかたちが失われて別の状態に移行する動きが根底にある。このイメージから物理的な「溶ける」だけでなく、怒りや悲しみが「やわらぐ・ほぐれる」、ある場面や色が別のものへ「じわじわ移り変わる」、さらには人の心が「とろける・ほだされる」という意味も自然に生まれる。「境界が消えてひとつになっていく」感覚を押さえれば、文脈に応じた訳語を自力で引き出せるようになる。
動詞(自動詞)(固体が熱などで)溶ける
動詞(他動詞)~を溶かす
動詞(自動詞)(場面・色などが)じわじわと移り変わる、溶け込む
動詞(自動詞)(怒り・硬い心が)やわらぐ、ほぐれる
動詞(自動詞)(人・姿が)すうっと消える、群衆に紛れ込む
例文
The ice in my tea gradually melted.
私の紅茶の氷はじわじわと溶けていった。
Her anger melted away when she saw his sincere apology.
彼の誠実な謝罪を見て、彼女の怒りはすうっとほぐれた。
The suspect melted into the crowd before police could arrive.
警察が到着する前に、容疑者は人混みにすうっと溶け込んで消えた。
0557■■■ 15/23
mental
[ménṭl]
頭の中・心の中に存在する
mentalのコアイメージは「mind(心・頭脳)に関係するもの」。ラテン語のmens(心・精神)に由来し、「目に見えない、脳・心の内側で起こること」を指す。身体的・物理的なものと対比される概念で、「精神的な・心の」という訳が最も基本的。そこから「頭の中でのみ行われる(暗算など)」という意味にも広がる。さらに精神に異常をきたした状態、つまり「精神病の・精神がおかしくなった」という用法も同じ根っこを持つ。つまり「physical(肉体的)ではなく、mind(精神)の領域にある」という一本のイメージで全ての意味がつながっている。
精神の、心の
精神病の、精神疾患に関する
頭の中だけで行う、暗算の
(口語)気が狂って、正気でない
例文
He suffered from a mental illness for the rest of his life.
彼はその後一生精神疾患で苦しんだ。
Regular exercise has proven benefits for both physical and mental health.
定期的な運動は身体的・精神的健康の両方に効果があることが証明されている。
Try to do the mental arithmetic before reaching for a calculator.
電卓に手を伸ばす前に、暗算でやってみてください。
0558■■■ 15/23
minor
[mɑ́ɪnɚ]
主流から外れた『小さい方』
minorのコアイメージは「比較対象において、より小さい・重要でない側」にある。ラテン語のminorは「より小さい」を意味し、常に「何かと比べたときに劣位・従属的な側」というニュアンスを帯びる。単に「小さい」ではなく、「メインではない方」「主流から外れた方」というのが本質だ。だから「重要度が低い問題」にも「副専攻(メインではない専攻)」にも、「未成年(大人になりきっていない側)」にも同じ根っこから意味が広がる。音楽用語で「短調(マイナー)」を指すのも、長調(major)に対して「暗くなる方・小さい方の音階」というイメージから来ている。
(比較的)小さい、重要でない、些細な
副専攻の
未成年の
(音楽)短調の、マイナーの
未成年者
副専攻(科目・分野)
(大学で)副専攻にする、副専攻として学ぶ
例文
We bumped into some minor problems, but overall, it was a huge success.
いくつかの些細な問題に直面したが、全体的には大成功だった。
She majored in economics and minored in philosophy at university.
彼女は大学で経済学を主専攻とし、哲学を副専攻として学んだ。
Alcohol cannot be sold to minors under any circumstances.
いかなる状況においても、未成年者にアルコールを販売することはできない。
0559■■■ 15/23
moral
[ˈmɔːrəl]
善悪を判断する内なる基準
moralのコアイメージは「人間の行為における善悪・正邪の基準に関わること」。ラテン語のmores(慣習・習俗)を語源とし、社会や個人が「何が正しく何が間違っているか」を判断するための基準軸そのものを指す。形容詞としては「その基準に照らした」という意味合いで使われるため、「道徳的な」だけでなく「精神的な・心の中の」という訳が生まれる場面もある。名詞として使うと「(物語などの)教訓」という意味になるが、これも「行為の善悪に関する示唆」というコアイメージから自然に派生している。単に「道徳」という概念にとどまらず、目に見えない内面の基準・価値観の領域全体を指し示す語として理解しておくことが重要。
道徳的な、倫理的な
精神的な、心の(→物質的・身体的でない支えの意)
教訓(物語・経験が伝える善悪の示唆)
名詞(複数形 morals)道徳観、倫理観、品行
例文
The Bible is my moral code.
聖書は私の道徳律だ。
She gave me her moral support when I was struggling.
苦しんでいたとき、彼女は精神的な支えを与えてくれた。
The moral of the story is that honesty is always the best policy.
その物語の教訓は、正直であることが常に最善の策だということだ。
0560■■■ 15/23
murder
[mˈɚːdɚ]
計画的・意図的な命の剥奪
murderのコアイメージは「意図をもって人の命を奪う行為」です。英語圏の法律では、killやslayなど「命を奪う」行為全般と区別して、murderは特に「故意・計画性」が伴う殺人を指します。つまり偶発的な死亡事故や戦争での殺傷はmurderとは呼ばず、あくまで悪意・意図が前提にあります。このコアイメージが転じて、口語では「ひどく辛いもの・耐えがたいもの」や「徹底的にやっつける(動詞)」といった誇張表現にも使われます。根底にあるのは常に「強烈な破壊・消去の感覚」です。
(故意による)殺人、殺人事件
〜を殺す、殺害する
名・動(口語)ひどく辛いこと/〜を台無しにする、めちゃくちゃにする
例文
The detective is looking into the murder case that just happened.
刑事はちょうど起こった殺人事件について調べている。
She was convicted of murdering her business partner.
彼女はビジネスパートナーを殺害した罪で有罪判決を受けた。
Commuting in this heat is absolute murder.
この暑さの中での通勤はまさに地獄だ。
0561■■■ 15/23
mutual
[mjúːtʃuəl]
双方向に行き交う
mutualのコアイメージは「AがBに対して、そしてBがAに対して、同じ関係が成り立っている」という双方向性にある。ラテン語のmutuus(互いに交わす)が語源で、一方通行ではなく、必ず両方向に同じ力・感情・関係が働いていることを指す。「相互の」と訳されるのはこのためだが、単に「お互い」ということではなく、「両者が共に同じものを共有・交換している」というイメージが核心。そのため「共通の(友人・利益)」という意味にも発展する。どちらか一方だけが持つ感情や関係には使えないことに注意。
相互の、互いの
共通の、共有の
(保険・金融で)相互扶助の
例文
We didn't like each other that much, but we had mutual respect.
私たちはお互いをあまり好きではなかったが、互いに敬意を抱いていた。
A mutual friend introduced us at a party last year.
去年パーティーで共通の友人が私たちを引き合わせてくれた。
The two countries signed the treaty for their mutual benefit.
両国は相互の利益のためにその条約に署名した。
0562■■■ 15/23
myth
[míθ]
『作られた話』という虚構性
mythのコアイメージは「人々の間で語り継がれてきた、現実ではなく作られた話」。ギリシャ語のmythos(語られた言葉・物語)が語源で、根本には「実際には存在しないのに、まるで本当のように信じられている話」というニュアンスがある。古代の神話(神々の物語)も、日常的な俗説・迷信も、「事実ではないが広く信じられている」という共通点でつながっている。「架空の人物」という意味も、「実在しないのに存在するように語られる」この虚構性から生まれる。legendが英雄的な偉業に焦点を当てるのと異なり、mythは「信じられているが根拠がない」という虚構性そのものが本質である。
神話(古代の神々・英雄にまつわる物語)
作り話、根拠のない俗説・迷信
架空の人物(または存在)
(社会・文化に根づいた)固定観念、神話化されたイメージ
例文
Greek myths are full of gods who interfere in human affairs.
ギリシャ神話は、人間の営みに介入する神々にあふれている。
Don't take it seriously. It's just a myth.
本気にするなよ。ただの作り話さ。
The myth that money brings happiness is deeply rooted in our society.
お金が幸福をもたらすという神話(固定観念)は、私たちの社会に深く根付いている。
0563■■■ 15/23
nutrition
[n(j)uːtríʃən]
生命を維持・育む養い
nutritionのラテン語の語源はnutrire(養う・育てる)。「食べ物から生命が必要なものを取り込むプロセス全体」がコアイメージ。単に「栄養素(nutrient)が存在すること」ではなく、「摂取→消化→吸収→利用」という一連の営みを指す。だから「栄養」という静的な訳だけでなく、「栄養摂取」「栄養補給」という動的な文脈にもなじむ。また、そのプロセスを研究・管理する「栄養学」という学問の意味にも自然に広がる。食品ラベルの「nutrition information(栄養情報)」も、「食品が体を養う力に関する情報」と理解すると腑に落ちる。
栄養(摂取)・栄養補給
栄養学(栄養に関する科学・研究分野)
(食品の)栄養価・栄養成分
例文
It is required by law that nutrition information be provided on all food products.
全ての食料品に栄養成分情報を記載することは法律で義務付けられている。
Children in developing countries often suffer from poor nutrition.
発展途上国の子供たちはしばしば栄養不足(不十分な栄養摂取)に苦しんでいる。
She decided to study nutrition at university because she wanted to understand the link between diet and health.
彼女は食事と健康の関係を理解したいと思い、大学で栄養学を学ぶことにした。
0564■■■ 15/23
obstacle
[ɑ́bstəkl]
前進を物理的に塞ぐもの
obstacleのコアイメージは「前に立ちはだかり、進む道を物理的・具体的にブロックするもの」です。語源はラテン語のob-(前に)+stare(立つ)で、文字通り「前に立ちふさがるもの」を意味します。元々は道を塞ぐ岩や壁など物理的な障害物を指しましたが、転じて目標達成を妨げる困難や問題全般にも使われます。重要なのは、obstacleは「乗り越えるか、迂回するか、取り除くか」という選択を迫る具体性・実体感があるイメージです。単なる「難しさ」ではなく、「そこにドンと存在して行く手を阻んでいる感覚」が核心にあります。
(物理的な)障害物
(目標・計画に対する)妨げ、障壁
(人間関係や交渉上の)支障、ネック
例文
He overcame many obstacles and became a professional.
彼は数々の障害を乗り越えてプロになった。
The fallen tree was an obstacle in the middle of the road.
倒木が道の真ん中に障害物として立ちはだかっていた。
Language differences can be a major obstacle to communication.
言語の違いはコミュニケーションの大きな妨げになりえる。
0565■■■ 15/23
obvious
[ɑ́bviəs]
目の前に丸見えの状態
obviousの語源はラテン語の「ob-(前に)+via(道)」。つまり「道の前にある」→「見ようとしなくても目の前に立ちふさがっている」がコアイメージ。単に「わかりやすい」ではなく、「どう見ても避けられないほど明らか」というニュアンスが強い。そのため、文脈によっては「あからさまな」「見え見えの」「当たり前すぎる」といった訳が自然になる。「わかる人だけわかる」ではなく、「誰でも気づかざるを得ない」という意味合いを含む点が特徴。ときに「そんなこともわからないの?」という含みをもつこともある。
明らかな、明白な、すぐわかる
あからさまな、見え見えの(意図・感情などが)
当たり前すぎる、ひねりのない
例文
It was obvious that the relationship was not going well.
関係がうまくいっていないことは明らかだった。
She made an obvious attempt to change the subject.
彼女はあからさまに話題を変えようとした。
That's a pretty obvious solution—anyone would think of it.
それはかなり当たり前の解決策だ——誰でも思いつく。
0566■■■ 15/23
occupation
[ɑ̀kjʊpéɪʃən]
場所・時間・役割を「占める」こと
occupationの語根はラテン語の「occupare(占める・捕まえる)」。ある場所・時間・役割を自分のものとして「占有している状態」がコアイメージ。職業とは「自分の時間と労力をある仕事に占有させていること」、軍事占領とは「ある土地を力によって占有すること」、居住・使用とは「ある空間を占めて使っていること」。つまりどの意味でも「何かがあるスペース(物理的・社会的)を埋めて占めている」という感覚が底流にある。日本語訳は文脈によって「職業」「占領」「占有」と変わるが、本質は一つだ。
職業・仕事
(軍事・政治的)占領・占拠
居住・使用(場所を占めている状態)
(時間を占める)活動・取り組み
例文
State your name and occupation.
氏名と職業を申告してください。
The military occupation of the territory lasted for three years.
その領土の軍事占領は3年間続いた。
Reading is my favorite occupation on weekends.
読書は週末の私のお気に入りの過ごし方だ。
0567■■■ 15/23
odd
[ɑ́d]
ペアから外れた『余り物』
oddのコアイメージは「2で割り切れずに1が余る」状態、つまり「ペアを組めずに余ってしまったもの」です。2つで1セットになるはずのものが揃っていない、どこか「はみ出した」感覚です。奇数(2で割ると余りが出る数)も、「奇妙・変」(周囲とペアを作れない異質なもの)も、この「余り・外れ」の感覚から来ています。さらに「時折の・臨時の」という意味(odd jobs など)も、定期的なペアのリズムから外れた不定期なものという感覚で繋がります。このコアを掴むと、文脈ごとの意味が自然に理解できます。
奇数の
奇妙な、変な
臨時の、不定期の、端数の(odd jobs / odd moments)
(数の後に付いて)…いくつか、…余りの(thirty-odd など)
例文
7 is an odd number.
7は奇数である。
There's something odd about the way he spoke.
彼の話し方には何か変なところがある。
He does odd jobs around the neighborhood to earn some extra money.
彼は少し稼ぐために近所でちょこちょこと雑用をこなしている。
0568■■■ 15/23
opponent
[əpóʊnənt]
正面から向かい合う者
opponentは、ラテン語の「ob-(向かって)」+「ponere(置く)」が語源で、文字通り「正面に置かれた存在」というイメージを持つ。スポーツの試合相手、議論の反対者、政治的な対立候補など、自分と同じ土俵の上で真正面からぶつかってくる相手を指す。単に「敵(enemy)」とは異なり、悪意や憎悪があるわけではなく、競技・議論・選挙などのルールの中で対立する相手という中立的なニュアンスが重要。「向こう側に立っている人」のイメージを持つことで、どんな文脈でも訳語を自然に導ける。
(競技・試合の)相手、対戦相手
(議論・政治などの)反対者、反対派
(政策・考えへの)反対者
例文
He beat his final opponent and became the champion.
彼は最後の対戦相手を破り、チャンピオンになった。
Opponents of the new law argue that it violates civil rights.
その新しい法律への反対者たちは、それが市民の権利を侵害すると主張している。
During the debate, she listened carefully to her opponent's argument before responding.
討論の場で、彼女は反論する前に相手の主張を注意深く聞いた。
0569■■■ 15/23
oppose
[əpóʊz]
真正面から向き合って立ちはだかる
opposeのコアイメージは「正面から向かい合って立ちはだかる」こと。語源はラテン語のob-(〜に向かって)+ponere(置く)で、「相手の正面に自分を置く」というイメージが根底にある。これが「反対する」(意見の真正面に立つ)、「対抗する・争う」(力で真正面からぶつかる)、「対比させる」(二つのものを向かい合わせに置く)という意味すべてに共通する。単に「嫌だ」と思う気持ちではなく、積極的・能動的に向き合って抵抗する姿勢が含まれているのがポイント。
(意見・計画などに)反対する、異を唱える
(人・勢力に)対抗する、争う
(二つのものを)対比させる、対置する
例文
They opposed building an airport there.
彼らは空港の建設に反対した。
He will oppose the incumbent mayor in the next election.
彼は次の選挙で現職市長と争う。
He prefers practical experience as opposed to mere theory.
彼は単なる理論とは対照的に、実践的な経験を好む。
0570■■■ 15/23
orbit
[ˈɔɚbɪt]
中心を囲む円環状の経路
orbitのコアイメージは「ある中心点を囲むようにぐるりと回る、閉じた円環状の経路・領域」である。ラテン語のorbita(車輪の轍・周回路)に由来し、「輪」「円」を意味するorb(天球)と同根。天体や衛星が引力の中心を周回する「軌道」がその典型だが、重要なのは「物理的な円」だけでなく「ある中心の影響が及ぶ範囲・勢力圏」という抽象的な意味にも広がる点だ。「〇〇の orbit に入る」は「〇〇の影響下に置かれる」を意味し、政治・外交・ビジネスでも頻繁に使われる。動詞として「〜を周回する」という用法も重要で、コアイメージ(周回)を動詞化したものである。
(天体・人工衛星などの)軌道
(影響力・活動・関心の)範囲、勢力圏
〜を周回する、〜の周りを回る
(解剖学)眼窩(がんか)
例文
They succeeded in placing the satellite into orbit.
彼らは衛星を軌道に乗せることに成功した。
Several small nations have fallen into the orbit of that superpower.
いくつかの小国がその大国の勢力圏に組み込まれた。
The International Space Station orbits the Earth every 90 minutes.
国際宇宙ステーションは90分ごとに地球を一周する。
0571■■■ 15/23
origin
[ˈɔːrədʒɪn]
何かが生まれた『出発点』
originのコアイメージは「何かが最初に生まれた・始まった地点」です。ラテン語の「oriri(立ち上がる、生まれる)」に由来し、「そこから物事が立ち上がってきた根本の場所・瞬間」を指します。時間的な「始まり・発端」にも、空間的な「出身地・出所」にも使われるのは、どちらも「そこからスタートした点」という同じイメージからです。単に「原因」と覚えると「なぜ事件が起きたか」のような直接的な因果関係の意味に引っ張られますが、originはもう少し根本的な「出どころ」のニュアンスが強く、「どこから来たか」という来歴・素性を問う場面でも頻出します。
起源・始まり
原因・発端
出身・出自・家柄
例文
The origin of life was a mystery in science for a long time.
生命の起源は長い間、科学上の謎であった。
Investigators are still trying to find the origin of the fire.
捜査員たちはまだ火災の発端(出火元)を突き止めようとしている。
She is proud of her Japanese origin.
彼女は自分の日本人としての出自を誇りに思っている。
0572■■■ 15/23
overlook
[òʊvɚlˈʊk]
上から見下ろして視界に入れる
overlookはover(上に・越えて)+ look(見る)が合わさった語。「高い場所から下を見渡す」という物理的なイメージが根底にある。この「上から視界に収める」感覚が、2つの方向に広がる。一方は「見えているのに意識が届かない=見逃す・見落とす」、もう一方は「問題を上から眺めてあえて目をつむる=大目に見る」という意味になる。また文字通り「高い場所から景色を見晴らす」という意味も生きている。つまりどの意味にも「上の位置から対象を視界に収めている」共通イメージがある。
見逃す、見落とす
大目に見る、目をつむる
見晴らす、見渡す(〜に面している)
監視する、監督する(やや古語・文語的)
例文
I cannot believe she overlooked something as big as this.
こんなに大きなものを彼女が見逃したなんて信じられない。
I'll overlook your mistake this time, but don't let it happen again.
今回はあなたのミスを大目に見ますが、二度と繰り返さないでください。
Our hotel room overlooks the beautiful harbor.
私たちのホテルの部屋は美しい港を見渡せる。
0573■■■ 15/23
participate
[pɑɚtɪ́səpèɪt]
一部となって関わる
participateはラテン語の「pars(部分)」+「capere(取る)」が語源。つまり「ある物事の一部を取りに行く=その一部となって関わる」というコアイメージを持つ。単に「その場にいる」だけでなく、何かに能動的に加わり、自分がその一部として機能しているニュアンスが強い。だから「参加する」だけでなく「関与する・関係する」という訳にもなる。受け身の傍観者ではなく、自らが構成要素の一つとして入り込んでいるイメージが根底にある。
(活動・行事などに)参加する・加わる
(物事に)関与する・関係する
(性質・特徴を)帯びる・共有する〔やや格式〕
例文
Are you participating in the meeting this afternoon?
今日の午後の会議に参加しますか?
Everyone is expected to participate actively in the discussion.
全員が議論に積極的に関わることが求められている。
Several countries participated in the international treaty negotiations.
いくつかの国が国際条約交渉に参与した。
0574■■■ 15/23
passive
[pˈæsɪv]
外からの力を受けるだけ
passiveのコアイメージは「自ら動かず、外からの力や影響をただ受け取るだけの状態」。ラテン語のpati(苦しむ・受ける)が語源で、能動的に何かを起こすのではなく、起こったことをそのまま受け入れる姿勢を指す。人間の態度に使えば「消極的・受け身」、文法用語では「受動態」(能動態の反対)、さらに「抵抗しない・反応しない」という意味にも広がる。いずれも「自分から働きかけない」という共通のイメージが根底にある。能動(active)との対比で考えると理解しやすい。
受け身の、消極的な
無抵抗の、従順な
【文法】受動態の
【経済・金融】消極的な、積極的な売買をせずに市場の動きに連動させる(passive investment など)
例文
The students were passive; they didn't ask me a single question.
生徒たちは受け身だった。私にひとつも質問をしなかった。
She accepted the criticism in a completely passive manner, saying nothing.
彼女は何も言わず、批判を完全に無抵抗に受け入れた。
Many investors prefer passive funds that simply track a market index.
市場指数に連動するだけのパッシブファンドを好む投資家は多い。
0575■■■ 15/23
path
[pˈæθ]
たどっていく連続した軌跡
pathのコアイメージは「何かが通過することで生まれる、または通るべき連続した線・軌跡」です。足が繰り返し踏みしめることでできる「けもの道」や「小道」が原義ですが、そこから「ものが進む筋道」全般へと広がります。物理的な小道はもちろん、光・電気・飛行機などの「経路」、さらに人生や仕事での「進路・道筋」にも使います。重要なのは、roadやstreetと違い、人工的に整備された幅広い道ではなく、「足跡が連なったような細く自然な線」というイメージがあることです。これにより「自分で切り開いていく道」というニュアンスが生まれ、抽象的な文脈でも力強く使われます。
小道、歩道
進路、人生の道筋
通り道、経路(光・電気・嵐なども)
(コンピュータの)パス、ファイルの場所を示す経路
例文
A narrow path wound through the forest.
細い小道が森の中を曲がりくねって続いていた。
Have you thought about your future path?
将来の進路について考えましたか?
The hurricane's path caused widespread destruction along the coast.
ハリケーンの進路が沿岸に広範な被害をもたらした。
0576■■■ 15/23
perspective
[pɚspéktɪv]
ある位置から「見渡す」視野
perspectiveの語源はラテン語の「per(通して)+specere(見る)」。つまり「ある視点を通して見える景色・見え方」がコアイメージ。物理的には「遠近法」や「眺望」を指すが、抽象的には「物事をある立場から見たときの見え方・考え方」を意味する。重要なのは「どこに立って見るか」という位置の感覚。だから「観点・考え方」にも「客観的な見方(適切な距離感で見ること)」にも「見通し」にも、すべて「一定の位置・距離から視野を広げて見る」というイメージが根底にある。in perspectiveという表現が「大局的に・バランスよく」を意味するのも、物事を適切な距離と角度から俯瞰するイメージから自然に導かれる。
観点、見方、考え方
客観的・大局的な見方、バランスのとれた視点
展望、見通し
眺望、景色
(絵画・建築の)遠近法
例文
I put the situation into perspective.
私は状況を大局的に見た。
From a historical perspective, this event is quite significant.
歴史的な観点から見ると、この出来事はかなり重要だ。
Traveling abroad gave me a new perspective on my own culture.
海外旅行で、自国の文化について新たな見方ができるようになった。
0577■■■ 15/23
plain
[pléɪn]
余計なものが何もない
plainのコアイメージは「余計なものが取り払われた、すっきりした状態」です。装飾・複雑さ・隠れたものが何もなく、むき出しのシンプルな状態を指します。「明白な」は情報が余計な覆いなしにはっきり見える状態、「無地の」は模様や装飾がない状態、「率直な」は言葉を飾らずそのまま伝える状態、「平凡・地味な」は目を引く要素が何もない状態です。すべて「余計なものをそぎ落とした」という一つのイメージから派生しています。「まったくの」という強調の意味も、「疑いの余地なくむき出しの〜」というニュアンスから来ています。
明白な、はっきりした
わかりやすい、簡潔な
まったくの(強調)
無地の、装飾のない
平凡な、地味な、飾り気のない
率直な、遠慮のない
平野、平原
まったく、完全に(口語)
例文
The truth was plain to see now that he showed his true colors.
彼が本性を見せた今、真実は明白だった。
She wore a plain white shirt with no accessories.
彼女は装飾品をつけず、無地の白いシャツを着ていた。
Let me be plain with you: this project is already failing.
率直に言わせてください。このプロジェクトはすでに失敗しています。
0578■■■ 15/23
population
[pɑ̀pjʊléɪʃən]
ある場所に住む集団の全体
populationの語源はラテン語の「populus(人々・民衆)」。コアイメージは「ある地域・空間に存在するすべての個体の集まり」。人間に限らず、動植物の「個体群」や統計学の「母集団」にも使われる。「数として数えられる集団の総体」というニュアンスが根底にあり、単に人々が集まっているというだけでなく、その集団を量的・統計的にとらえる視点が含まれている。だから「人口」(数として)「住民」(集団として)「個体群」(生態学的集団として)「母集団」(統計的集団として)という多様な文脈に対応できる。
人口、住民数
住民、人々(集団として)
(動植物の)個体群、生息数
(統計学の)母集団
例文
The population of Japan is around 127 million.
日本の人口は約1億2700万人だ。
The local population was deeply affected by the factory closure.
地元の住民たちは工場閉鎖に大きな打撃を受けた。
Scientists are worried about the declining population of polar bears.
科学者たちはホッキョクグマの個体数の減少を懸念している。
0579■■■ 15/23
portion
[pˈɔɚʃən]
全体から切り取られた『一取り分』
portionのコアイメージは「ある全体から意図的に区切られ、誰かに割り当てられた一取り分」です。ただ漠然とした「部分」ではなく、全体をいくつかに分けたうちの一つ、という感覚が常に根底にあります。食事の「一人前」として使われるとき、財産・土地が「相続分」として使われるとき、人生における「運命・宿命」として使われるとき——いずれも「全体のパイを誰かのために切り分けた結果」というイメージが貫いています。分配・割り当てという行為を経て生まれる「自分の取り分」こそがportionの本質です。
(全体の中の)一部、部分
(食事の)一人前、一盛り
分け前、相続分、(財産・土地の)持ち分
(人に与えられた)運命、宿命
〜を分け与える、配分する
例文
I took a third of the cake, my mom had a fourth, and my father ate the remaining portion.
私はケーキの三分の一を取り、母が四分の一を取り、父が残りの部分を食べた。
The restaurant's portions are huge — one dish is enough for two people.
そのレストランは一人前がとても多くて、一品で二人分には十分だ。
She accepted hardship as her portion in life and never complained.
彼女は苦労を自分の運命として受け入れ、決して不平を言わなかった。
0580■■■ 15/23
possess
[pəzɛ́s]
内側から完全に支配している
possessのコアイメージは「ある対象が自分の内側にしっかりと収まっており、自分がそれを完全に支配・掌握している状態」です。単に「手に持つ(hold)」や「手に入れる(get)」とは異なり、すでにその対象が自分の一部として安定的に存在していることを示します。だからこそ「財産を所有する」だけでなく、「能力・資質を備えている」という用法にも自然につながります。さらに、悪霊や感情が人の内側を支配する「とりつく・我を忘れさせる」という意味も、「内部から完全に掌握する」というイメージから派生しています。主語と目的語の関係が「支配するもの vs 支配されるもの」という構図で一貫しているのが特徴です。
(財産・物などを)所有している、持っている
(能力・資質・特性などを)備えている、持ち合わせている
(悪霊・感情・考えなどが人に)とりつく、支配する
(自分自身を)保つ、平静を保つ(主にpossess oneselfの形で)
例文
She possesses a rare talent for languages.
彼女は語学の稀有な才能を持ち合わせている。
The priest is rumored to possess divine powers.
その司祭(神父)は神通力があると噂されている。
What possessed you to say such a thing?
いったい何があって、そんなことを言ったんだ?
0581■■■ 15/23
pour
[pˈɔɚ]
液体や物が流れ出す
pourのコアイメージは「液体や物が(重力や勢いによって)連続的・大量にどっと流れ出る」こと。水をグラスに注ぐ場面が典型だが、「流れ出る」という本質は液体に限らない。人や車が場所から大量に押し出されたり、言葉や感情が堰を切ったように出てきたりする場面にも使われる。大切なのは「一定量をちょっとだけ」ではなく、「止まりにくい連続した流れ」というニュアンス。このイメージを掴めば、雨が土砂降りになる場面や、手紙に思いのたけを書き連ねる場面でもpourを使う理由が自然と理解できる。
(液体を)注ぐ、つぐ
大量に流れ出る・押し寄せる
(雨が)土砂降りになる
(感情・言葉を)あふれ出させる、打ち明ける
(資金・労力を)大量に注ぎ込む
例文
He poured the milk into the glass.
彼は牛乳をグラスに注いだ。
Crowds poured out of the stadium after the match.
試合後、群衆がスタジアムからどっと流れ出た。
She poured out her troubles to her best friend.
彼女は親友に悩みを洗いざらい打ち明けた。
0582■■■ 15/23
praise
[préɪz]
価値を認め、声に出して伝える
praiseのコアイメージは「誰かの優れた点・行為を認め、それを言葉や態度で相手や周囲に示す」こと。単に「好き」と思うだけでなく、その価値を積極的に表明するところがポイント。日本語の「ほめる」よりも公的・儀礼的なニュアンスを持ちやすく、神・神様を「たたえる」「賛美する」という宗教的な文脈でも多用される。これは「最高の存在の価値を言葉で示す」という同じコアから来ており、日常的な称賛から讃美歌まで一本の線でつながっている。名詞形も同じ単語(praise)で、「称賛の言葉・賛美」を意味する。
称賛する、ほめる、たたえる
(神を)賛美する、称える
称賛、賛辞、賛美
例文
He praised the man for his bravery in arresting the culprit on the spot.
彼は犯人をその場で逮捕した男の勇気をたたえた。
The teacher praised her students for their hard work.
先生は生徒たちの努力をほめた。
Praise the Lord!
主をたたえよ!
0583■■■ 15/23
prejudice
[prédʒədɪs]
判断より先に来る否定的な思い込み
prejudiceは「pre-(前に)+judice(判断)」が語源。つまり「ちゃんと判断する前に、すでに結論が出てしまっている状態」がコアイメージ。事実や証拠を見る前に、感情・慣習・思い込みによって心の中で先に裁判が終わっている感覚だ。そのため、偏見・先入観という意味が生まれる。また「先に判断が下されてしまうこと」が転じて、法律・ビジネス文書では「当事者の権利や利益を損なうこと=不利益」という意味でも使われる。表面上バラバラに見える意味も、すべて「先取りされた否定的な結論」から一本につながっている。
偏見・先入観(事実を見る前の決めつけ)
不利益・損害(権利・利益を損なうこと)
〜に偏見を持たせる・〜に不利益を与える
例文
I always try to be free from prejudice.
私は偏見をもたないよういつも努めている。
Racial prejudice remains a serious problem in many societies.
人種的偏見は多くの社会において依然として深刻な問題だ。
This settlement is made without prejudice to any future claims.
この和解は、将来のいかなる請求も損なわない形で行われる。
0584■■■ 15/23
prevail
[prɪvéɪl]
力強く広がり、支配する
prevailのコアイメージは「ある力が周囲に広がり、その場を支配・制圧する」こと。語源はラテン語のprae(前に)+valere(強い)で、「力において他を凌駕する」が原義。この「力で圧倒して広がっていく」イメージから、①競争や対立で「打ち勝つ・優勢になる」、②ある習慣や考えが社会に広く「はびこる・流行する」、③相手を説得して自分の意志を「通す・納得させる」という意味が生まれる。「はびこる」と「打ち勝つ」は別々の意味に見えるが、どちらも「力がある範囲を制圧して広がっていく」という同じ根を持つ。
(戦い・競争で)打ち勝つ、優勢になる
(習慣・考えなどが)広く行き渡る、はびこる、流行している
(prevail on/upon で)人を説得する、説き伏せる
例文
Justice will prevail in the end.
正義は最後には打ち勝つだろう。
The custom of exchanging gifts still prevails in many cultures.
贈り物を交換する慣習は、今もなお多くの文化に広く行き渡っている。
She prevailed on him to stay a little longer.
彼女はもう少し長く滞在するよう彼を説得した。
0585■■■ 15/23
produce
[prəd(j)úːs]
内側から外へ引き出す
produceの語源はラテン語のproducere(pro-「前へ」+ducere「導く・引き出す」)。つまり「内側にあるものを外へ引き出して表に出す」というのがコアイメージ。工場が車を「製造する」のも、農地が作物を「産出する」のも、劇団が映画を「制作する」のも、証拠を「提出する」のも、すべて「存在しなかった状態から、または隠れていた状態から、具体的な形として外に出す」という共通イメージで説明できる。名詞形(発音がpróduceとなる)では「農産物」を指すが、これも「土地から引き出されたもの」という発想が根底にある。
生産する・製造する・作り出す
(農作物・資源などを)産出する・生む
(映画・演劇などを)制作する・プロデュースする
(証拠・書類などを)提示する・取り出す
名詞(発音:próduːs)農産物・産物
例文
The factory is capable of producing 10,000 cars a year.
その工場は一年に1万台の車を生産することができる。
The suspect was asked to produce his ID at the police station.
容疑者は警察署で身分証明書を提示するよう求められた。
She produced a brilliant film that won three Academy Awards.
彼女はアカデミー賞を3部門受賞した素晴らしい映画を制作した。
0586■■■ 15/23
prohibit
[proʊhíbɪt]
前から立ちはだかって止める
prohibitはラテン語の「pro-(前に)+habere(持つ)」に由来し、「前に持ち出して差し止める・妨げる」というイメージが根底にある。単に「ダメだよ」と言う口頭の禁止ではなく、法律・規則・権威ある立場から公式に封じ込める強い力が働いている。だから「法律が禁じる」「規則が妨げる」という文脈で特に多く使われる。また「前に立ちはだかって動きを止める」イメージから、物理的・状況的に「~を不可能にする・妨げる」という意味にも自然につながる。日本語に訳すとき「禁じる」だけでなく「妨げる」「許さない」になることもあるのはこのコアイメージのため。
(法律・規則・権威が)禁じる、禁止する
(状況・事情が)妨げる、不可能にする
(人が人に)~することを許さない、させない
例文
Smoking is prohibited here.
ここは禁煙です。
The law prohibits companies from dumping waste into rivers.
法律により、企業は廃棄物を川に捨てることを禁じられている。
The heavy snow prohibited us from reaching the summit.
大雪のせいで山頂に到達できなかった。
0587■■■ 15/23
pronounce
[prənɑ́ʊns]
声に出して明確に示す
pronounceのコアイメージは「口を通じて明確に外へ出す」こと。語源はラテン語のpronuntiare(前に向かって宣言する)で、proは「前へ・公に」、nuntiareは「知らせる・告げる」を意味する。音を口から外へ形作って出す「発音する」も、判決や意見を公式に述べる「宣言する・断言する」も、どちらも「内なるものを声や言葉として外に明確に示す」という一本の軸でつながっている。「宣言する」用法では特に権威ある立場からの公式な表明というニュアンスを持つ。
発音する
(公式に)宣言する・断言する
(判決・評価などを)言い渡す・下す
例文
French words are often difficult for English speakers to pronounce.
英語話者にとってフランス語の言葉はしばしば発音するのが難しい。
The judge pronounced the defendant not guilty.
裁判官は被告を無罪と言い渡した。
The doctor pronounced him dead at the scene.
医師は現場で彼の死亡を宣告した。
0588■■■ 15/23
proper
[prɑ́pɚ]
あるべき場所にぴったり収まっている
properのコアイメージは「その状況・基準・規範にぴったり合っている」こと。ラテン語の proprius(自分自身のもの、固有の)が語源で、「それ本来のあるべき姿に合致している」という感覚が根底にある。だから「適切な」にも「礼儀正しい」にも「本物の」にも訳せる。社会的規範にぴったり合っていれば「礼儀正しい・上品な」、機能や目的にぴったり合っていれば「適切な」、本来の定義にぴったり合っていれば「本物の・真の」となる。「ずれがない、外れていない」という感覚を掴めば、さまざまな文脈での訳が自然に導き出せる。
適切な、ふさわしい
礼儀正しい、上品な、行儀のよい
本物の、真の、ちゃんとした
(名詞の後に置いて)本来の、厳密な意味での
例文
He didn't use proper language while talking to his boss.
彼は上司と話すとき適切な言葉遣いをしなかった。
She was raised to always behave in a proper manner.
彼女はいつも礼儀正しくふるまうように育てられた。
I haven't had a proper meal in days.
何日もまともな食事をしていない。
0589■■■ 15/23
property
[prɑ́pɚṭi]
『自分のもの』として帰属するもの
propertyのコアイメージは「ある主体に固有に帰属しているもの」。ラテン語の proprius(自分自身の)が語源で、「その人・その物に固有にくっついているもの」というイメージが根底にある。「財産・資産」は金銭的価値として人に帰属するもの、「土地・不動産」は物理的に所有される帰属物、「特性・性質」は物や生物がその存在に固有に持っている性質のこと。「権利としての所有」もこの延長線上にある。英語ではこれら全てをひとつの単語で表せるため、文脈なしに一語に訳すのは難しく、コアイメージから都度訳語を導くことが重要。
財産、資産
土地、不動産
所有権、所有物
特性、性質
(演劇・映画の)小道具
例文
You have no right to step onto my property.
あなたには私の土地(所有地)に入る権限はありません。
Scientists are studying the chemical properties of this new material.
科学者たちはこの新素材の化学的特性を研究しています。
Intellectual property must be protected by law.
知的財産は法律によって保護されなければならない。
0590■■■ 15/23
proportion
[prəpˈɔɚʃən]
全体の中の『釣り合った取り分』
proportionの語源はラテン語のpro(〜に対して)+portio(部分・分け前)。つまり「全体に対する部分の占め方」がコアイメージ。何かと何かが「ちょうどよく対応している」感覚が根底にある。だから「割合・比率」(全体に対する部分の大きさ)にも、「比例」(二つのものが対応して変化する)にも、「均整・バランス」(各部分が全体に対して適切に対応している)にも、「分け前」(全体のうち自分に対応する部分)にもなる。どの訳語も「釣り合い・対応関係」という一つのコアから派生している。
割合・比率
比例
均整・バランス・釣り合い
分け前・(割り当てられた)部分
名詞(複数形 proportions)規模・大きさ
例文
Sales are proportional to the number of guests.
お客様の数と売り上げは比例している。
The ancient Greeks valued proportion in architecture above all else.
古代ギリシャ人は建築において均整を何よりも重視した。
A large proportion of the population lives in urban areas.
人口の大部分が都市部に居住している。
0591■■■ 15/23
raise
[réɪz]
低い位置から高い位置へ動かす
raiseのコアイメージは「何かをより高い状態・レベルへと能動的に動かす」こと。物理的に手を持ち上げる(raise your hand)だけでなく、給料・価格・声などのレベルを引き上げる、さらには「問題・疑念・子ども」を世の中に送り出す(育てる・提起する)という意味にも広がる。共通しているのは「出発点より上の状態へ、意図的に引き上げる」という動きであり、自然に上がるのではなく、主体が意図を持って「押し上げる」点が重要。riseと混同されやすいが、raiseは必ず目的語を取る他動詞である点を覚えておこう。
(物を)持ち上げる・上昇させる
(価格・賃金・声などを)引き上げる・高める
(問題・疑念・話題などを)提起する・生じさせる
(子どもや動物を)育てる・養育する
(旗・建物などを)立てる・掲げる
(給料の)昇給・賃上げ
例文
The fact that she lied to me raised doubts in my mind.
彼女が嘘をついたという事実は、私の心に疑念を生じさせた。
She was born in Tokyo but raised in Kyoto.
彼女は東京で生まれたが、京都で育てられた。
The company decided to raise the minimum wage by 10 percent.
その会社は最低賃金を10パーセント引き上げることを決定した。
0592■■■ 15/23
rate
[réɪt]
尺度に当てはめて位置を決める
rateの根底にあるのは「ある基準・尺度の上にものを置いて、その位置(=値)を確定する」というイメージです。動詞として使うと「尺度に照らして評価・格付けする」となり、名詞として使うと「尺度の上で確定した値=割合・率・レート」になります。たとえば「利率(interest rate)」は金融の尺度上の値であり、「評価する(rate highly)」は価値の尺度上で高い位置に置くことです。「速度(at a rate of)」も時間という尺度に対する量の比として捉えられます。すべての意味が『基準となる軸の上でものの値を確定する』という一つのコアイメージから自然に派生しています。
評価する、格付けする、みなす
割合、率、歩合
速度、ペース
料金、相場、レート
〜に値する、〜に相当する(口語)
例文
He rated the dish very highly.
彼はその料理をとても高く評価した。
The unemployment rate has fallen to its lowest level in a decade.
失業率が10年ぶりの最低水準に下がった。
At this rate, we'll never finish the project on time.
このペースでは、プロジェクトを時間内に終わらせることは到底無理だ。
0593■■■ 15/23
recommend
[rèkəménd]
信頼を込めて前に押し出す
recommendの語源はラテン語のre-(強調)+commendare(委ねる・託す)。つまり「信頼を持って相手に委ねる・引き渡す」というイメージが根底にある。単なる「好きだから教える」ではなく、自分が価値を保証した上で相手に渡すニュアンスが強い。だから「推薦する」「勧める」はもちろん、「(ある特性が)〜を有望にする・ふさわしくする」という意味にも自然につながる。日本語の「おすすめ」よりも責任感・信頼感が伴う点が特徴で、根拠や判断を持った上での能動的な行為を表す。
(人・物・ことを)勧める、推薦する
(行動・方法を)推奨する、アドバイスする
(特性・条件が)〜を有利にする、ふさわしくする
例文
If you are interested, I recommend visiting their website.
興味があるなら、ウェブサイトを見てみるといいですよ。
Could you recommend a good restaurant near here?
この近くでおすすめのレストランを教えてもらえますか?
His extensive experience recommends him for the position.
豊富な経験が、彼をそのポジションにふさわしい人物にしている。
0594■■■ 15/23
recover
[rɪkˈʌvɚ]
失われたものを再び手中に
recoverは「re-(再び)+ cover(覆う・確保する)」から成る語。「かつて自分のものだった・あるべき状態だったものを、再びカバー(確保)し直す」というイメージが核にある。健康が「回復する」のも、失った物を「取り戻す」のも、壊れた環境が「再生する」のも、すべて「本来あるべき状態に戻す・戻る」という一本の軸でつながっている。自動詞では「(主体が)元の状態に戻る」、他動詞では「(対象を)元の状態に戻す・取り戻す」という使い方が生まれる。
動(自)(病気・ショックなどから)回復する
動(他)〜を取り戻す、回収する
動(自)(経済・市場などが)持ち直す、回復する
動(他)(廃棄物・排熱などを)再利用する、回収する
例文
It was not until three days later that he recovered consciousness.
彼は三日後にやっと意識を取り戻した。
She is slowly recovering from the flu.
彼女はインフルエンザからゆっくりと回復しつつある。
The stock market recovered quickly after the crash.
株式市場は暴落後すぐに持ち直した。
0595■■■ 15/23
reform
[rɪfˈɔɚm]
形を作り直して良くする
reformは「re-(再び)」+「form(形を作る)」が語源。つまり「すでに存在するものの形を作り直す」というのがコアイメージ。単なる変化(change)ではなく、「現状に問題があると認識した上で、より良い状態へと意図的・組織的に改め直す」というニュアンスが強い。対象は社会制度・法律・組織などの大きなものから、個人の行動・性格まで幅広い。「ゼロから新しく作る(create)」のではなく、「あるものを直す・立て直す」点が特徴。だからこそ「改革」「改正」「改心」など、どれも「現状を刷新してよりよくする」という根っこを持つ。
(制度・組織などを)改革する、改正する
(人の行動・性格などを)改心させる、更生させる
是正する、(悪弊・欠点を)なくす
改革、改正、改善
例文
The President did his best to reform society.
大統領は社会改革に最善を尽くした。
The prison program is designed to reform criminals, not just punish them.
その刑務所のプログラムは、犯罪者をただ罰するのではなく、更生させることを目的としている。
The government introduced new legislation to reform the tax system.
政府は税制を改正するために新しい法律を導入した。
0596■■■ 15/23
regret
[rɪgrét]
『あのときこうすればよかった』という痛み
regretのコアイメージは、「過去の出来事・選択・行為に対して、今の自分が苦しみや痛みを感じる」こと。単に「残念だ」という軽い気持ちではなく、時間を遡れない現実の前で感じる、じくじくとした内側からの痛みが核心にある。自分の行動への「後悔」にも使えるが、他者の不運や残念な状況に対して「遺憾・残念に思う」という、やや儀礼的・公式的な場面でも使われる点が重要。日本語の「後悔」より広く、「残念ながらご要望には応じられません」のようなビジネス表現にも頻出する。根底にあるのは常に「そうでなければよかった」という、変えられない過去への痛みの感覚だ。
(自分の言動を)後悔する、悔やむ
(望ましくない事柄を)残念に思う、遺憾に思う
後悔、遺憾、残念の念
(複数形 regrets で)欠席・辞退の挨拶、お断りの言葉
例文
I deeply regret saying those harsh words to her.
あんなに厳しい言葉を彼女に言ってしまったことを、深く後悔している。
We regret to inform you that your application has not been successful.
残念ながら、今回のご応募では採用に至らなかったことをお知らせ申し上げます。
He looked back on his life with no regrets.
彼は悔いなく自分の人生を振り返った。
0597■■■ 15/23
release
[rɪlíːs]
拘束を解いて外へ出す
releaseの語源はラテン語の「re-(後ろへ)+ laxare(ゆるめる)」。何かによって「保持・拘束されていたものを、その束縛から解き放って外の世界に送り出す」というイメージが核心にある。人が牢屋から出るのも、アルバムが世に出るのも、ボールを手から放つのも、緊張や感情が解放されるのも、すべて「閉じ込められていたものを自由にする」という同じコアイメージから生まれている。日本語では文脈に応じて「釈放する・放つ・公開する・発売する・解放する・放出する」などと訳し分けるが、根っこは一つの大きなイメージである。
釈放する、解放する
放つ、手放す、投下する
発表する、公開する、発売する
(感情・ストレスなどを)解き放つ、発散させる
釈放、解放;新作(映画・音楽など)の公開・発売
例文
The prisoner was released after serving ten years.
その囚人は10年服役した後に釈放された。
Their latest album has just been released.
彼らの最新アルバムはちょうど公開(発売)された。
Exercise is a great way to release stress.
運動はストレスを発散させる素晴らしい方法だ。
0598■■■ 15/23
relieve
[rɪlíːv]
重荷をそっと取り除く
relieveの語源はラテン語の「re-(再び)+levare(持ち上げる、軽くする)」。levis は「軽い」を意味し、英語のlight(軽い)とも共通の根を持つ。つまりrelievelとは「重くのしかかっているものを持ち上げて軽くする」イメージが核心にある。肉体的・精神的な重圧、痛み、不安、義務など、さまざまな「負担」を取り除くことで、その人を楽な状態へと解放するというニュアンスを持つ。だから「安心させる」も「痛みをやわらげる」も「任務から解放する」も、すべて「重荷を取り除く」という一つのイメージから自然に派生している。
(不安・心配などを)安心させる、ほっとさせる
(痛み・苦しみなどを)やわらげる、楽にさせる
(義務・任務などから)解放する、交代させる
(問題・状況を)緩和する、解消する
例文
She seemed relieved to hear the news.
彼女は知らせを聞いて安心したようだった。
This medicine will relieve the pain within an hour.
この薬は1時間以内に痛みをやわらげるでしょう。
The new highway was built to relieve traffic congestion in the city.
新しい高速道路は市内の交通渋滞を緩和するために建設された。
0599■■■ 15/23
reluctant
[rɪlˈʌktənt]
心が引っかかって前に進めない
reluctant の語源はラテン語の reluctari(激しく抵抗する)。re-(反対に)+ luctari(格闘する)が合わさった語で、「自分の内側から押し返す力が働いている」状態を表す。つまり、外から無理やり止められているのではなく、自分の心の中に「やりたくない・踏み出せない」という抵抗感があるイメージだ。単なる「嫌い」や「反対」ではなく、「やらなければならないとわかっていながら、気持ちがついていかない」という葛藤が核にある。だからこそ、最終的にはしぶしぶ行動することとセットで語られることが多い。
しぶって、気が進まない、いやいやながら
(承認・許可などを)なかなか与えようとしない
例文
She was reluctant at first, but in the end, she took the job.
彼女は最初は気が進まなかったが、最後には仕事を引き受けた。
He gave a reluctant smile when asked about his mistake.
ミスについて聞かれると、彼はしぶしぶ笑みを浮かべた。
The government has been reluctant to reveal the details of the plan.
政府は計画の詳細をなかなか公表しようとしていない。
0600■■■ 15/23
rely
[rɪlɑ́ɪ]
支えにもたれかかる
rely の語源はラテン語 religare(縛り付ける)にさかのぼる。コアイメージは「何かにしっかりと結びついて、そこにもたれかかる」感覚だ。自分一人では立っていられないときに、誰か・何かを「支柱」として体重を預けるイメージである。この「もたれかかる」感覚が、文脈によって「頼る」「信頼する」「あてにする」「依存する」などの日本語に訳し分けられる。重要なのは、単なる信頼(trust)ではなく、「その存在なしでは困る」という切実な依拠のニュアンスが常に底流にある点だ。rely on〜という形で使い、on が「支点の上にのっている」感覚を強調している。
(人・物に)頼る、あてにする
信頼する、信用する
依存する(〜なしでは成り立たない)
(情報・データなどを)拠り所とする、根拠にする
例文
He doesn't know what to do now that his father is gone. He heavily relied on him.
父親を亡くして、彼はどうしていいかわからない。彼に頼り切っていたのだ。
You can rely on me to keep your secret.
秘密は必ず守るから、私を信頼してください。
The study relies on data collected over ten years.
その研究は10年間かけて集められたデータを拠り所としている。
0601■■■ 15/23
remain
[rɪméɪn]
変化せずそこにあり続ける
remainのコアイメージは「ある状態や場所に変化なくとどまり続けること」。語源はラテン語のremanere(re-「後ろに」+manere「とどまる」)で、「動きや変化の流れに逆らって、その場に残る」というニュアンスが根底にある。「残る」という空間的な意味だけでなく、「〜のままでいる」という状態の継続にも使われる点が重要。たとえば remain silent は「黙ったまま・変わらず黙っている」状態の維持を表す。「まだそこにある/まだそうである」という感覚を持つと、どの文脈でも自然な日本語訳を導き出せる。
残る・残存する(場所・物として)
〜のままでいる・〜であり続ける(状態の継続)
まだ〜すべきことがある(残された課題・必要性)
存続する・生き残る(時を超えて)
例文
I think I should remain silent on this matter.
この問題に関しては私は黙っているべきでしょう。
Much of the ancient wall remains to this day.
その古代の城壁の大部分は今日まで残っている。
It remains to be seen whether the plan will succeed.
その計画が成功するかどうかはまだわからない(今後明らかになる)。
0602■■■ 15/23
repair
[rɪpéɚ]
壊れた状態を元に戻す
repairのコアイメージは「損なわれたものを本来あるべき状態に戻す」こと。語源はラテン語の re-(再び)+ parare(整える・準備する)で、「再び整える」という意味が根底にある。物理的な「修理」だけでなく、人間関係・信頼・健康・名誉など、「損傷を受けたもの全般を回復させる」場面で広く使われる。日本語の「修理する」と違い、目に見えない抽象的なものへも使えるのが特徴。「修理する」「賠償する」「関係を修復する」など訳語が変わっても、底流には必ず「元の正常な状態へ戻す」というイメージが生きている。
(機械・物を)修理する、直す
(関係・信頼などを)修復する、回復する
(過ちや損害を)賠償する、埋め合わせをする
(健康・体力などを)回復する
修理、修繕;(複数形で)修理箇所
例文
The mechanic repaired my car in a flash.
整備士は私の車を一瞬で修理してしまった。
It will take time to repair the trust between the two countries.
両国間の信頼を修復するには時間がかかるだろう。
The old bridge is in need of repair.
その古い橋は修繕が必要だ。
0603■■■ 15/23
resemble
[rɪzémbl]
外見や性質が重なり合う
resembleのコアイメージは「表面的・外見的な特徴が重なり合っている状態」です。語源は古フランス語のressembler(再び似て見える)に由来し、「re-(再び)+sembler(似て見える、ラテン語 simulare から)」が組み合わさっています。重要なのは、内面的な本質が同じというよりも、「見た目・性質・様子が外から観察したときに重なって見える」というニュアンスです。だからこそ外見・声・性格・構造など幅広い「比較可能な特徴」に使えます。また、resembleは状態動詞であるため、進行形にしない点も特徴的です。
〜に似ている(外見・性質・様子が)
〜を思わせる・〜に通じるものがある
例文
She resembles her mother.
彼女は母親に似ている。
The new policy closely resembles the one introduced in the 1990s.
その新しい政策は、1990年代に導入されたものと非常によく似ている。
The creature's appearance resembles that of a large cat.
その生き物の外見は大型のネコを思わせる。
0604■■■ 15/23
resident
[rézədnt]
その場所に根を下ろしている
residentのコアイメージは「ある場所に継続的・恒常的に存在・滞在している」こと。ラテン語の「re-(留まる・後ろに)+ sedēre(座る)」が語源で、「その場所に座り続ける・留まり続ける」状態を表す。一時的な訪問者とは異なり、継続的にそこに「いる」「属している」というニュアンスが根底にある。だから「居住者」という人を指す名詞にも、「住み込みの・専属の」という形容詞にも、「その場に根付いて機能している」というイメージが共通して流れている。医師が病院に「住み込み」で勤めているのも、プログラムがコンピュータに「常駐」しているのも、すべてこの同じコアイメージから生まれる。
居住者・在住者(ある地域・施設に継続的に住んでいる人)
(ホテル・老人ホームなどの)滞在客・入居者
(米)研修医・レジデント(病院で研修中の医師)
住み込みの・常駐の・専属の
(コンピュータ用語)常駐する・メモリに常時読み込まれた
例文
He is the only resident doctor at this hospital.
彼はこの病院唯一の住み込みの医師です。
Local residents gathered to protest against the new construction plan.
地元の住民たちが新しい建設計画に抗議するために集まった。
She worked as a resident in cardiology at a major hospital for three years.
彼女は大きな病院で循環器科の研修医として3年間勤務した。
0605■■■ 15/23
resign
[rɪzɑ́ɪn]
手を離して身を引く
resignのre-は「後ろへ・元へ」、signは「署名する・しるしをつける」が語源。つまり「署名を取り消す=約束や責任の場から手を引く」というイメージ。自分が担っていた役割・権利・地位から意志的に身を引き、相手や運命に委ねるという共通の核がある。「辞職する」はポジションから手を引くこと、「放棄する」は権利から手を離すこと、そして「(運命に)従う・甘んじる」は抵抗をやめて状況に身を委ねること——すべてが〈積極的に踏ん張るのをやめて身を引く〉という一つのイメージから派生している。
動詞(自動詞・他動詞)辞職する、辞任する
動詞(他動詞)(権利・地位などを)放棄する、譲渡する
動詞(再帰・自動詞)(運命・状況などに)甘んじる、受け入れる、諦めて従う
動詞(他動詞)(チェスなどで)投了する
例文
Nixon was the first president of the U.S. ever to resign.
ニクソンはアメリカ史上初めて辞任した大統領だった。
She finally resigned herself to the fact that she had failed the exam.
彼女はついに試験に落ちたという事実を受け入れた(甘んじた)。
He resigned his rights to the property in favor of his sister.
彼は姉(妹)のために、その土地の権利を放棄した。
0606■■■ 15/23
respect
[rɪspékt]
立ち止まって振り返る視線
respectはラテン語のre-(再び)+specere(見る)が語源で、「もう一度振り返って見る」というイメージが根底にある。何かを「もう一度じっくり見る価値があるもの」として認識するとき、そこには自然と「敬意・尊重」が生まれる。人に対しては「尊敬」、ルールや権利に対しては「尊重・配慮」、ある観点・側面に対しては「〜の点で」という意味が生まれるのも、この「その対象をきちんと見る」コアイメージから統一的に理解できる。「軽視して素通りするのではなく、立ち止まって向き合う」姿勢こそがrespectの本質である。
尊敬する;(規則・権利などを)尊重する、考慮に入れる
尊敬;尊重、配慮;(複数形で)敬意のあいさつ;〜の点で(in respect of / with respect to)
(見過ごせない)観点、側面、点
例文
My respect for him deepened after that day.
その日を境に、私の彼への尊敬は深まった。
We must respect the privacy of our customers.
私たちは顧客のプライバシーを尊重しなければならない。
In this respect, the two plans are quite similar.
この点において、二つの計画はかなり似ている。
0607■■■ 15/23
retire
[rɪtɑ́ɪɚ]
前線から身を引いて奥へ退く
retireはre-(後ろへ)+tire(フランス語で「引く」)が語源で、「前にいた場所から後ろへ引く」というイメージが根本にある。職場・戦場・競技の「前線」から身を引いて静かな場所へ退くことを表す。だからこそ「定年退職」「引退」「撤退」といった一見バラバラな意味が、実はすべて「活動の場から後退する」という1つのコアイメージでつながっている。また「就寝する」という意味も、日常生活の表舞台(リビング・職場)から寝室という奥まった場所へ引くという同じ感覚で理解できる。
引退する、退職する
退役する
撤収する、退く
就寝する(やや格式張った表現)
例文
My grandfather retired at the age of 65.
祖父は65歳で退職した。
The troops were forced to retire from the battlefield.
部隊は戦場から撤収を余儀なくされた。
After dinner, she retired to her room to read.
夕食後、彼女は読書をするために部屋へ引き取った。
0608■■■ 15/23
revolution
[rèvəlúːʃən]
ぐるりと一周する大転換
revolutionの語源はラテン語のrevolvere(re-「戻る」+volvere「回転する」)。コアイメージは「ぐるりと完全に一回転すること」。天体が軌道を一周する「公転」が原義で、そこから「もとに戻れないほど根底からひっくり返る大転換」というイメージが生まれた。政治的な「革命」も、既存の体制を根こそぎ覆す完全な転換。技術・産業の「大変革」も、それ以前とはまったく別の世界に変えてしまう劇的な変化を指す。「ちょっとした改善」ではなく、「世界が一変する」レベルの変化こそがrevolutionのニュアンスの本質である。
革命(政治・社会体制の根本的な転覆)
大変革・革新(技術・産業・文化などの根本的な変化)
公転・回転(天体や機械などが軌道・軸を一周すること)
例文
The French Revolution transformed the political landscape of Europe.
フランス革命はヨーロッパの政治的地図を一変させた。
The IT industry prospered after the technological revolution.
技術革命を経てIT業界は繁栄した。
The Earth completes one revolution around the Sun every 365 days.
地球は365日ごとに太陽の周りを一公転する。
0609■■■ 15/23
ritual
[rítʃuəl]
決まった手順で繰り返される行為
ritualのコアイメージは「決まった順序・形式に従って繰り返される行為」です。宗教的な儀式から日常の習慣まで、共通しているのは「手順が固定されており、繰り返し行われる」という点。宗教儀礼では神や霊との繋がりを確認する神聖な行為ですが、日常文脈では「毎朝コーヒーを飲む」といった個人的なルーティンにも使います。重要なのは、単なる習慣(habit)と違い、ritualにはその行為自体に意味や象徴性が伴うニュアンスがある点。「ただやっていること」ではなく、「そうすることに何らかの意味がある繰り返し」というのがこの語の本質です。
(宗教的・社会的な)儀式、式典
(個人・集団の)慣例、お決まりの習慣、ルーティン
儀式的な、形式ばった、お決まりの
例文
The drought continued, so the priestess performed the ritual to bring rain.
干ばつが続いたので、巫女は雨乞いの儀式を行った。
Her morning ritual of reading the newspaper with coffee never changed for thirty years.
コーヒーを飲みながら新聞を読む彼女の朝のルーティンは、30年間変わらなかった。
The politicians exchanged ritual apologies that satisfied neither side.
政治家たちはどちらの側も満足させない形式的な謝罪を交わした。
0610■■■ 15/23
rob
[rɑ́b]
力ずくで人から奪い取る
robのコアイメージは「人や場所から、力・脅迫・不当な手段によって何かを奪い取る」こと。重要なのは奪われる対象が「物」だけでなく、チャンス・喜び・権利なども含む点だ。また構文的な特徴として、rob は必ず「人・場所」を目的語にとり(rob + 人/場所 + of + 物)、steal(steal + 物)とは構造が逆になる。この「被害を受けた人・場所にフォーカスする」という視点こそがrobの本質であり、機会や可能性を「剥奪する」という比喩的な用法にもつながっている。
(人・場所から)強奪する、盗む
(機会・権利・喜びなどを)奪う、剥奪する
例文
The guy robbed me of my wallet.
男は私の財布を奪った。
The bank was robbed in broad daylight.
銀行は白昼堂々と強盗に遭った。
The illness robbed him of his sight.
病気が彼から視力を奪った。
0611■■■ 15/23
role
[róʊl]
期待された『立場・機能』
roleのコアイメージは「ある場において、その人(もの)に期待されている立場・機能・振る舞い」である。もともとフランス語で「巻物」を意味する言葉から来ており、俳優が台本の巻物を読んで演じる「役」が語源。そこから転じて、舞台上の「役」だけでなく、社会・組織・状況の中でその人やものが「果たすべき機能や位置づけ」全般を指すようになった。「親としてのrole」「政府のrole」のように、演技に限らず現実世界でも「その立場に求められること・機能すること」というニュアンスで広く使われるのが特徴である。
(演劇・映画などの)役、役柄
(社会・組織などにおける)役割、任務、機能
(ものが果たす)役目、働き
例文
She played the role of Cosette in the musical "Les Misérables."
彼女はミュージカル『レ・ミゼラブル』でコゼット役を演じた。
Parents play a crucial role in shaping their children's values.
親は子どもの価値観を形成するうえで重要な役割を担っている。
Diet plays a key role in preventing lifestyle diseases.
食事は生活習慣病の予防において重要な役目を果たす。
0612■■■ 15/23
rough
[rˈʌf]
なめらかでない・整っていない
roughのコアイメージは「表面や状態が滑らかでなく、凹凸・乱れ・荒さがある」こと。手で触ったときにざらざらする物理的な「粗さ」が出発点だが、そこから抽象的な場面にも広がっていく。人の振る舞いが「滑らかでない=乱暴・粗野」、計画や数字が「きっちり整っていない=おおよその」、日や状況が「順調でなく荒れている=つらい・過酷な」という具合に、すべて『整っていない・荒れている』という一本の軸でつながっている。表面が凸凹した石を想像するとよい。物理・人格・状況どこにでも当てはまる懐の広い単語だ。
(表面が)粗い、ざらざらした
乱暴な、手荒い
粗野な、無骨な
だいたいの、おおよその
つらい、過酷な、(状況・日が)ひどい
(天候・海が)荒れた
(ゴルフの)ラフ(フェアウェイ外の草の深い区域)
手荒く、乱暴に(rough it で「不便な生活をする」)
例文
I had a rough day today.
今日はひどい一日だった。
Can you give me a rough estimate of the cost?
費用のだいたいの見積もりを出してもらえますか?
The sea was rough, and the boat rocked violently.
海は荒れていて、船は激しく揺れた。
0613■■■ 15/23
rumor
[rúːmɚ]
根拠なく人から人へ漂う話
rumorのコアイメージは「確認されていない情報が人々の間を漂い広がっていく」こと。ラテン語の「noise(騒音・ざわめき)」に由来し、はっきりした出所もなく、真偽も定かでないまま口から口へと伝わっていく「浮遊する話」のイメージがある。日本語の「うわさ」に近いが、rumorは特に「公式には確認されていない」という点が強調される。だからこそ、ビジネスや政治の文脈では「未確認情報・憶測」という訳が自然になる。動詞として使うときも「〜だといううわさが立っている」という受動的なニュアンスが残る。
うわさ、流言
(未確認の)情報、憶測
〜だといううわさが立っている(通例受動態で)
例文
There is a rumor going around lately that he is the son of the President.
最近出回っているうわさでは、彼は大統領の息子だと言われている。
It is rumored that the company will be acquired next month.
来月、その会社は買収されるといううわさだ。
Don't spread rumors—wait until you have the facts.
憶測を広めるな。事実を確認してから話せ。
0614■■■ 15/23
sacred
[séɪkrɪd]
神に捧げられ、侵すべからず
sacredのコアイメージは「神に捧げられることによって、特別な保護のもとに置かれている」こと。ラテン語のsacer(神聖な、呪われた)に由来し、「世俗の手が触れてはならない領域に属する」というニュアンスが根底にある。宗教的な場所・物・儀式に使われるのはもちろん、宗教と関係なくても「絶対に侵してはならない」「犯すことが許されない」という強い保護・尊厳の感覚を持つ。そのため「家族は私にとってsacredだ」のように、価値観や信念が絡む文脈でも使われる。「神聖な」という日本語訳は宗教的すぎる場合があるので、文脈に応じて「絶対的な」「不可侵の」なども念頭に置くとよい。
神聖な、宗教的に聖なる
宗教の、宗教に関わる
不可侵の、絶対に大切な、侵すべからざる
例文
Please be quiet in the sacred places.
神聖な場所ではお静かにお願いします。
Sacred music fills the cathedral every Sunday morning.
毎週日曜の朝、大聖堂に宗教音楽が響き渡る。
Sunday afternoon is sacred to me — I never make plans then.
日曜の午後は私にとって絶対に譲れない時間で、その時間に予定は入れない。
0615■■■ 15/23
sacrifice
[sˈækrəfɑ̀ɪs]
神聖なものへの捧げもの
sacrificeの語源はラテン語の「sacer(神聖な)」+「facere(する)」で、「神聖なものにする行為」が原義。古代の宗教儀式で動物や作物を神に捧げる「生贄・供物」を指したことから、転じて「大切なものを(より高い目的のために)手放す行為」というコアイメージが生まれた。つまり、自分にとって価値あるものを、より大きな目的・誰か・何かのために差し出すという構造がこの単語の本質。「犠牲を払う」という日本語訳はこの構造をよく反映している。「無駄に失う(lose)」とは異なり、sacrificeには必ず「捧げる相手・目的」が意識されている点が重要。
生贄、捧げもの(宗教的な供物)
犠牲、自己犠牲(大切なものを目的のために手放すこと)
〜を犠牲にする、ささげる
(利益・品質などを)度外視する、切り捨てる
例文
My mother made a great sacrifice to keep her children fed.
私の母は子供たちを食べさせるために大きな犠牲を払った。
The ancient priests offered a sacrifice to the gods before the harvest.
古代の神官たちは収穫前に神々に生贄を捧げた。
They sacrificed quality for the sake of a faster delivery.
彼らは納期を早めるために品質を犠牲にした。
0616■■■ 15/23
satellite
[sˈæṭəlɑ̀ɪt]
より大きなものの周りを回る存在
satelliteのコアイメージは「主となる大きな存在の周囲を回り、それに依存・付随するもの」。ラテン語のsatelles(護衛官・取り巻き)が語源で、権力者のそばで仕える従者を指していた。そのイメージが宇宙に転用され、惑星の周りを公転する天体(衛星)、さらに人工的に打ち上げられた機器(人工衛星)を指すようになった。「主体に依存しながらその周囲を回る」という点が一貫しており、国家・都市・組織にも拡張され、「衛星国家」「衛星都市」のような比喩的用法も生まれた。
衛星(天然の)
人工衛星
従者・取り巻き
名詞・形容詞衛星国家・衛星都市(強国・中心都市に従属する国・都市)
例文
The moon is a satellite of the Earth.
月は地球の衛星である。
The government launched a new communication satellite into orbit.
政府は新しい通信衛星を軌道に打ち上げた。
After the war, several small countries became satellite states of the superpower.
戦後、いくつかの小国がその超大国の衛星国家となった。
0617■■■ 15/23
seize
[síːz]
一気に強くつかみ取る
seize のコアイメージは「素早く・強く・一気に何かを手中に収める」こと。物理的に手でつかむだけでなく、感情や病気が人を「とらえる」、権力を「掌握する」、チャンスに「飛びつく」など、対象が「あちら側にあったものが、こちら側に完全に入り込む」ダイナミックな瞬間を表す。gradual(徐々に)な変化ではなく、ある瞬間に一気に作用するイメージが核心にある。だから「死の恐怖が彼を突然襲った」のように、感情が人を強制的に支配する場面でも自然に使われる。
(物を)ぐいっとつかむ、ひったくる
(人を)逮捕する、捕らえる
(権力・領土などを)掌握する、奪取する
(感情・病気などが人を)突然襲う、とらわれる
(機会などに)飛びつく、素早くとらえる
(法律)〔財産などを〕没収する、差し押さえる
例文
She seized his arm and pulled him away from the edge.
彼女は彼の腕をぐいっとつかみ、崖っぷちから引き離した。
The terror of death suddenly seized him.
死の恐怖が突然彼を襲った。
You should seize every opportunity to practice English.
英語を練習する機会があれば、すべて逃さずつかむべきだ。
0618■■■ 15/23
sense
[séns]
内側から「感じ取る」知覚
senseのコアイメージは「内なる知覚・認識」です。五感や直感を通じて何かをとらえる働きそのものを指します。名詞としては、その知覚能力(感覚)、知覚した結果の内容(感じ・意識)、さらには物事の意味・本質を「つかむ」知的能力(思慮・分別)、そして言葉の「意義・意味」へと派生します。動詞では「頭や理屈ではなく、体や直感でとらえる」ニュアンスがあり、feelより知的・直感的、perceiveより身体的な感覚が強いのが特徴です。「見えないものを内側でつかみ取る」という根底のイメージが全ての意味をつなげています。
感じる、感づく、察知する
感覚(視覚・聴覚などの知覚能力)
感じ、気持ち、意識
思慮、分別、センス
意義、意味
(複数形で)正気、理性
例文
I sensed danger approaching me from behind.
私は後ろから近づいてくる危険を感じとった。
She has a great sense of humor.
彼女はユーモアのセンスが抜群だ。
What you're saying doesn't make any sense.
あなたの言っていることは全く意味をなさない。
0619■■■ 15/23
sensitive
[sénsəṭɪv]
刺激をキャッチしやすい状態
sensitiveの語源はラテン語の「感じる」を意味するsensus。コアイメージは「外部からの刺激を受け取るアンテナが鋭く立っている状態」。人間に使えば感情・痛み・批判などに対して反応しやすいという意味になり、機器や素材に使えば微細な変化を感知できるという意味になる。「繊細」「敏感」「神経質」「傷つきやすい」はすべて、このアンテナの鋭さが文脈によって違う形で現れているにすぎない。また、話題に使えば「扱いに注意が必要なほど反応が生じやすい(=デリケートな)」という意味にもなる。
繊細な・敏感な(感情的な刺激に反応しやすい)
過敏な・神経質な・傷つきやすい
デリケートな・取り扱い注意の(話題・情報について)
高感度の・精密な(機器・素材について)
例文
He is very sensitive, so I always talk to him softly.
彼はとても繊細なので、私はいつも優しく話しかける。
Climate change is a sensitive issue that politicians avoid discussing openly.
気候変動は、政治家たちが公に議論するのを避けるデリケートな問題だ。
This camera is sensitive enough to capture images in very low light.
このカメラは非常に暗い場所でも映像を捉えられるほど高感度だ。
0620■■■ 15/23
share
[ʃéɚ]
一つのものを複数で持ち合う
shareのコアイメージは「もともと一つのものを複数人・複数者で持ち合う」こと。物を物理的に分け合う場面はもちろん、情報・経験・感情といった抽象的なものを「共に持つ」場面にも使われる。名詞では「自分に割り当てられた分」=「分け前・持ち分」となり、株式(会社の所有権を細かく分割したもの)もこの発想から来ている。大切なのは「一方が渡す」だけでなく「双方が共に持つ状態になる」というニュアンス。SNSでの「シェア」も、自分の情報を他者と一緒に持ち合う行為として自然につながる。
共有する・分け合う
分配する・割り当てる
(意見・情報などを)話す・打ち明ける
分け前・持ち分・負担
株・株式
シェア・市場占有率
例文
I'd like to share my experience as an exchange student.
交換留学生としての私の経験をみなさんと共有したいと思います。
They share a small apartment in the city.
彼らは都心の小さなアパートを共同で使っている。
Everyone must do their share of the housework.
誰もが家事の自分の分担をこなさなければならない。
0621■■■ 15/23
shrink
[ʃríŋk]
内側に向かって小さくなる
shrinkのコアイメージは「内側へ向かって縮まる・引きこもる」こと。物理的にセーターが縮む場合も、数値・規模が減少する場合も、恐怖や嫌悪で体が内側に向かって縮こまる(ひるむ・尻込みする)場合も、すべて「外側から内側へ、大きいものが小さくなる」という同じ方向性を持つ。特に心理的な「ひるむ」は、体が萎縮して小さくなるイメージから来ており、shrink from〜(〜を嫌がって避ける・尻込みする)という形でよく使われる。このコアイメージを押さえれば、文脈に応じて「縮む・減る・ひるむ」という日本語を自分で使い分けられるようになる。
縮む、縮小する(物理的・空間的)
減る、縮小する(規模・数量・市場など)
ひるむ、尻込みする、逃げ腰になる
(俗語)精神科医、精神分析医
例文
My favorite sweater shrank after I accidentally washed it in the washer.
誤って洗濯機で洗ってしまったあと、私のお気に入りのセーターは縮んでしまった。
The company's market share has been shrinking steadily over the past decade.
その会社の市場シェアはこの10年で着実に縮小してきた。
She did not shrink from telling him the truth, no matter how painful it was.
どれほど辛いことであっても、彼女は彼に真実を告げることを避けようとしなかった。
0622■■■ 15/23
solid
[sɑ́lɪd]
すき間なく詰まっている
solidのコアイメージは「内部にすき間や空洞がなく、ぎっしり詰まっている」こと。物理的な意味では「固体・硬い」を表すが、このイメージは抽象的な領域にも拡張される。議論や証拠が「穴がない=突っ込みどころがない」なら「堅実な・しっかりした」、人格や信頼性が「ぐらつきなくぎっしり詰まっている」なら「信頼できる」、「一時間まるまるすき間なく」なら「まるまる・ぶっ通しの」という意味になる。日本語の「中身が詰まっている」に近いが、solidはそのまま物質的な堅さから人間的な誠実さまで一本の軸でつながっているのが特徴。
固体の、中身が詰まった、硬い
しっかりした、堅実な、実質的な
信頼できる、誠実な
(時間が)まるまる、ぶっ通しの
純粋な、一色の(solid gold / solid blue など)
固体、立体(図形)
例文
He presented a solid argument. This is going to be tough to rebut.
彼はしっかりした議論を展開した。これを論駁するのは大変になるぞ。
I waited for a solid two hours before the doctor saw me.
医者に診てもらえるまで、まるまる2時間待った。
She's been a solid friend to me through all these difficult times.
彼女はこんな辛い時期もずっと、頼りになる友人でいてくれた。
0623■■■ 15/23
sorrow
[sɑ́roʊ]
心の奥深くに刻まれた痛み
sorrowのコアイメージは「表面的な感情反応ではなく、心の深いところに根ざした持続的な悲しみ・痛み」です。一時的な気分の落ち込みや瞬間的な悲しみではなく、喪失や後悔、不幸な出来事が心に重くのしかかり続ける状態を指します。単なる感情の揺れ(sadness)と異なり、sorrowは精神的な重みと時間的な持続性を帯びています。また、個人的な感情にとどまらず、「人生における不幸・苦難」という出来事そのものを指す場合もあり、このとき「悲嘆の種となるもの」というニュアンスが生まれます。
(深い)悲しみ・悲嘆
不幸・苦難(悲しみをもたらす出来事や状況)
(〜を)嘆き悲しむ
例文
My heart was filled with sorrow when I heard the news.
その知らせを聞いたとき、私の心は悲嘆でいっぱいになった。
Life is full of joys and sorrows.
人生は喜びと悲しみに満ちている。
She sorrows over the loss of her closest friend.
彼女は親友を失ったことを深く嘆き悲しんでいる。
0624■■■ 15/23
sort
[sˈɔɚt]
バラバラを秩序立てて整える
sortのコアイメージは「混在しているものを何らかの基準で分けて、あるべき場所に収める」こと。名詞として使えば「同じ基準でまとめられた仲間=種類・タイプ」、動詞として使えば「基準に従って分ける・整理する・解決する」という意味が生まれる。特に重要なのは「問題を整理して解決する」という意味で、sort out a problem(問題を解決する)のように使われる。これは「ごちゃごちゃした状態を整理してスッキリさせる」という同じイメージから来ている。日本語の「仕分ける」「片付ける」「手配する」は状況に応じた訳語にすぎず、根底には常に「秩序を与える」という核心がある。
分類する、仕分ける
(問題・状況を)解決する、片付ける
種類、タイプ、部類
(人の)タイプ、人柄
例文
Can you sort these books out?
これらの本を整理してくれますか?
Don't worry — I'll sort it out.
心配しないで、私が解決しておくから。
What sort of music do you like?
どんな種類の音楽が好きですか?
0625■■■ 15/23
spare
[spéɚ]
余って・余裕があって使える
spareの根底にあるイメージは「メインではなく、余って存在している・使われずにある」こと。形容詞「予備の・余分な」はまさにこれで、spare tireは「使われずに余っているタイヤ」。動詞「割く・与える」は、自分の持っているリソース(時間・お金・労力など)の中から「余りを切り出して渡す」ニュアンス。「命を助ける」は「本来ならば奪うはずの命を取らずに余らせておく=残す」感覚。「惜しむ(否定文で)」は「余分を出し惜しみする」こと。こうして見ると、すべて「余裕・余り・節約」というひとつの軸でつながっている。
(時間・お金などを)割く、与える
(災難・苦労などを)免れさせる、当てない
(人の)命を助ける、許す
(しばしば否定文で)惜しむ、出し惜しみする
予備の、余分な、使われていない
(体つきが)やせた、引き締まった(重要だが見落とされがちな意味)
予備品、スペアタイヤ
例文
There's no time to spare! Let's go!
ぐずぐずしている暇はないよ!行こう!
Could you spare me a few minutes? I need to ask you something.
少し時間を割いてもらえますか?お聞きしたいことがあって。
The general decided to spare the lives of the prisoners.
将軍は捕虜たちの命を助けることにした。
0626■■■ 15/23
state
[stéɪt]
はっきりと定まった『あり方』
stateのコアイメージは「明確に規定・確定された存在のあり方」。何かがある時点でどんな形・条件に置かれているかを指す。「状態」という意味はそのままだが、「国家」や「州」も、ある領土・主権のもとで政治的に確定・定義された存在のあり方であり、同じイメージから生まれる。動詞の「述べる」も、考えや事実を曖昧にせず明確な形に確定させて言語化するという意味で同根。「ぼんやりしたもの」ではなく、輪郭がはっきり定まっていることがstateの本質。
状態・様子
国家・政府
州(米国などの行政区分)
(正式に・明確に)述べる・表明する
(荘厳な)威儀・格式・儀礼
例文
He claimed that the separation of church and state should be observed.
彼は政教分離を遵守すべきだと主張した。
The patient is in a critical state after the surgery.
その患者は手術後、重篤な状態にある。
Please state your name and date of birth clearly.
氏名と生年月日を明確にお述べください。
0627■■■ 15/23
stick
[stík]
何かにくっついて離れない
stickのコアイメージは「先端が刺さって、または表面に密着して、離れない状態」です。物理的に「刺す・突き刺す」という動作も、「くっつく・粘着する」という状態も、「考えや方針に固執する」という抽象的な意味も、すべて「あるところにくっついて動かない・動かさない」という一つのイメージから派生しています。テープが壁に貼りついて離れないように、人が信念や計画に貼りついて離れない様子を表すのがstickです。日本語の「こだわる」「貼りつく」「突き刺す」はそれぞれ別の単語のように感じますが、英語では同じstickというコアイメージで捉えられています。
くっつく、粘着する
突き刺す、刺さる
〜に固執する、〜を守り続ける(stick to)
(問題などが)当惑させる、行き詰まらせる
(心・記憶に)残る、頭から離れない
棒、枝、スティック
例文
The stamp won't stick to the envelope because the glue dried out.
糊が乾いてしまって、切手が封筒にくっつかない。
I'd love to help you out, but I want to stick to my own project till it's over.
助けてあげたいんだけど、自分のプロジェクトが終わるまでそっちを続けていたいんだ。
Her kindness stuck with me for the rest of my life.
彼女の優しさは、その後もずっと私の心に残り続けた。
0628■■■ 15/23
stir
[stˈɚː]
静止したものに動きを与える
stirのコアイメージは「止まっているものに力を加えて動かす・揺り動かす」こと。スープをかき混ぜるとき、スプーンが液体に動きを与えるように、物理的にも感情的にも「静止状態を乱して動かす」というイメージが根底にある。人の感情や行動をかき立てる「奮起させる」も、心の中で眠っていたものを揺り動かすイメージ。また「眠っている人を起こす」も、静止(睡眠)状態に動きを与えること。さらに名詞(通例複数形で)として「騒動・ざわめき」を意味するのも、集団が静止状態から揺さぶられて動き出す様子そのものだ。
かき混ぜる、かき回す
(感情・好奇心などを)かき立てる、奮起させる
(眠っている人などを)起こす、動かす
騒動、ざわめき、反響
例文
Put the ingredients into the soup, and stir it well.
材料をスープに入れて、よくかき混ぜてください。
His speech stirred the crowd into action.
彼のスピーチが群衆を奮い立たせ、行動へと駆り立てた。
The scandal caused quite a stir in the media.
そのスキャンダルはメディアで大きな騒動を引き起こした。
0629■■■ 15/23
stock
[stɑ́k]
蓄えられたもの・元となるもの
stockの根底にあるイメージは「積み上げられ・蓄えられた元となるもの」です。もともと「切り株(木の幹)」を意味し、そこから「すべての起源・蓄え」へと広がりました。店の棚に積み上げられた「在庫品」、将来のために蓄えた「備蓄」、農場に蓄えられた「家畜」、企業の資本の元となる「株式」——すべて「ある目的のために蓄えられた・元手となるもの」というイメージでつながっています。動詞では「~を蓄える・在庫として持つ」、形容詞では「いつも在庫にある→使い古された」という意味にもなります。
在庫(品)、ストック
備蓄、蓄え
家畜(livestock の stock 成分と同根)
株(式)
(スープの)だし、ストック
~を在庫として持つ、仕入れる、備蓄する
在庫にある、決まり文句の、使い古された
例文
I'm afraid we have no stock of that dress.
申し訳ありませんが、そのワンピースは在庫がございません。
She invested all her savings in stocks and bonds.
彼女は全貯金を株式と債券に投資した。
Does this supermarket stock gluten-free bread?
このスーパーはグルテンフリーのパンを置いていますか?
0630■■■ 15/23
strive
[strɑ́ɪv]
困難に抗いながら懸命に進む
striveの根底にあるイメージは「強い抵抗や困難に逆らいながら、全力で前へ進もうとする」こと。単なる「努力する」より、障壁や逆風があることが前提に含まれている。古フランス語の「estrif(争い・競争)」が語源で、もともとは「戦う・争う」という意味を持っていた。だから「努力する」という訳の裏には、目標を妨げるものとの静かな戦いが潜んでいる。「ただ頑張る」だけでなく、「諦めずに挑み続ける」という粘り強さと緊張感がこの単語の本質。文脈によっては「~に立ち向かう」「~を勝ち取ろうともがく」といった訳がより本質を伝えることもある。
(困難に抗いながら)懸命に努力する、励む
(困難・敵などと)戦う、争う
(理想・目標を)追い求める、実現しようと奮闘する
例文
He strove very hard to achieve his goals.
目標を達成するために、彼は並々ならぬ努力を重ねた。
The organization strives for equality and justice in society.
その団体は社会における平等と正義の実現に奮闘している。
She strove against the current to reach the shore.
彼女は流れに逆らいながら岸へたどり着こうともがいた。
0631■■■ 15/23
stubborn
[stˈʌbɚn]
動かない・曲がらない頑固さ
stubbornのコアイメージは「外力に対して断固として動じない・曲げない」こと。語源的にはstub(切り株)と結びつくと言われ、地面に深く根を張った切り株のように、引っ張っても引き抜けないイメージが根底にある。このイメージから、人間の性格では「他者の意見・説得に一切耳を貸さない頑固さ」を表し、物事に対しては「なかなか解決しない・取り除けない扱いにくさ」を表す。日本語の「頑固」と近いが、英語のstubbornはしばしばネガティブな文脈で使われ、意志の強さよりも融通の利かなさに焦点が当たる点が特徴的だ。
頑固な、強情な
不屈の、粘り強い
(問題・汚れなどが)なかなか取れない、しつこい
例文
He is so stubborn; he never listens to what people around him say.
彼はとても頑固で、周りの人々の言うことを絶対に聞かない。
She showed stubborn resistance against all odds and finally won the championship.
彼女はあらゆる困難に対して不屈の抵抗を示し、ついに優勝した。
This stubborn stain just won't come out no matter how hard I scrub.
このしつこい汚れは、どんなに強くこすっても全然落ちない。
0632■■■ 15/23
stuff
[stˈʌf]
ひとまとめにされた中身
stuffのコアイメージは「形や種類を問わず、ひとかたまりになっている中身・素材」です。もともと古フランス語で「詰め込む」を意味する語に由来し、「何かの中に詰め込まれたもの」というイメージが根底にあります。そのため、物体であれ(荷物・持ち物)、素材であれ(材料)、抽象的な内容であれ(こと・情報)、さらには人の内面の素質まで、「ひとまとめにして漠然と指せるもの全般」を表します。日本語の「もの」「こと」「やつ」に近い口語的な万能語で、改まった文脈より日常会話やカジュアルな文章で多用されます。
もの・こと(漠然と指す)
材料・素材
素質・持ち前
持ち物・荷物
くだらないもの・くず
専門(の知識・技術)
詰め込む・詰め物をする
例文
That's a lot of stuff you brought on this one-day trip.
日帰り旅行なのにずいぶん荷物が多いね。
She showed great stuff under pressure and won the match.
彼女はプレッシャーの下で真価を発揮し、試合に勝った。
I have so much stuff to do before the exam.
試験前にやるべきことが山ほどある。
0633■■■ 15/23
submit
[səbmít]
下に置いて相手に委ねる
submitは「sub-(下に)+ mit(送る・置く)」というラテン語源から成る。「自分より上位の存在・権威・ルールの下に何かを置く」というのがコアイメージ。書類を上司や機関に「提出する」のは、判断を相手に委ねるために下に差し出すイメージ。「服従する」は自分自身を相手の権威の下に置くこと。「〜と述べる(言う)」は、主に法廷・議論の場で「謹んで申し上げる」というニュアンスで、自分の意見を相手の判断に委ねる形で差し出すこと。すべての意味の根底に「自発的に、上位の者・判断に向けて差し出す」という共通イメージがある。
動詞(他動詞)(書類・作品などを)提出する、申請する
動詞(自動詞)(権威・力などに)服従する、従う
動詞(他動詞)(意見・見解を)(謹んで)申し述べる、提示する
動詞(他動詞)(苦痛・試練などに)さらす、受けさせる
例文
I've submitted my work to my teacher.
課題を先生に提出した。
The soldiers were forced to submit to the enemy.
兵士たちは敵に服従することを強いられた。
I submit that the evidence presented is insufficient.
提示された証拠は不十分であると申し上げます。
0634■■■ 15/23
succeed
[səksíːd]
後に続いて目標に達する
succeedのコアイメージは「あるものの後に続く(follow after)」こと。ラテン語 succedere(sub-「下・後から」+cedere「行く」)が語源で、「目標の後ろまでしっかり追いついて到達する」というイメージが根底にある。だから「成功する」とは、ゴールに向かって歩み続け、ついにそこへ到達することを指す。また「後継ぎになる」という意味も、「ある人の後に続いて(その地位に)入る」という同じコアから自然に生まれる。どちらの意味も「何か・誰かの後をついていき、そこに収まる」という1つのイメージでつながっている。
動詞(自動詞)成功する、うまくいく
動詞(自動詞)出世する、成功を収める
動詞(他動詞・自動詞)~の後を継ぐ、後継ぎとなる
例文
We succeeded in persuading him to come with us.
私たちは彼を説得して一緒に連れてくることに成功した。
If you work hard, you will succeed in life.
一生懸命努力すれば、人生で成功するだろう。
She succeeded her father as CEO of the company.
彼女は父の後を継いで会社のCEOに就任した。
0635■■■ 15/23
superstition
[sùːpɚstíʃən]
理性を超えた根拠なき信念
superstitionの語源はラテン語の「super(超えて)+stare(立つ)」、つまり「通常の理性・知識・宗教の上に立ち超えてしまったもの」というイメージが根底にある。科学的・論理的な根拠がないにもかかわらず、ある物事が幸運や不運をもたらすという信念のこと。単に「嘘」や「誤り」ではなく、「恐れや無知から生まれた、理性では否定しきれない根強い信念体系」というニュアンスがある。個人的な思い込みではなく、文化・社会に根ざして広まっているものを指すことが多い点が重要で、「言い伝え」「ジンクス」として社会に定着している感覚を含む。
迷信
(文化・慣習に根付いた)言い伝え・ジンクス
(集合的・無冠詞で)迷信的な考え方・迷信への盲信
例文
There is a superstition that ghosts roam this forest.
幽霊がこの森を徘徊するという迷信がある。
Breaking a mirror is an old superstition said to bring seven years of bad luck.
鏡を割ると7年間不運が続くというのは古くからの言い伝えだ。
Science has done much to drive out superstition from modern society.
科学は現代社会から迷信的な考え方を多く排除してきた。
0636■■■ 15/23
surround
[sərɑ́ʊnd]
四方から完全に包み込む
surroundのコアイメージは「対象の周囲(sur = over/around)を完全に取り囲むこと」。接頭辞sur-はラテン語のsuper-(上・周り)に由来し、-roundは古フランス語 ronder(囲む)← ラテン語 unda(波・うねり)に由来する。つまり「あらゆる方向から途切れなく取り巻く」状態を表す。物理的な包囲(建物・軍隊が囲む)だけでなく、抽象的な意味でも使われる。たとえば「困難に囲まれている」「好奇心旺盛な人々に囲まれて育つ」など、ある対象をめぐる環境や状況そのものを指す場合にも自然に使える。「完全に・隙間なく・四方から」というニュアンスがあるため、部分的に接している場合には使わない。
動詞(他動詞)(物理的に)囲む、取り巻く、包囲する
動詞(他動詞)(環境・状況・人々が)〜を取り巻く、〜を取り囲む
名詞(主に英国英語・建築用語)(床や暖炉の)周縁部、枠、縁
例文
He was surrounded by the police, but he refused to give up.
彼は警察に包囲されていたが、諦めることを拒否した。
She grew up surrounded by books and classical music.
彼女は本とクラシック音楽に囲まれて育った。
Mystery surrounds the cause of the accident.
その事故の原因は謎に包まれている。
0637■■■ 15/23
sustain
[səstéɪn]
下から支え続ける力
sustainはラテン語の「sus-(下から)+ tenere(保持する)」に由来する。コアイメージは「何かが崩れ落ちないように下から支え続ける」こと。物理的に支える(壁が荷重を支える)だけでなく、時間的な持続(努力を維持する)、精神的・生理的な支え(食料が命を支える)、打撃への耐性(損害を被っても持ちこたえる)まで広がる。いずれも「対象がその状態を保ち続けられるよう、下支えする力が働いている」という共通のイメージがある。日本語に訳すときは文脈に応じて「維持する」「支える」「耐える」「持続させる」などを使い分ければよい。
持続させる・維持する
支える・養う
(打撃・損害などを)受ける・被る
耐える・持ちこたえる
(主張・判決などを)認める・支持する
例文
If you want to sustain this world, you have to save the environment.
この世界を維持したければ、環境を守らなければならない。
The company sustained serious losses during the financial crisis.
その会社は金融危機の間に深刻な損失を被った。
A healthy diet can sustain your energy throughout the day.
健康的な食事は一日中あなたの活力を支えてくれる。
0638■■■ 15/23
swallow
[swɑ́loʊ]
中へ飲み込んで消す
swallowのコアイメージは「内側へ取り込み、外から見えなくする」こと。食べ物や液体を喉の奥へ飲み込む物理的な動作が原点で、そこから「感情を内側に押し込めて表に出さない(抑える)」「話や情報をそのまま丸ごと取り込む(うのみにする)」「時間・お金・エネルギーをすべて吸収し尽くす(使い尽くす)」という比喩的な意味が広がる。共通するのは「何かが中に入って、消えてなくなる」というイメージ。感情も、疑念も、リソースも、すべて「見えなくなるほど飲み込まれる」感覚で捉えると、どの意味も自然に理解できる。
(食べ物・飲み物を)飲み込む、嚥下する
(感情・言葉を)ぐっとこらえる、抑える
(話・情報を)そのままうのみにする、無批判に信じる
(時間・資金・注意などを)吸収し尽くす、使い尽くす
(侮辱・批判などを)黙って受け入れる、甘んじて受ける
一飲み、一口;(ツバメ科の)ツバメ
例文
I had a lot I wanted to say to him, but I swallowed my anger.
彼に言いたいことはたくさんあったが、私は怒りをぐっとこらえた。
Don't swallow everything the media tells you—always think critically.
メディアの言うことを何でもうのみにしてはいけない。常に批判的に考えよう。
The new project swallowed up most of the department's budget for the year.
新プロジェクトは部門の年間予算のほとんどを使い尽くしてしまった。
0639■■■ 15/23
talent
[tˈælənt]
生まれ持った特別な資質
talentの語源は、古代ギリシャ・ローマで使われた重量・貨幣単位「タラント(talenta)」。新約聖書の「タラントのたとえ話」では、主人が僕に「タラント(才能・財産)」を預け、それを活かして増やすよう求める。ここから「神から授かった特別な資質」という意味が生まれた。つまりtalentのコアイメージは「天から与えられ、その人に宿る特別な資質・潜在能力」。単なる技術(skill)や習熟度(ability)とは異なり、生来の素質・天賦の才という含意が強い。そこから「才能ある人」「優れた人材」へと意味が広がり、日本語の「タレント(芸能人)」という借用語も生まれた。
才能、天賦の資質
才能ある人、人材(集合的・個別的に)
(芸能界・スポーツ界の)タレント、著名人
(複数形で)才能の持ち主たち、優秀な人材群
例文
Her artistic talent had been obvious ever since she was a child.
彼女の芸術的な才能は、幼い頃からずっと明らかだった。
The company is investing heavily in attracting global talent.
その会社は世界中の優秀な人材を獲得することに多大な投資をしている。
She has a talent for making people feel at ease.
彼女には人を安心させる才がある。
0640■■■ 15/23
task
[tˈæsk]
課せられた具体的な仕事
taskのコアイメージは「誰かによって(または状況によって)割り当てられた、具体的で明確な仕事・課題」。ただ漠然と「仕事」があるのではなく、「これをやれ」と特定されたタスクである点が特徴。workやjobと違い、taskには「始まりと終わりがある一つの区切られた作業」というニュアンスがある。また、しばしば「楽ではないが、やり遂げるべき義務感」を伴う。動詞としては「〜に(難しい)仕事を課す」という意味でも使われ、コアイメージの「課せられる」という受動的・義務的な感覚が表れている。
(割り当てられた)仕事・課題・務め
〜に(困難な)仕事を課す・〜を酷使する
例文
She could not focus on the task at hand.
彼女は目の前の課題に集中することができなかった。
He was tasked with finding a solution to the problem.
彼はその問題の解決策を見つけるよう任された。
Climbing the mountain alone was no easy task.
一人で山に登ることは容易なことではなかった。
0641■■■ 15/23
temperature
[témp(ə)rətʃ`ʊɚ]
熱の度合いを測った数値
temperatureのコアイメージは「熱エネルギーの度合いを数値で示したもの」です。語源はラテン語のtemperatura(混合・調合)で、冷たさと熱さがどのくらい混ざり合っているか、つまり「熱的な状態のレベル」を指します。だから「気温」にも「体温」にも「温度」にも使える。文脈によって何の熱かが変わるだけで、根底には「何かの熱的状態を数値で捉えたもの」というイメージが一貫しています。また、体温が高い=熱がある、という流れから「発熱している状態」そのものを指す用法も生まれました。
温度・気温
体温
発熱(熱がある状態)
例文
The temperature outside dropped below zero last night.
昨夜、外の気温は氷点下になった。
Your temperature is very high. I think you have a fever.
体温がとても高いですね。熱があるようです。
She stayed home from school because she had a temperature.
彼女は熱があったので学校を休んだ。
0642■■■ 15/23
tend
[ténd]
ある方向へと自然に向かう
tendのコアイメージは「ある方向・状態へと自然に引き寄せられていく」こと。強制や意図ではなく、性質や状況が自然にそちらへ向かわせるイメージだ。「傾向がある」はまさにこれで、意志ではなく習性・性質として何かに向かうことを表す。また「世話をする・面倒を見る」という意味もあり(tender「世話人」と同語源)、これも「注意・関心がそちらへ向かう」と捉えれば一貫している。さらにtend towardで「〜の傾向を示す」と方向性を強調できる。日本語の「〜しがちだ」「〜の傾向にある」に近いが、英語では習慣的・統計的な傾向を穏やかに示すニュアンスが強い。
〜する傾向がある、〜しがちである
〜に役立つ、〜に貢献する(tend to do)
世話をする、面倒を見る(tend to / tend+目的語)
例文
Cats tend to be scared of people that they are not familiar with.
猫はよく知らない人を怖がる傾向がある。
Regular exercise tends to improve mental health.
定期的な運動は精神的健康を向上させる傾向がある。
The nurse tended to the patients throughout the night.
看護師は夜通し患者たちの世話をした。
0643■■■ 15/23
territory
[térət`ɔːri]
境界で区切られた『自分の場所』
territoryのコアイメージは「ある主体が支配・管理する、境界によって区切られた空間」です。ラテン語のterra(土地)を語源に持ち、「誰かのものとして認識された土地・空間」という感覚が根底にあります。国家が支配する「領土」から、動物が守る「なわばり」、営業担当者が担当する「担当区域」、さらには「(自分が得意・専門とする)領域・分野」まで、共通するのは「境界があり、誰かに帰属・管理されている空間」というイメージです。物理的な地理的空間だけでなく、知識や能力の「専門領域」という抽象的な意味にも広がります。
領土・領地(国家が支配する土地)
なわばり・縄張り(動物・集団が占有する区域)
担当区域・営業エリア(ビジネス上割り当てられた地区)
領域・分野(専門や関心が及ぶ範囲)
(米国などの)準州(まだ州に昇格していない行政区域)
例文
We invaded the neighboring country's territory.
我々は隣国の領土に侵攻した。
Male lions fiercely defend their territory from rivals.
オスのライオンはライバルから自分のなわばりを激しく守る。
Dealing with angry customers comes with the territory when you work in sales.
怒った客への対応は、営業職につきものの話だ。
0644■■■ 15/23
track
[trˈæk]
通った痕跡・続く筋道
trackの根底にあるイメージは「何かが通り抜けた後に残る連続した痕跡・筋道」です。地面に残る足跡(足跡・小道)、列車が走るための連続したレール(軌道・線路)、船や飛行機が進む空間上の線(航路・進路)、音楽CDの各曲(サウンドトラック=音の筋)、そして「物事の流れ・方針」まで、すべて「連続した線として追える何か」という共通イメージから来ています。動詞として使うと「その筋道を追いかける=追跡する」という意味になるのも自然な流れです。
足跡・痕跡
小道・踏み分け道
軌道・線路
走路・トラック
航路・進路・方針
(CDなどの)曲・トラック
追跡する・追う・(変化を)記録・追跡する
例文
The hunter followed the animal's tracks through the snow.
猟師は雪の中に残った動物の足跡をたどった。
You need to keep track of your expenses if you want to save money.
お金を貯めたいなら、支出をきちんと把握し続ける必要がある。
The investigation is on the right track.
捜査は正しい方向に進んでいる。
0645■■■ 15/23
tragedy
[trˈædʒədi]
避けがたい深い喪失と嘆き
tragedyの根底にあるのは「単なる不幸」を超えた、取り返しのつかない喪失・破滅のイメージです。古代ギリシャ演劇の「悲劇(tragedy)」が語源で、主人公が運命や性格の欠陥によって必然的に破滅へと向かう物語を指していました。ここから、現実世界でも「防ぎようのなかった、あるいは無情な力によって引き起こされた深刻な損失や破局」という意味が生まれました。日本語の「悲劇」「惨事」はその文脈訳にすぎず、コアは「人の心に深い嘆きと無力感を刻む出来事・状況」です。重さと深刻さのスケールが重要で、小さな失敗や不運には使いません。
悲劇(演劇・文学のジャンル)
惨事・悲惨な出来事
(皮肉・嘆きを込めて)残念なこと・痛恨事
例文
Several people died in the accident? What a tragedy!
何人もその事故で亡くなったんだって?なんという悲劇だ!
Shakespeare's tragedies, such as Hamlet and Macbeth, explore the downfall of great men.
『ハムレット』や『マクベス』などシェイクスピアの悲劇は、偉大な人物の破滅を描いている。
It's a tragedy that such a talented musician quit music at such a young age.
あれほど才能ある音楽家が若くして音楽をやめてしまったとは、本当に惜しいことだ。
0646■■■ 15/23
trivial
[tríviəl]
三叉路に転がる塵芥
trivialの語源はラテン語の「trivium(三叉路)」。古代ローマで三叉路は誰もが通り過ぎるだけの場所であり、そこには取るに足らない噂話や雑多なものが溢れていた。つまりtrivialの核心は「重要性・価値がほとんどない」という感覚だ。「ささいな」「くだらない」という日本語訳はこの感覚を捉えているが、単に小さいのではなく、「わざわざ注目するまでもない」「真剣に扱うには値しない」というニュアンスが含まれる。数学や哲学では「自明な・自明すぎて議論の必要がない」という専門的な意味でも使われ、これもコアイメージと一貫している。
ささいな、つまらない、取るに足らない
(数学・論理学で)自明な、自明すぎる
例文
Don't get so mad. It's such a trivial mistake.
そんなに怒らないでよ。ちょっとした間違いじゃない。
They wasted hours arguing over trivial details.
彼らは些細な細部についての議論に何時間も無駄にした。
The solution to this equation is trivial.
この方程式の解は自明だ。
0647■■■ 15/23
trust
[ˈtrʌst]
根拠なき安心感で委ねること
trustのコアイメージは「証拠や保証がなくても、相手に自分を委ねられる安心感」です。日本語の「信用する」は過去の実績に基づく側面が強いのに対し、trustはより感情的・本能的な「預けきる」感覚に近いニュアンスを持ちます。このコアから、人を「信頼する」(感情的に委ねる)だけでなく、「信託する」(財産・権限を委ねる)、「〜と思う・期待する」(判断を委ねる)、名詞の「信頼・信用」「信託(法律用語)」といった意味が生まれます。何かを相手の手に安心して乗せる、というイメージで覚えると応用が利きます。
信頼する、信用する
〜を当てにする、〜に頼る(trust A to do 〜:Aが〜してくれると期待する)
〜と思う、〜だろうと期待する(I trust (that)〜の形で)
信頼、信用、信任
信託(法律・金融用語);トラスト(企業連合)
例文
Even after what happened between us, I still trust him.
私たちの間に起こったことを経てなお、私は彼を信じている。
I trust that you will keep this matter confidential.
この件は内密にしていただけるものと存じます。
The money was held in trust for the children until they turned eighteen.
その資産は子どもたちが18歳になるまで信託として管理された。
0648■■■ 15/23
typical
[típɪk(ə)l]
そのグループの『お手本』
typicalのコアイメージは「あるカテゴリーやグループに典型的に見られる特徴を体現している」こと。ギリシャ語のtypos(型・印)が語源で、「ある型から生み出されたもの」というイメージが根底にある。つまり、そのグループのメンバーを見れば大体こういう特徴があるよね、というお手本・代表例を指す。だから「典型的な」「いかにも〜らしい」「〜に特有の」といった複数の日本語訳が生まれる。さらに、あまりにもパターン通りで予想どおりという文脈では、皮肉や呆れのニュアンスを帯びることもある。
典型的な、代表的な
〜に特有の、〜らしい
(皮肉・呆れを込めて)またいつものやつだ、どうせそうだと思った
例文
She looked like a typical country girl.
彼女は典型的な田舎の女の子のように見えた。
It's typical of him to forget his keys.
鍵を忘れるとはいかにも彼らしい。
Typical! The train is late again.
やっぱりね!またいつもどおり電車が遅れてる。
0649■■■ 15/23
undergo
[`ʌndɚgóʊ]
避けられない変化をくぐり抜ける
undergoは「under(下を)+ go(進む)」が語源で、「何かの下を通り抜けていく」イメージが根底にあります。重要なのは、主語が自ら進んで選ぶというより、プロセスや状況の「下に置かれて」それを通過していくというニュアンスです。手術・治療・試練・変化など、必ずしも望ましくはないが避けられない、または必要なプロセスを「くぐり抜ける」感覚。だから「受ける」「経験する」「耐える」どの訳もこのコアイメージから自然に派生します。受動的・中立的な色合いが強く、enjoy(楽しむ)とは対照的です。
(手術・治療・検査などを)受ける
(試練・困難などを)経験する、体験する
(苦難・変化などに)耐える、忍耐する
(変化・変革を)遂げる、経る
例文
She has to undergo surgery on her knee.
彼女はひざの手術を受けなければならない。
The city has undergone dramatic changes over the past decade.
その都市はこの10年間で劇的な変化を遂げた。
All employees must undergo a security check before entering the building.
全従業員はビルに入る前にセキュリティ検査を受けなければならない。
0650■■■ 15/23
urge
[ˈɚːdʒ]
内側から外へ押し出す力
urgeの根底にあるイメージは「内部から強い力で外側へ押し出す」こと。動詞として使えば、人を内側から突き動かして行動させる「促す・駆り立てる」になり、ある考えや意見を相手に強く押しつけるように伝えると「主張する・力説する」になる。名詞として使えば、内側からこみ上げてくる抑えがたい衝動(urge)そのものを指す。どの用法も「抑えられない内なる力が外へ向かう」という一貫したコアイメージから派生している。
(人を)促す、駆り立てる
強く主張する、力説する
(抑えがたい)衝動、強い欲求
例文
The doctor urged her patients to get vaccinated as soon as possible.
その医師は患者たちに、できるだけ早くワクチンを接種するよう強く勧めた。
The activists urged the government to take immediate action on climate change.
活動家たちは政府に対し、気候変動への即時対応を力強く訴えた。
Urges can be natural, but behavior must be controlled.
衝動は自然なことかもしれないが、行動は制御されなければならない。
0651■■■ 15/23
valid
[vˈælɪd]
根拠があって通用する
validのラテン語語源はvalidus(強い・力のある)。転じて「強固な根拠・裏付けをもって成立している」というイメージがコアにある。法的・論理的・時間的にそれぞれの基準を満たして「通用する」状態を指す。クレジットカードが「有効」なのは期限という基準を満たしているから、議論が「妥当」なのは論理という基準を満たしているから、チケットが「有効」なのは条件という基準を満たしているから——どの訳語も「裏付けがあって通用する」という一点でつながっている。単なる主観的な正しさではなく、客観的な基準に照らして認められるという点が本質。
有効な(期限・条件を満たして使える)
妥当な・正当な(論理・根拠に基づいている)
確実な・信頼できる(正式に認められた)
(統計・研究で)信頼性のある・妥当性のある
例文
This credit card is still valid.
このクレジットカードはまだ有効だ。
That's a valid point you raised in the debate.
あなたが議論で提起したのは妥当な指摘だ。
Your feelings are completely valid.
あなたの気持ちは完全に正当なものだ。
0652■■■ 15/23
vivid
[vívɪd]
感覚に強く刻まれるほど鮮烈
vividのラテン語源 vivere(生きる)が示すように、「命が宿っているかのようにリアルで力強い」というイメージが根底にある。色彩なら目が覚めるような鮮やかさ、記憶や描写なら細部まではっきり目に浮かぶような鮮明さ、人の個性なら生き生きと溢れ出るようなエネルギーを表す。共通するのは「感覚や意識に強くダイレクトに飛び込んでくる」という感覚。単に「明るい」や「はっきりしている」よりも強く、見る人・受け取る人に強烈な印象を与えるニュアンスがある。だから色・映像・記憶・想像力・人物すべてに使える汎用性の高い形容詞になっている。
(色が)鮮やか、目の覚めるような
(記憶・描写・夢などが)鮮明な、ありありとした
(想像力・表現が)豊かな、生き生きとした
(人・性格が)活気ある、はつらつとした
例文
She wore a vivid red dress that caught everyone's attention.
彼女は目の覚めるような赤いドレスを着ており、全員の視線を集めた。
I still have a vivid memory of the day I met her.
彼女に出会った日のことが今もありありと記憶に焼きついている。
He has a vivid personality.
彼ははつらつとした人だ。
0653■■■ 15/23
whisper
[(h)wíspɚ]
音を極限まで抑えた伝達
whisperのコアイメージは「声や音が最小限に絞られた状態で何かを伝える」こと。人間の声であれば意図的に音量を落としてひそひそと伝える行為であり、自然現象であれば風や木の葉がかすかな音を立てる様子を指す。どちらも「通常の音量・強度を大幅に抑えながらも、何らかのメッセージや気配が伝わってくる」という共通イメージがある。だから「ささやく」にも「さらさら鳴る」にも同じ単語が使われる。秘密や内緒話と結びつくのも、音を抑えることが「他者に聞こえないようにする」目的と自然に結びつくためだ。
ささやく、小声で言う
ひそひそ話をする、内緒話をする
(風・葉などが)さらさら・そよそよと音を立てる
ささやき声、ひそひそ話、かすかな音・気配
例文
"Don't tell this to anyone," he whispered.
「誰にも言うなよ」と彼はささやいた。
The wind whispered through the tall pine trees.
風が高い松の木々の間をそよそよと吹き抜けた。
There was not a whisper of scandal about him.
彼についてスキャンダルのうわさは一切なかった。
0654■■■ 15/23
wonder
[wˈʌndɚ]
心が「はてな?」と揺れ動く
wonderのコアイメージは「目の前にある何かに心が引き寄せられ、揺れ動く状態」です。それが未知のことへの好奇心として現れれば「〜かなと思う・知りたい」、予想外の出来事に心が大きく揺さぶられれば「驚く・不思議に思う」、その驚くべき対象そのものを指せば名詞「驚き・奇跡」になります。日本語では「不思議」「驚き」「〜かしら」など文脈によって訳が変わりますが、根っこにあるのは常に「心が動かされ、揺れる感覚」です。このイメージをつかんでいれば、文脈ごとの日本語訳は自然に導き出せます。
〜かなと思う、〜かどうか知りたい(好奇心・疑問)
不思議に思う、驚く
〜してもいいですか(丁寧な依頼)
驚き、驚嘆の気持ち
驚くべきもの、奇跡、七不思議などの「〜の驚異」
例文
I was wondering where the meeting would be held.
会議がどこで行われるか知りたいのですが。(→場所を教えていただけますか?)
The children stared at the magician in wonder.
子どもたちは驚嘆しながら手品師を見つめた。
No wonder she's tired — she hasn't slept in two days.
彼女が疲れているのも当然だ。2日間眠っていないのだから。
0655■■■ 15/23
worth
[wɚːθ]
引き換えに値するもの
worthのコアイメージは「あるものと引き換えにするだけの対価・等価性」です。何かを得るために支払うコスト(お金・時間・労力など)と、得られるものが「釣り合っている」という感覚が根底にあります。形容詞として使う場合は「〜に見合う価値がある」、名詞として使う場合は「それ自体が持つ価値・値打ち」という意味になります。大切なのは、worthは常に「比較・交換」の視点を含んでいる点です。単に「良い」ではなく、「それだけのコストを払うに値する」というニュアンスが染み込んでいます。そのため「worth doing(〜する価値がある)」のように、具体的な行動との引き換えを示す表現と相性が抜群です。
形容詞(前置詞的用法)〜に値する、〜の価値がある
価値、真価、値打ち
〜分(量)、〜相当のもの
例文
Such a big diamond would be worth millions of dollars!
こんな大きなダイヤモンドは何百万ドルもの価値があるよ!
The movie was long, but it was worth watching.
映画は長かったが、観る価値があった。
I bought three months' worth of vitamins at the pharmacy.
薬局で3か月分のビタミン剤を買った。
0656■■■ 15/23
wound
[wúːnd]
心身に刻まれた深い傷跡
woundのコアイメージは「切り裂かれ、内部にまで達した傷」です。単なる表面的な擦り傷(scratch)ではなく、皮膚や組織が破られ、あるいは心の奥底まで突き刺さるような、深くダメージを受けた状態を指します。物理的な外傷だけでなく、言葉や行為によって「心が切り裂かれる」感覚にも使われます。「損害」「侮辱」といった訳語も、このコアイメージ——内側まで侵食してくるダメージ——から自然に生まれてきます。まだ癒えていない傷、あるいは癒えるまでに時間がかかる深い傷というニュアンスが常に根底にあります。
(刃物・銃などによる)外傷、傷
(心の)傷、精神的ダメージ
侮辱、プライドを傷つける行為
(身体・感情を)傷つける、傷を負わせる
例文
The wound was so bad that he had to undergo surgery.
傷があまりにもひどかったので、彼は手術を受けなければならなかった。
Her cruel words wounded him deeply.
彼女の残酷な言葉が彼の心を深く傷つけた。
The defeat was a wound to the team's pride.
その敗北はチームのプライドへの痛手だった。
0657■■■ 15/23
yield
[jíːld]
抵抗をやめて手放す
yieldのコアイメージは「それまで保持・抵抗していたものを手放し、相手や状況に委ねる」こと。物理的な「力に抗わず動く」というイメージが根底にある。人が圧力に「屈服する」のも、農地が収穫を「産出する」のも、どちらも「内に蓄えていたものを外へ放出・提供する」という同じ感覚。道路標識の「YIELD(優先道路に道を譲れ)」も同じ発想だ。人間の意志・土地の生産力・化学反応の生成量まで、「保有していたものを差し出す・生み出す」という一貫したイメージから、一見バラバラに見える意味群がすべてつながっている。
屈服する・折れる
(権利・土地などを)明け渡す・譲る
(作物・利益などを)産出する・もたらす
(道を)譲る
収穫量・産出量・利回り
例文
We will never yield to your pathetic threats!
私たちは君たちの取るに足らない脅しには絶対に屈しないぞ!
This investment yields a 5% annual return.
この投資は年5%の利回りをもたらす。
Please yield to pedestrians at the crosswalk.
横断歩道では歩行者に道を譲ってください。